人名医学用語辞典

 日記に書いてると、多くなりすぎるのでやっぱり辞典として検索できるようにしちゃいました。でも、僕の受験勉強のあいまに作っているので、もちろん足りない分もありますし、あえて入れていないものもあります。そう言ったことでご意見があればこちらまでどうぞ。できる限りアップしていきたいと思います

 ちなみに赤字は産婦と小児、緑字はマイナーの語句です。

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Thayer-Martin培地:淋菌、髄膜炎菌を培養するための特殊培地。

Skirrow培地:カンピロバクターを培養する特殊培地。

Berger症:IgA腎症と同義。日本でもっとも多い慢性糸球体腎炎で糸球体のメサンギウム領域にIgAの沈着を認める。家族性発生は無く、上気道感染後に血尿を認める。ネフローゼや高血圧は来さない。血清補体価は正常。予後の決定因子は蛋白尿、腎機能低下、高血圧。

Sotos症候群:乳幼児期に高身長を来す疾患。

Alstroem症候群:症候性肥満を呈するもののひとつ。視床下部性病変による。

Pick disease:収縮性心膜炎のこと。心膜、心外膜の繊維性肥厚と拘縮をきたして心臓の拡張障害を来す疾患である。原因は以前は結核が多かったが、近年は特発性やウィルスのものがある。症状としては静脈系のうっ血が多く、頸静脈怒張、早期腹水、胸水、うっ血性肝硬変、蛋白漏出性胃腸症(低アルブミン血症、浮腫)、奇脈、心房細動の合併のため絶対性不整脈を来す。聴診では心膜ノック音(拡張早期過剰心音)、検査では心膜の石灰化が胸部X線で見られるが心拡大はなし。心カテでは右室拡張期圧の↑、dip&plateau patternが見られる。治療は利尿薬または心膜切除術。

Bomselの分類:RDSのX線的分類。

Beckwith-Wiedemann症候群:高インスリン血症による新生児低血糖を来す。

永山斑:突発性発疹のときに現れる皮疹のこと。解熱後に発疹を起こす。

William-Campbell症候群:先天性の気管支拡張症を起こす。気管支軟骨を欠損している。

Prausnitz-Kuestner反応:即時型アレルギーに対する試験。

Tzank試験:T型アレルギー反応(即時型)に対する試験。

Holtzknecht徴候:気管支異物のときの徴候で吸引時に心陰影が患側に偏位するもの。ちなみにこれは名前ではない気がするのは、僕だけかな〜?

Rubenstein分類:洞不全症候群の分類。T群は特定の原因のない持続性洞性徐脈。U群は洞停止または洞房ブロックの存在するもの。V群は頻脈徐脈症候群のこと(T、UのほかにAf, AF, PSVTを伴うもの)。

Greulich-Pileのアトラス:骨年令と暦年令との壮観を示したもの。ちなみに骨端核数=歴年令-1。

Hartnup病:常染色体劣性の疾患で近位尿細管と空腸からの中性アミノ酸の吸収不全によって、血中tryptophanの減少のためペラグラ様皮膚を呈する。小脳失調も来す。検査では尿中インジカンの上昇が見られる。

Bassen-Kornzweig症候群:小脳失調を来す疾患で確定診断のためには、検査でβ2リポタンパクの低下を見る。

Refsum病:小脳失調を来す疾患の一つで、確診のために血中フィタン酸の上昇をみる。

Hillの基準:因果関係の証明を示すもの。時間依存性、関係の強度、再現性、容量反応性、生物学的妥当性、特異性、類似性、実験性がある。

コホート研究:とある2群での発病率の差を見るもの。時間的には前向性で、2群の差を見るには、相対危険度、寄与危険度がある。長所としては発生率が解ること。短所としては時間・お金がかかること。ちなみに患者対照研究は時間的には主に後ろ向きで、2群の比較はオッズ比。長所は珍しい病気も研究できること。短所はバイアスの処理が大変と言うこと。

James療法:神経芽細胞腫の進行が進んでいないものに対してする化学療法。ビンクリスチンとサイクロフォスファマイドの交代療法を行う。ちなみに神経芽細胞腫は交感神経芽細胞から生じる腫瘍でカテコラミンを分泌し、副腎原発がもっとも多く5再未満の小児に片側性に発生する。症状は難治性の下痢があり、早期に転移をする。特に頭蓋骨に転移をすると眼球突出を来し、骨髄に転移すると骨関節通、貧血を呈する。検査では6ヶ月目にスクリーニング可能で尿中のVMAが高い。またカテコラミン濃度も高い。治療は進行していなければ手術も可能で放射線療法、化学療法も併用する。また、N-myc遺伝子の増幅の有無によって治療は異なる。一般に1歳未満の発症でN-myc遺伝子の増幅がなければ予後は良好。腫瘤は腹部の正中線を越えることがある。

Benjamin-Esser型先天性赤芽球癆:先天性赤芽球癆で奇形を伴うものをいう。ちなみに伴わないものはDiamond-Blackfan型。ちなみに赤芽球癆は再生不良性貧血の一部症で赤芽球系のみの低形成をしめす。検査では貧血、網赤血球減少。合併症では後天性のもので胸腺腫を合併する。

Norwood手術:左室低形成症候群の手術。生後1ヶ月以内に行う開心術。ちなみに左室低形成症候群は左心系の先天性の弁または血管の閉塞奇形のより左室の低形成を来す先天性心疾患で、進行性にチアノーゼを認め、治療は新生児期にPGE1を点滴静注する(無呼吸発作に注意)。

Shohl液:クエン酸アルカリ液のこと。RTAのときに使用する。結石の予防が出来る。

Peustow手術:慢性膵炎のときの手術。膵管空腸側々吻合術。ちなみに尾側膵管空腸吻合(Du Val手術)もある。

Anton症状:両側後頭葉の障害で現れる症状。病態否認症状とも言う。皮質盲があってもその存在を否定する。

Crouzon病:冠状・人字縫合の早期癒合と顔面骨の発育不良によって、特有の顔貌を呈する。眼球突出、下顎前突、眼窩離開、オウムのくちばし様の鼻、頭蓋骨の母指圧痕像などが認められる。

Carpenter病:頭蓋変形と多指症を認める。

Apert病:頭蓋変形と合指症を呈する。

Arrhenius plot:温熱療法にて43度以上は細胞生存率が低下する傾向になる。その変化する地点のことを言う。ちなみに温熱療法はS期の細胞に硬化が大きい。禁忌となる部位は知覚麻痺部、動脈閉塞部

