高尾山 薬王院

 

薬王院 有喜苑

東京都八王子市

 

 

  

硫黄島戦没者慰霊碑

碑文

硫黄島は此処から南六百里の洋上に浮かぶ孤島であるが 大東亜戦争の末期 太平洋に於ける日米攻防戦の天王

山であった

されば昭和二十年二月十九日から展開された戦闘は凄惨熾烈を極め 日本軍は約二万名が玉砕したのに対し 米軍

も亦戦死約七千名 負傷二万千名を算した

米軍の上陸した同島南海岸正面の防衛戦闘に 独立歩兵第三〇九大隊の機関銃中隊長として奮戦した阿部武雄氏は

死闘の末遂に捕らえられて 米軍野戦病院に収容され奇しくも生還した阿部氏は当協会常任理事 組織部長として 協

会の事業目的達成の為献身奔走する一方 戦没者の供養と平和を祈念する為 この慰霊碑及び平和観音を建立の上

 碑下に戦没者舎利を納める事を発願し今茲に結願す 功徳実に大である

仏舎利塔に隣接した聖域を 薬王院当局の好意に依り卜する事が出来たが 硫黄島への渡島が困難である事情に鑑み

此処に詣でて遥かに南溟の空を仰げば 必ずや平和観音の妙智が作用して現地供養を彷彿たらしめる効を顕わすもの

と信ずる次第である

讃に曰く

丘上新碑影 尊像馥郁香 佇立望南溟 滂沱憶硫黄

昭和四十六年四月十八日

硫黄島協会 会長 和智恒蔵 謹撰   副会長 森本一善 謹書

 

副碑碑文

平和への もといとなりし み霊よび 高尾の森に 小鳥とあそべと

厚生大臣 小泉純一郎 謹書

 

  

陸軍士官学校第六十一期生会、陸軍軍官学校第七期生会、陸軍経理学校第十一期生会

碑文

みたまよ やすらかに ねむれ

平成十五年四月九日 開眼

 

  

満蒙大陸林業人供養塔

建立之記

近代日本の国策に則り 曽てアジア大陸の一角で満蒙林野の正業経営に挺身すべく 官民一体の民族の大移動が

行われた しかし残念ながら敗戦により雄図空しく祖国に帰還せざるを得なくなった

その間国境を越えた物故の五族協和同人は多数に上っている

この「満蒙大陸林業人供養塔」は これら物故者の英霊に供養を捧げ その冥福を祈るために 満蒙に住んだ官民林

業関係者が悉く参画し 全魂こめた体制で建立したものである

これが建立にあたっては とくに高尾山薬王院はじめ 林野庁 東京営林局 東京営林署 東京都 日本林業技術協

会 全国林業改良普及教会 その他の絶大なるご援助を賜わった

なお工事関係については 吉田茂八 後藤東吉両氏の労を多とするものである 以上銘記し 深甚の謝意を表する

昭和四十九年六月  外林会満蒙部会

 

  

支那駐屯歩兵第二連隊 慰霊顕彰碑                       日泰親善 高尾山仏舎利奉安塔

 

鎮魂の霊地

更新日:2008/01/27