神雷部隊
第七二五海軍航空隊
略史
昭和20年 2月11日 桜花43乙型カタバルト、設計を開始
昭和20年 3月26日 桜花43乙型の量産を担当する愛知航空機設計班が、空技廠に設計協力を開始
.. 空技廠が橘花用から桜花43乙型用に流用したジェットエンジン「ネ20」の試運転を開始
昭和20年 4月26日 桜花43乙型、計画要領が完成
昭和20年 5月22日 桜花43乙型複座練習機、風洞試験
昭和20年 6月27日 桜花43乙型複座練習機、射出試験(武山)
昭和20年 7月 1日 桜花43乙型装備部隊・第七二五海軍航空隊 開隊(滋賀)
.. 司令:鈴木正一中佐、8月までに129人が配属
昭和20年 8月 7日 桜花43乙型ジェットエンジンのテスト(木更津)
昭和20年 8月13日 桜花43乙型、射出実験に成功
昭和20年 8月15日 終戦
桜花43型乙
従来の桜花11型では航続距離が短く、目標地点まで到達するには母機の一式陸攻に頼るしか術が
無く、敵機動部隊の輪型陣の中心にいる空母を狙う事は難しかった。
その為、母機を必要とせず自力飛行が可能な「22型」、更に航続距離と速度増加を図った「33型」、
潜水艦のカタパルト射出式の「43型甲」、地上基地のカタパルト射出式の「43型乙」、「33型」を飛行
機曳航式に改造した「52型」等が考案され、最終的に「43型乙」が採用された。
「43型乙」はジェットエンジンを搭載して200km近い航続距離を持ち、練習型および多くの発進基地
は完成し、射出実験にも成功して実戦機の量産体制への計画も進んでいた。
昭和20年7月1日、「43型乙」を運用する第七二五海軍航空隊が実機の完成を待たずに滋賀基地
に開隊され、本土決戦に備え実戦配備を待つ状態だったが、実戦の機会がないまま終戦を迎えた。
米軍に接収された桜花43乙型複座練習機
実戦基地
比叡山の標高約840メートルの山頂近くには、連合軍の大阪湾侵攻を阻止するためにカタパルトが建設された。
海軍は比叡山鉄道の坂本ケーブルを接収し、カタパルト建設の為の資材運搬と桜花機体の輸送に使用した。
比叡山のカタパルトは終戦直後に米軍の手で爆破された、
また、連合軍の関東地区への侵攻に備えて、千葉県房総半島への配備が計画されていた。
客室天井と側壁を撤去し貨車にされた坂本ケーブル 米軍の手で爆破された比叡山のカタパルト .
比叡山鉄道坂本ケーブルのサイトより引用
比叡山
滋賀県大津市
もたて山 …射出基地が有った辺り
下滝田地区
千葉県安房郡三芳村
桜花43乙型射出カタパルトの基礎
桜花43乙型射出カタパルトの基礎
桜花43乙型射出カタパルトの基礎
知恩院
千葉県安房郡三芳村
桜花43乙型射出カタパルトのレール部材
桜花43乙型射出カタパルトのレール部材
更新日:2009/12/12