小川培地:結核菌を培養する培地。

Horner症候群:縮瞳、眼瞼下垂、眼球陥凹、発汗停止を主徴とする症候群。交感神経の障害によって現れる。

Aschoff体:心筋炎のときに見られる大型細胞。

Aschner法:眼球圧迫することで迷走神経を刺激して房室伝導を抑制して上室性頻拍を治す。

葛西手術:先天性胆道閉鎖症の標準術式。生後2ヶ月以内に行う肝門部空腸吻合術。ちなみに先天性胆道閉鎖症は本邦に多い疾患で、症状は黄疸、肝腫大、灰白色便で生後しばらくは黄色便を来す。手術適応決定には開腹術を行って決定する。

Alagille症候群:小児の消化器疾患で、肝内胆汁うっ滞、肺動脈狭窄、椎体癒合不全の3徴を来す。

Schwachman症候群:小児の疾患で、膵外分泌障害、好中球↓、貧血を来す骨髄の機能低下を来す。

Beutler法:ガラクトース血症のスクリーニングの方法の一つ。ちなみにガラクトース血症へ常染色体劣性の疾患で生後数日で肝脾腫、黄疸、低血糖を来たし、生後数ヶ月で精神運動発達遅延を呈する。新生児マススクリーニングの対象疾患である。母乳は禁忌

Ladd手術:腸回転異常症の手術。

Crohn病:回腸末端部に好発する慢性炎症性腸疾患の一つで、若年成人に多い。病変は消化管の全部位に起こり、炎症は全層に至る。病理的には非乾酪性肉芽腫である。症状は初発が下痢(水様性、無形性)、腹痛が多く、慢性化すると腹部腫瘤、内・外腸瘻、腸狭窄、肛門病変(痔瘻、難治性のアフタ性潰瘍など)。合併症は関節炎など潰瘍性大腸炎に類似したものが多い。検査では炎症症状、貧血、低蛋白血症を来たし、α1-アンチトリプシン↑。治療は栄養量法、サラゾピリン、ステロイド、免疫抑制剤。外科的に切除しても再発する。

メネトリエ病:胃粘膜壁が肥厚して大腸回転様の外観を呈し、蛋白漏出性胃腸症を伴う。症状は低蛋白血症による浮腫、内視鏡で胃壁の肥厚が見られる。胃液は低〜無酸。

Taylor症候群:月経痛を来す疾患で別名骨盤内うっ血症候群。

Scammonの発育曲線:小児の発育をリンパ組織、神経系、一般系、生殖器の項目で曲線を描いたもの。

Landau反射:原始反射のひとつ。うつぶせの状態で持ち上げると、頸と下肢を伸展する。命名「シュワッチ反射」。

Klippel-Weber症候群:四肢の片側性広範囲の血管拡張性母斑、同側骨及び軟部組織の肥大、動静脈瘤の合併を3徴とする。

Holzknecht sign:気道異物のときの所見のひとつ。胸部X線で縦隔陰影が吸気寺に患側へ移動する。

Kaup指数:学童期までの小児の体重と身長の格差を見る指数。BMIと同じ。Kaup指数=体重(Kg)/身長の2乗(cm)×10000。

Rohrer指数:学童期での身長と体重の格差をあらわす指数。ローレル指数=体重/身長の3乗(cm)。

Klotz-Arvil-Roge症候群:妊娠や分娩と関係なく無月経を起こす疾患お一つ。

Hunter舌炎:悪性貧血のときに出る舌炎のこと。

Ramstedtの手術:肥厚性幽門狭窄症のときに行う手術(粘膜下筋層切開手術)。ちなみに肥厚性幽門狭窄症は新生児(2〜3歳)の男児に多く、噴水状の無胆汁性嘔吐で発症する。腹痛は嘔吐によって軽減し、胃の蠕動は亢進していて、低Cl性代謝性アルカローシス、低K血症をきたす。診断は右上腹部にオリーブ様腫瘤を触知すれば確定診断。エコーでは肥厚した幽門輪がTarget状に見え、腹部単純撮影ではsingle bubble sign、上腹部造影ではstring signを呈する。乳酸加リンゲル液はアルカローシスを助長させるために禁忌

Holmstrom療法:続発性無月経に対して、プロゲステロンを投与する方法。

Kaufmann療法:続発性無月経に対して、エストロゲンとプロゲステロンを投与する方法。

Emmet手術:陳旧性頸管裂傷(非妊娠時)の手術。

Manchester手術、Le Fort手術:子宮脱の手術。

Gant-三輪法:直腸脱の外科的治療法。ちなみに直腸脱は直腸の筋層が肛門外へ大きく脱出した状態で、同心円上の直腸粘膜壁を認める。また、肛門脱では直腸下部の粘膜と肛門管上皮が肛門外へ脱出した状態で内痔核の脱出によっておこる。肉眼的には放射状に内痔核が広がっている。

Thiersch法:直腸脱の外科的治療法。

Mallory Body:アルコール性肝障害のときに肝細胞中に現れる赤い小体。

モンロー点:臍と左上前腸骨棘を結んだ線の外側1/3の点。腹腔鏡の気腹用のものを入れる。ちなみに右側は禁忌

Dukes分類:大腸癌の浸潤度合いを示す分類。Aは癌が腸管壁に限局したもの、Bは癌が腸管を貫くが、リンパ節転移は(-)、Cはリンパ節転移(+)。さらに細分化すると、Astler-Coller分類になる。

Coombs & Gellの分類:アレルギーの分類。T型はアナフィラキシー型で抗体はIgE。疾患は気管支喘息、花粉症、U型は細胞障害型でCoombs試験をする。疾患は自己免疫性溶血性貧血、ITP、Goodpasture症候群、リウマチ熱、SLEの一部、Sjoegren症候群の一部、慢性甲状腺炎。V型は免疫複合体型でArthus反応を来す。疾患は血清病、SLE、急性糸球体腎炎、RA、過敏性肺炎、Sjoegren症候群である。W型は遅延型アレルギーで抗体は感作Tリンパ球で試験はDNCB試験、MIF。疾患はアレルギー性接触性皮膚炎、Sjoegren症候群、薬剤誘因性肺炎、ツベリクリン反応、Guillain-Barre症候群。

Fanconi貧血:先天性の再生不良性貧血のこと。常染色体劣性。ちなみに再生不良性貧血は骨髄幹細胞の障害によって起こるもので、汎血球現象を来す。だから症状は易感染性、貧血、出血傾向。検査では汎血球減少、網赤血球↓、リンパ球相対的↑、sideroblast↑、PIDT1/2延長、%RCU低下、血清鉄上昇、骨髄有核細胞数低下、脂肪髄、肝脾腫(-)、リンパ節腫大(-)、血・尿のEPO活性↑。治療はステロイド、抗リンパ球グロブリン、骨髄移植。続発性の原因ではクロラムフェニコールで妊婦には禁忌

Barret食道炎:主に逆流性食道炎に続発して起こるもので、正常食道粘膜上皮が円柱上皮(Barret上皮)に置き換わった状態を言う。癌化の危険もある。また99mTcO4-の集積も起こる。

Kultshitsky細胞:内分泌系の活性物質分泌細胞。これが腫瘍化するとカルチノイド(消化管カルチノイド、肺カルチノイドなど)である。ちなみにカルチノイド症候群はカルチノイド腫瘍からセロトニンなどの活性物質を産成した結果、症状を呈したもの。症状は皮膚紅潮発作、気管支喘息様発作、水様性下痢、右心不全症状(TRなど)がある。

Milligan-Morgan法:内痔核の外科的治療法。痔核の結紮、切除を行う。適応はGradeV以上。ちなみに内痔核では排便時の出血が著明で肛門脱を伴うが、痛くない。好発部位は3、7,11時方向。

Goodsallの法則:肛門周囲膿瘍・痔瘻での法則。腹側の外痔孔はまっすぐ中心に向かい、背側の内痔孔または外痔孔は6時の方向の内痔孔に開口する。ちなみにこの疾患では肛門陰窩に細菌が進入して肛門腺に感染したもので、内括約筋と外括約筋との間に膿瘍を作り、そこから痔瘻を形成しやすい。痔瘻からは扁平上皮癌を発生することがある。排便時の強い疼痛を伴い、治療は肛門周囲膿瘍であれば抗生剤、切開排膿、痔瘻であれば瘻孔切除。

橋本病:中年女性に多い慢性甲状腺炎。症状としては甲状腺をびまん性にゴム腫様に触れ、一過性の甲状腺機能低下を示す。検査ではESR↑、CRP(-)、γ-グロブリン↑、膠質反応↑、抗サイログロブリン抗体・抗ミクロゾーム抗体陽性。悪性リンパ腫を合併する。治療は甲状腺剤(T4)を投与する。

Beechan分類:子宮内膜症の分類。

Kuettner腫瘍:慢性の唾液腺の非特異的炎症でそれが腫瘤状になったもの。顎下腺に好発する。

Albert-Lembert吻合:腸管の全層吻合+漿膜筋層どうしを吻合する。

Gerstmann症候群:頭頂葉の優位半球角回の障害によるもので、手指失認、左右失認、失算、失読、失書を来す。

Gerstmann-Strawssler-Scheinker病:Kuruの一病型。小脳失調、痙性対麻痺、痴呆を呈する。常染色体優性。

Wirsung管:腹側膵の中にある膵管の名称。ちなみに主膵管はWirsung管とSantorini管の遠位部で構成される。副膵管はSantorini管の近位部である。

Santorini管:背側膵の中にある膵管の名称。ちなみに胆管はSantorini管より後ろに存在する。

アップルビー手術:膵癌のときの手術。膵亜全摘+腹腔動脈切断を行う。

Cruveilheier-Baumgarter症候群:傍臍静脈由来の心窩部の静脈性の雑音。門脈圧亢進症のときの所見。

Hassab手術:食道静脈瘤のときの直達手術。脾摘+静脈瘤の結紮をする。

ウォレンのシャント術:食道静脈瘤のシャント術。遠位脾腎静脈シャント術。

Waller変性:神経が切れるとそこから遠位の神経は変性をきたす。これを指す。

Addison病:両側副腎の慢性病変により、皮質からの副腎皮質ホルモンの分泌低下を来したもの。原因は結核が最多で、特発性(自己免疫性:Schmidt症候群)、癌転移、アミロイドーシス、サルコイドーシスなど。症状はコーチゾール欠乏によりやせ、低血糖、水利尿不全、アルドステロン欠乏症状、アンドロゲン欠乏症状、他にACTH↑による色素沈着(顔面、頸部、歯肉、手指)。検査ではACTH↑、コルチゾール↓で確診。ACTH負荷にて血中コーチゾール、尿中17-KSの増加が見られない。Oleesky法では水利尿不全が認められる。治療はコーチゾール投与。

Watson-Schwartz反応:急性間欠性ポルフィリン症の検査所見のひとつ。PBGはアルデヒド試験により赤色化すること。ちなみにAIPの覚え方はParalysis(下位運動ニューロン性上下肢麻痺)、Pulse(頻脈)、Psychosis(精神症状)、Pain(腹痛、嘔吐、便秘)、Portwine(ブドウ酒色尿)。他に高コレステロール血症。ちなみに日光過敏症は他の肝性や造血性で出現する。

Schick反応:ジフテリアの診断のためのテスト。陽性なら免疫が存在しない。ちなみにジフテリアのキーワードは予防接種は第一期は3〜72ヶ月に至る期間に2〜3回。症状では扁桃の偽膜形成が特徴的。合併症はジフテリア後の心臓疾患(房室ブロック、心筋炎)、ジフテリア後麻痺(多発神経炎)、ネフローゼ。治療は抗毒素血清療法、ペニシリン。ジフテリアの特殊培地はLoeffler凝固血清培地と荒川培地。

Moloneyテスト:ジフテリアの診断のためのテスト。免疫の存在の有無を見る。

Foville症候群:顔面神経麻痺と対側麻痺と病側への注視麻痺。

Millard-Gubler症候群:一側顔面神経麻痺と反対側の片麻痺。病変は橋。

Weber症候群:病側の動眼神経麻痺と反対側の片麻痺を来す。病変は中脳。

Wallenberug症候群:病側の脳神経麻痺(X、[、\、])、交感神経障害、小脳失調、反対側の温痛覚障害。病巣は延髄。

Benedikt症候群:赤核症候群。病側動眼神経麻痺と反対側の不全片麻痺と反対側企図振戦、錐体外路不随意運動がでる。病巣は中脳。

Jacksonてんかん:単純部分性発作。好発年令は特になく、発作は体の一点から全身へと広がる(Todd's paralysis)、脳波はspike&wave、脳器質性疾患を伴うことが多く、予後は比較的不良。

Froment's sign:尺骨神経麻痺のときの所見。母指の内転ができないため母指と示指で紙を持たせると、紙を保持するために母指が屈曲する。

Gille de la Tourette症候群:運動性チックと多様な音声チック(うなり声、ほえ声、金切り声)、汚言を特徴とする。2〜15歳の男に多く(チック少年)、IQは高い。睡眠しないで働き続ける。

Descemet膜:角膜の一部。角膜は外側から涙液層、上皮、Bowman膜、角膜実質、Descemet膜、内皮の順で並んでいる。

Wilson病:銅代謝の先天的障害(常染色体劣性)により、組織に銅が蓄積する疾患。20歳代までの若年層に好発し、症状は肝レンズ核変性から錐体外路症状、構音障害、知能低下、肝硬変、Kayser-Fleischer輪、腎近位尿細管障害からアミノ酸尿、RTA。検査では血清セルロプラスミン↓↓、血清銅↓、尿中銅↑、汎アミノ酸尿。治療はD-ペニシラミン。

Mann試験:つぎ足歩行をした状態で閉眼して立位可能かどうかを見る。脊髄失調、前庭失調では倒れやすい。Romberg試験より鋭敏。

Eulenburg症候群:高K性周期性四肢麻痺の原因の一つ。常染色体優性。

Crow-Fukase症候群:別名POEMS症候群、高月病。形質細胞の増殖が根底で、症状はPolyneuropathy、Organomegaly(リンパ節腫脹)、Endocrinopathy(女性化乳房、無月経)、M protein、Skin changes(色素沈着)、浮腫。

Alzheimer型痴呆:脳の広範な神経細胞脱落に加え、老人斑、神経原線維変化が多数出現する。症状は全般的痴呆(記銘力低下)、巣症状(失語、失行、失認を認める。Kruever-Bucy症候群を起こしうる)、神経症状。Down症候群が合併する。CTにて大脳の萎縮を認める。人格は崩壊、病識はなし、進行性で、基礎疾患は特になし。

Kluever-Bucy症候群:側頭葉障害時にみられ、認識能力低下、情緒・情動反応の欠如、異常性行動を呈する。

Paget病:乳頭・乳輪の表皮内浸潤を特徴とする癌で早期乳癌に含まれる。乳頭内乳管起源の癌で二次的に皮膚浸潤を起こす。外見は乳頭の発赤を伴う周囲の慢性浸潤性湿疹様変化を示し、乳管内に腫瘤を触知できない。リンパ節転移は少ない。治療は原則として外科的切除。

Liddle症候群:アルドステロン活性は著明に抑制されているが、原発性アルドステロン症にきわめて類似した病態を示す疾患。高血圧を呈し、R-A-A系はもともと低下している。

Gaucher病:glucocerebrosidaseの欠損により全身の網内系にグルコセレブロシドが貯まるリピドーシス。常染色体劣性。知能障害と肝脾腫を呈し、検査ではPAS陽性のGaucher細胞がリンパ節に見られ、酸性フォスファターゼ上昇。生後6ヶ月で発症して、1〜2歳で死亡。

Niemann-Pick病:sphingomyelinase欠損のため、sphingomyelinが蓄積するリピドーシス。常染色体劣性。生後6ヶ月までに肝脾腫、色素沈着を来し、眼底にcherry red spot、肝・脾・骨髄にNiemann-Pick細胞あり。

Fabry病:角質過形成を伴うリピドーシス。伴性劣性。α-galactosidaseの欠損が原因。症状は激しい四肢痛、皮膚のangiokeratoma、腎障害、脳血管障害。

ロレンツォオイル:副腎白質ジストロフィーの症状の進行を止めるために開発されたオイル。長鎖脂肪酸で構成されている。ちなみにこの疾患は伴性劣性疾患で進行性の脱髄と副腎不全を呈する。皮膚・粘膜の色素沈着(ACTH↑のため)を来す。

Kussmaul呼吸:代謝性アシドーシスが出現したときに出る、代償性過呼吸。糖尿病性アシドーシス、尿毒症、重傷下痢のときに見られる。

Chyene-Stokes呼吸:いっぱい大きく息をして、止まって、を繰り返す呼吸。呼吸中枢の障害、重傷心不全、老人、Pickwick症候群で見られる。

Biot呼吸:小さな頻呼吸から止まって、を繰り返す呼吸。呼吸中枢の障害、髄膜炎の末期で見られる。

Wernicke-Mannの姿位:除皮質硬直のときの格好。上肢の屈曲(肘、手首など)と下肢の伸展が起こる。

Wilms腫瘍:主に3歳以下の小児の代表的腎腫瘍で胎生癌(5歳以下が70〜90%)などが癌化したもの。転移は肺、肝にする。症状としては正中線を越えない表面平滑、境界明瞭な弾性力のある腫瘤が触れる。血尿による発見は少ない。検査ではIVPで腎変位により腎杯破壊・腎盂変形が著しく患側腎盂が描出されない。治療は外科的手術が原則だが放射線感受性がたかく、化学療法ではアクチノマイシンDが第一選択。完全寛解率が高く、予後がいい。尿道下裂や無虹彩症の合併がある。

Couinaud分類:肝区域をS1〜S8まで分けたもの。外科的に意味がある。

Steinert病:筋緊張生筋ジストロフィーのこと。常染色体優性。症状は遠位筋優位の筋萎縮、顔面筋と胸鎖乳突筋の萎縮からオノ様顔貌、嚥下困難、手を握ると離しにくく、歩き始めに足が出にくいというミオトニー、心筋障害(不整脈)、白内障、前頭部若ハゲ、精神症状、性腺機能低下。検査では血清CK↑、筋電図にて急降下爆撃音、purcussion myotonia。

Sabouraud寒天培地:クリプトコッカスを培養する培地。水野-高田培地でもOK。

Henoch-Schoenlein紫斑病:別名アレルギー性紫斑病。アレルギー反応により毛細血管の透過性亢進を来たし、組織の浮腫、出血を来す(IgAが関与)。幼児期後半から学童期に多く、前駆症状に感染症(急性上気道炎など)がある。その後、急性腹症、関節痛、紫斑(四肢末端、特に下肢)で発症。後に腎症状(紫斑生腎炎)を呈する。これはIgA腎症、類似の腎障害が主でネフローゼ腎症を来すことがある(乏尿は稀)。腸重積を伴うことがあり、紫斑は左右対称で末梢(臀部、四肢伸側)に多い。検査ではすべての凝固試験は正常(ときに台]V因子の低下)で血小板数正常、Rumpel-Leede試験陽性、IgA↑、補体価正常。

Evans症候群:AIHA+ITPを呈する疾患。

Donath-Landsteiner抗体:発作性寒冷血色素尿症(血管内溶血)で上昇する。

Hirschprungs病:先天性に結腸壁のAuerbachおよびMeisner神経叢(Acetylcholine esterase陽性神経線維の増大あり)の欠如がおきたもの。常染色体優性。神経層の欠如のため腸管の運動が抑制され、麻痺性イレウスの症状を呈するが、新生児期には仮性腸閉塞と鑑別困難である(乳児期以降発症では慢性便秘あり)。検査では単純Xpで上部腸管にガス像、注腸で病変部位のnarrow segment、鋸歯状不整辺縁と腸管の口径差(caliberchange)。直腸肛門内圧では肛門内括約筋反射欠如。治療は新生児期は保存的または一時的人工肛門、3〜6ヶ月で根治術(Duhamel、Soave法など)。

Bordet-Gengou培地:百日咳菌の培養培地。ちなみに百日咳は菌の飛沫感染によって、感染する学校伝染病で抗体IgAは胎盤を通過しないため、新生児でも感染しうる。ただし、免疫は終生つづく。検査ではリンパ球増加、発熱(-)、症状は咳嗽(上気道症状を伴う)、百日咳脳症、百日咳顔貌(顔面浮腫、結膜貧血)。合併症は肺炎(死因として最多)、中耳炎、脳症。

Reiの分類:CLLの病期分類。ステージ0は末梢リンパ球↑のみ、ステージ1はリンパ節腫脹あり、ステージ2は肝脾腫あり、ステージ3は貧血が加わる。ステージ4では血小板↓。ちなみにCLLは主にB細胞性のリンパ球が腫瘍性に増殖する疾患(T細胞性もある)で60歳以上の高齢者に多い。所見ではリンパ球増加、リンパ節腫脹、肝脾腫を来たし、免疫不全状態(低γグロブリン血症、モノクローナルグロブリン増加、細胞性免疫低下、CD5陽性、リンパ球PHA幼若能低下)。自己免疫性溶血性貧血を合併。治療はステージ3、4で化学療法(シクロフォスファミド、AIHAがあればPSL)。予後は一般に良好だが、半数は4〜6年で感染症を合併して死亡する。

Kehr徴候:脾破裂のときの所見。左横隔神経の刺激による左肩への放散痛。

Wangensteen-Rice法:鎖肛のときに行う倒立位側面撮影法。ちなみに鎖肛のキーワードは、P-Cライン(ここより口側は高位型)、女子の鎖肛は膣前庭瘻を合併、治療は低位型であればcut back法、中位型では人工肛門を増設して、その後に根治術、高位型では6〜12ヶ月に腹会陰式根治術をしてその後に人工肛門を増設する(術後排便機能は不良)。

ベーチェット病:膠原病の一つでHLA-B51の陽性率が高い。症状は皮膚症状(下腿伸側の有痛性結節性紅斑、皮下の血栓性静脈炎)、眼症状(再発性前房蓄膿を伴う虹彩毛様体炎、網膜脈絡膜炎)、外陰部潰瘍、変形のない関節炎、回盲部から上行結腸の難治性穿孔性潰瘍、副睾丸炎、血管症状(閉塞性血栓性静脈炎から上大静脈症候群など)、神経症状がある。検査では血清抗体価↑、針反応陽性。治療はステロイド。

Croftonの分類:PIE症候群(T、V型アレルギー関与)の分類。1はLoeffler症候群、2は遷延性肺好酸球増多症、3は喘息性好酸球増多症(アレルギー性気管支アスペルギルス症)、4は熱帯性好酸球増多症(Weingarten症候群)、5は結節性多発動脈炎に伴う肺好酸球増多症、アレルギー性肉芽腫性血管炎(Churg & Strauss症候群)、Wegener肉芽腫症。

Loeffler症候群:単純性肺好酸球増多症のこと。原因は薬剤と寄生虫(回虫が有名)。特徴は写真上の肺浸潤は一過性で1ヶ月以内に消失する。

Weingarten症候群:PIE症候群のひとつ。原因はミクロフィラリアで発作性咳嗽、夜間喘息を来す。

Churg & Strauss症候群:アレルギー性肉芽腫性血管炎のこと。肺動脈病変+PN。好酸球浸潤と血管外肉芽腫を伴う壊死性血管炎でT型アレルギーによる喘息が先行することが多い。症状は発熱、気管支炎症状から全身性血管炎を来たし、多発性単神経炎あり。検査ではIgE↑、RF(+)、P-ANCA(+)、好酸球↑。治療はステロイド。

Marston分類:虚血性大腸炎の分類。壊死型、狭窄型、一過性型の3つに分けられる。ちなみに虚血性腸炎は脾湾曲部に好発しやすく、50歳以上の高齢者に発症し、高血圧、動脈硬化、Af、糖尿病、長期透析歴などを有する場合が多い。症状は突然の腹痛で始まり、下痢、下血を来す。内視鏡検査では粘膜の浮腫、暗赤色の膨隆、膿苔を伴うびらん、縦走潰瘍が見られ、健常部との境界部は鮮明である。注腸造影では拇指圧痕像、病理ではヘモジデリン含有細胞あり。治療では内科的治療で数日で緩解するが、腸間の壊死や穿孔、狭窄があれば外科的に治療する。

Griffith点:虚血性腸炎の好発部位のひとつ。脾彎曲部の上腸間膜動脈と下腸間膜動脈吻合部。

Sudeck点:虚血性腸炎の好発部位のひとつ。S状結腸・直腸移行部の下腸間膜動脈と中下直腸動脈吻合部。

Hamman-Rich症候群:急激に進行する特発性間質性肺炎で発症後6ヶ月以内に死亡する。ちなみに間質性肺炎では、続発性の原因としては薬剤(ブレオマイシン、ブスルファン、メトトレキセート、金製剤)、放射線などがあり、PSSやRAなどの膠原病にも続発する。症状は乾性咳嗽や労作時呼吸困難(初発症状)、ばち指。検査では炎症症状とLDH↑(活動性の指標)、下肺野のfine crackle聴取、拘束性肺障害としての肺機能低下がある。また、胸膜との癒着はしない。白血球は増加(好中球および好酸球)。治療は酸素療法とステロイド投与(急性期)、予後は悪く死因は呼吸不全、右心不全、肺癌の合併である。

Lansburyの指数:RAの活動性の指標。朝のこわばり、血沈↑、筋力(握力)低下の3つ。他に疼痛、疲労感の出現時間、関節炎の点数。

Huntington舞踏病:常染色体優性の進行性の基底核変性疾患。中年以降に舞踏運動により発症、後に痴呆症状を呈する。CTにて尾状核の萎縮を見る。4p16、3の遺伝子の問題による。

Lynch症候群:常染色体優性。家族内で腺癌(特に大腸癌と子宮体癌)の発生が多く、若年発生、高頻度の重篤悪性腫瘍の存在が特徴。

Cowden病:常染色体優性の消化管ポリポーシス。組織型は過誤腫と過形成が混在していて、悪性腫瘍の合併が多い。ポリープは消化管全体に発生する。他に顔面の多発性丘疹、四肢末端の角化性小丘疹、口腔粘膜の乳頭腫、消化管の良性腫瘍を伴う。歯茎の腫脹、踵に有痛性紅斑あり。

Peutz-Jegers症候群:常染色体優性の過誤腫性消化管ポリポーシスで10歳から20歳に好発する。小腸に多く発生して、癌化はまれ。合併症として口腔、口唇、手足の色素沈着、腸重積、イレウス、出血(下血)。治療は内視鏡的に切除。

Gartner症候群:家族性大腸腺腫症のこと。常染色体優性で好発年令は20代、組織型は腺腫で大腸に多く発生し、癌化率は高い。合併症は出血(血便)、骨腫、網膜色素変性、軟部組織腫瘍(デスモイド)。治療は全大腸切除。

Turcot症候群:腺腫性消化管ポリポーシスで中枢神経系腺腫を伴う。常染色体劣性。

Zanca症候群:腺腫性消化管ポリポーシス亜型で多発性軟骨腫を伴う。常染色体優性。

Muir-Torre症候群:腺腫性消化管ポリポーシス亜型で皮膚の皮脂腺腫を伴う。常染色体優性。

Cronkhite-Canada症候群:蛋白漏出性胃腸症による低蛋白血症をきたす消化管ポリポーシス。中年以降に発症して、大腸に発生しやすい。癌化はまれ。合併症は皮膚色素沈着、脱毛症、爪甲萎縮、下痢。味覚障害もでる。

Patteyの診断基準:ARDSの診断基準のことで、原因疾患の存在、呼吸困難の存在、胸部X線で瀰漫性浸潤陰影(初期は間質性、晩期は肺胞性陰影)、低O2血症、正常肺動脈楔入圧の5項目。ちなみにARDSとは浸出性肺水腫と間質性の炎症が存在する。

Rope test:RAで関節液内のムチン濃度をみる。ちなみにRAの関節液所見は補体価低下、外観は淡黄色で混濁、白血球↑、糖↓、蛋白↑、粘調性低下、ムチン低下、IgG-リウマトイド複合体(+)。

Caplan症候群:RA+塵肺(珪肺)である。ちなみに珪肺では、写真で中肺野に結節性の粒状陰影、卵殻状石灰化を呈する。また珪肺結核(上葉)は予後が悪く、手術は侵襲の少ない術式(空洞切開術)が選択される。

Ziehl-Neelsen染色:好酸菌染色。結核菌と非定型好酸菌を検出する。

Stervens-Jonson:粘膜皮膚眼症候群。多形成紅斑で皮膚とともに粘膜が犯される(乾く)。V型アレルギーによるもので、サルファ剤やファンシダール(抗マラリア薬)でおこる。マイコプラズマ肺炎を合併する。

Schultz-Charlton現象:猩紅熱患者の発疹に猩紅熱に対する抗体を注射すると発疹が消退する現象。ちなみに猩紅熱では、A群β溶連菌の毒素によって生じる疾患で、皮膚一面に瀰漫性の発赤と苺舌、扁桃には偽膜を形成する。合併症は急性糸球体腎炎。治療はペニシリン系抗生物質投与。

Pickwickian Syndrome:肥満が存在する、睡眠時無呼吸を呈する。低酸素血症のため、多血症およびアシドーシスになり、肺血管が閉まるため二次性肺高血圧症を起こし、右心不全を来す。

Gianotti病:2歳以下の小児に見られる急性B型肝炎。四肢の皮膚病変(小さい紅斑の多発)を伴う。

Zieve症候群:アルコール性肝炎+高脂血症+溶血性貧血+黄疸を来す。治療は禁酒。

Child-Pughの分類:肝硬変の重傷度分類。血清ビリルビン濃度、血清アルブミン濃度、腹水の有無、脳症の有無、PT%で軽症、中等症、重傷に分類する。ちなみに重傷はbil3以上、alb3以下、腹水コントロール困難、脳症V、W度、PT%50未満をいう。

Kasabach-Meritt症候群:巨大血管腫+血小板減少を来し、乳児期に発症。出血傾向をきたし、ときにDICを来す。

Kartagener症候群:内蔵逆位、慢性副鼻腔炎、気管支拡張症を3徴とする。

Dieulafoy潰瘍:胃体上部の表在性潰瘍で、致命的な大出血を来す。潰瘍によって血管が破けるために出血する。

Mallory-Weiss症候群:嘔吐を反復することにより、食道胃接合部の粘膜部の血管が破けて、多量の吐血を来す。放って置いても治ります。お酒のみの人がリバるとよく罹ります。

Boerhaave症候群:特発性食道破裂。急激な食道内圧の上昇によって食道全層の破裂を来す。好発部位は食道下部の左側壁でショックを呈する。

Eck瘻症候群:腸間から吸収されたアンモニアが肝臓で代謝されずに直接大循環に入って、精神神経症状を来したもの。

Sengstaken-Blakemore tube:食道静脈瘤破裂のときに用いるチューブ。

Caldwell-Moloy骨盤基本形:骨盤出口の形によって、女性形、男性形、類人猿型、扁平型に分けたもの。

Fowler体位:上半身をあげて寝る体位。逆流性食道炎のときに行う。

Trendelenburg体位:別名ショック体位。足を少しあげて寝る。そうすることで、足の部分の血液が心臓に環流する量が増える。失血などの循環血量減少時に施行される。

Widal反応:腸チフス、パラチフスのときの血清反応。

Weil-Felix反応:リケッチアのときの検査。ツツガムシ病でも陽性。ちなみにツツガムシ病は森の中などでツツガムシ(新型は夏、に多い)に刺されて発症。悪寒、発熱、前額・側頭部痛、刺口の黒色痕庇(有痛性紅斑)、意識障害、肝酵素↑、白血球減少(好酸球消失)を呈する。治療はテトラサイクリン、クロラムフェニコール。

Felty症候群:RA+脾腫+脾腫に伴う脾機能亢進症を来す。好中球低下、溶血による貧血(直接Coombs試験は陰性)、RF陽性率高い。

Fairley法:腎盂腎炎の検査。膀胱洗浄後の尿中細菌数の推移から感染部位を決定する。ここで、上部尿路細菌尿で膀胱感染を除外する。

Huter-Russell症候群:有機水銀中毒のときに、四肢末梢および口囲の知覚障害、球心性視野狭窄(視神経萎縮による)、小脳失調症、構音障害、聴力障害を来したものをいう。有機水銀は中枢神経にまで浸透し中枢神経毒性を呈する。

Douglas窩血腫:腹腔内の出血などにより、Douglas窩に血液が貯まった状態。ちなみに子宮外妊娠破裂でもこの状態になり、その際貯まった血液は凝固性のないサラサラの状態なのが特徴である。クルドスコピー(骨盤内視鏡)は禁忌

Koplik斑:麻疹のときに口腔内にでる白い斑点。麻疹は発熱が2峰性でその一つ目(カタル期)に出現する。ちなみに発疹は2つめの発熱時に現れる。

Still病:若年性関節リウマチの1病型。男性に多く、弛張熱が関節痛に先行して起こる。症状は肝脾腫、全身リンパ節腫脹、Samon Pink皮疹、胸膜・心外膜炎まれに心筋炎。炎症症状が強く、フェリチン上昇する。治療は大量のアスピリン投与。

成人発症型Still病:Still病によく似た病態を呈するもので成人に発症する。弛張熱(原因不明と言われることが多い)、咽頭痛、Samon Pink疹(体幹・四肢近位部の小さな紅斑)、手に多い多関節炎、炎症症状あり、リンパ節腫脹・肝脾腫合併あり、RF(-)。治療はステロイドで効かないときはシクロフォスファミド、メトトレキセート。

Wartin腫瘍:耳下腺にできる良性腫瘍の一つ。ちなみに耳下腺の良性腫瘍では多形成腺腫が最多。

Rumpel-Leedeテスト:毛細血管の脆弱性をみる。血小板減少、機能異常、毛細血管の異常で陽性となる。ITPで陽性。

Bernard-Soulier症候群:常染色体劣性。vWFが付着できないため、血小板粘着能の低下がおきるが、血小板数は正常。巨大血小板あり。リストセチン凝集能低下。

Glanzmann病:常染色体劣性遺伝の血小板無力症。血小板の機能異常を来たし、幼児期から出血を起こし、出血時間は延長する。エピネフリンに対する凝集能は低下する。血小板数、巨核球数、凝固系は正常。治療は血小板輸血のみで、ステロイドは無効。

Zenker憩室:咽頭食道移行部の食道筋層抵抗減弱部にできる食道憩室。圧出性憩室(仮性憩室)。高齢男性に多く、手術適応あり。

Rokitansky憩室:気管分岐部にできる食道憩室(真性憩室)。手術適応なし。

Rivalta反応:胸水性状を調べる。プラスで浸出性。マイナスで漏出性。

Skoda鼓音帯:胸水のある症例で患側の胸部の濁音界と濁音界上に存在する鼓音帯のこと。

Ellis-Damoiseau曲線:胸水が肺と胸壁との間に沿って上方へあがっているために、濁音界は側胸部の方が高いことを言う。

Fordyce状態:口腔粘膜の肥大した皮脂腺が斑点状に見える状態のこと。

Frey症候群:耳下腺腫瘍の合併症。味覚刺激で汗をかいてしまう。

Lemmel症候群:十二指腸憩室で炎症が乳頭部に波及した場合に胆汁うっ帯や膵炎を生じること。ちなみに十二指腸憩室は乳頭部近傍に多く、後天性の圧出性憩室である。

Meckel憩室:回盲部より口側50cmの腸間膜付着部対側にできる先天性の真性憩室。胎生期の卵黄管の遺残したもの。症状は通常ないが、突然の無痛性の大量下血や腸重積、臍洞をきたす。99mTcO4-シンチ集積をする。

Osler-Weber-Rendu病:常染色体優性の非アレルギー性紫斑病。出血性毛細血管拡張症。

Louis-Bar病:毛細血管拡張性失調症(Ataxia Telangiectasia)のこと。常染色体劣性遺伝で母斑症の一つ。IgA、IgE、T細胞が低下する。小脳性運動失調とリンパ系悪性腫瘍の合併あり。α-フェトプロテインの上昇が高頻度にある。α-FPが高率に上昇する。

May-Hegglin異常:先天性血小板減少症。巨大血小板と好中球内のDoehle小体の存在が特徴。

Rosenstein徴候:急性虫垂炎での所見。左側臥位でMcBurney点を圧迫すると、仰臥位よりも疼痛が増強する徴候。

Rovsing徴候:急性虫垂炎での所見。背臥位で下行結腸を下から上へと押し上げるようにして、回盲部を充満させたとき、誘発される回盲部痛のこと。

Blumberg徴候:腹膜刺激症状のひとつ。腹部の反跳通である。

Hoonの診断基準:腸結核診断基準で、確定診断がえられる。生検にて乾酪性肉芽腫の証明、病巣よりの結核菌の証明の2項目。

Gartner嚢胞:Woelf管の遺残によってできる。

Schmidt症候群:橋本病とAddison病の合併したもの。TSH、ACTHともに↑。女性に多く、糖尿病を合併しやすい。

Plmmer病:結節性甲状腺腫と甲状腺機能亢進状態をともなう。この結節にヨードシンチで集積をみる。甲状腺自己抗体は認められない。

桂変法:標準体重=(身長-100)×0.9

Rathke嚢:口咽頭から発生して下垂体前葉を形成する。T1で高信号を呈する。Rathke嚢が遺残したものを、頭蓋咽頭腫またはRathke嚢腫と言う。

Halsted法、Stewart法、Meyer法:定型的乳房切除術のこと。

Auchincloss手術:非定型的乳房切除術。乳房と腋窩リンパ節を切除。

Patey手術:非定型的乳房切除術。乳房、小胸筋、腋窩リンパ節を切除する。

Traismanの式:小児DMのカロリー算出式。総エネルギー量=1000+(年令-1)×100

Arogonz-del-Castillo症候群:妊娠に関係なく起こる高プロラクチン血症。

Batter症候群:HClの再吸収が障害されると覚える。血圧正常。代謝性アルカローシス。状態としては正常の妊婦と似ている。

ジェファーソン骨折:上からの圧力によって、環椎を骨折。

Vossius輪状混濁:水晶体打撲によって起こる水晶体の混濁所見。

Berlin混濁:網膜打撲による網膜振湯のこと。

Purtsher網膜症:介達性網膜外傷の一つ。胸部打撲により、網膜浮腫と網膜出血を来す。

Plummer-Vinson症候群:鉄欠乏性貧血に舌炎、口角炎、嚥下障害を伴うもの。

Braun腫瘤:炎症性腫瘤。手術での大網部の結紮部や異物を中心とした炎症性肉芽腫で、術後数年後に下腿腫瘤を形成する。

Schloffer腫瘤:手術の縫合糸や異物による壁側腹膜に発生した炎症性腫瘤。

Douglas窩膿瘍:腹膜炎の膿がDouglas窩に貯まったものを言う。肛門括約筋の緊張は低下する。急性虫垂炎との合併が多い。

Reynolds5徴:右上腹部痛、黄疸、発熱(ここまでがCharcot3徴)、ショック、意識障害。急性閉塞性化膿性胆管炎の症状。

フルニエ症候群:壊疽性筋膜炎。肛門周囲膿瘍から起こりやすい。

Chagas病:アメリカトリパノゾーマのこと。

Roenneの鼻側階段:緑内障での視野狭窄。

Huhnerテスト:性交後試験のこと。排卵期前後ににおこなう。

Rubinテスト:卵管通気法のこと。低温期におこなう。

Miller-Krozokテスト:不妊症の臨床検査のひとつ。排卵期前後に行う。

Doederlein桿菌:膣内の常在菌。

Creutzfeldt-Jacob病:感染型プリオンが脳内に蓄積して、脳全体が萎縮する予後不良の疾患。進行性の疾患で、神経症状(特にミオクローヌス)、痴呆を早期に来す。脳波ではPSD(高振幅鋭波)をみる。検査上、脳は海面上変性により萎縮するが、髄液は正常。この患者の臓器や血液、髄液には感染性があり、取り扱いには注意が必要。

Eaton-Lambert症候群:肺小細胞癌に合併することが多いミオパチーで重傷筋無力症との鑑別が必要。反復筋電図で40Hz刺激にてWaxingが見られる。ちなみに重傷筋無力症は10Hz刺激にてWaningがみられる。

Duchenne型進行性筋ジストロフィー:伴性劣性(ジストロフィン蛋白の欠損)の筋ジストロフィーで坊やに好発。初発部位は下肢帯におこり、動揺性歩行(アヒル歩行)をするようになる。下腿の筋は脂肪により肥大し(筋仮性肥大)、立ち上がるのに手を膝に立てて立ち上がるようになる(Gowers徴候)。脊柱側彎症を合併する。呼吸筋や心筋を傷害するため予後は不良。検査では、筋原性酵素↑、尿中クレアチニン↓。

Gowers徴候:起きあがるとき手を膝に立ててから立ち上がる。Duchenne型筋ジストロフィーや多発筋炎で見られる。

Becker型筋ジス:Duchene型の軽傷型。

福山型筋ジストロフィー:先天性筋ジスに脳奇形を伴う常染色体劣性疾患。日本人に多い。筋は顔面から体全体へと傷害されていく。知能障害あり。

Wenckbach型AVブロック:U度のAVブロックでPQ間隔の延長に伴ってQRSが落ちる。

MobitzU型AVブロック:U度のAVブロックでPQ間隔の延長なしにQRSが落ちる。ペースメーカーの適応。

Buerger病:閉塞性血栓性血管炎。四肢の細い血管に好発する血管炎で、比較的若い男性に罹り(Buergerおじさま)、喫煙と関連する。遊走性静脈炎を合併し、血管撮影では先細り像が見られる。治療は禁煙、血流の増加、交感神経遮断による血管の攣縮の防止。

Fontaine分類:慢性動脈閉塞の病期分類。T度は冷感、しびれ、レイノー。U度は間欠性跛行。V度は安静時疼痛。W度は潰瘍、壊疽。

Forrester分類:心筋梗塞後の心不全の分類。心係数(2.2が境)と肺動脈楔入圧(18が境界)で分類。

Swan-Ganzカテーテル:右心カテーテルのこと。右心系の圧を測れるほかに、肺動脈楔入圧や左心房圧、心拍出量を測定できる。

Porstmann手術:PDAをカテーテルにて閉鎖する方法。

Glenn術:下大静脈を肺動脈に吻合する。TAのときにFontan術とともに施行する。

Eisenmenger症候群:左右短絡のために肺血管抵抗が増大して、右→左シャント、チアノーゼを呈する。単一U音をみる。

Gibson雑音:PDAでの胸骨左縁第二肋間に聞こえる連続性雑音のこと。

ハイデンハイン染色:赤痢アメーバのシストを見る方法。

Fits-Hugh-Cutis病:クラミジア(トラコーマ)感染で、肝臓周囲にまで炎症が波及したもの。

Lhermitte徴候:頸の前屈で背中に走る電撃様の疼痛。MSで見られる。

Devic病:MSの亜形。両側視神経炎と横断性脊髄炎を起こす脱髄性疾患。

Schilder病:大脳皮質に広範な炎症性脱髄様変化を認める。知能低下、四肢の痙攣性麻痺、脳圧亢進を来たし、予後不良。

Waterhouse-Friederichsen症候群:髄膜炎菌による敗血症に伴う出血性急性副腎不全をいう。緊急を要し、低Na血症を来す。

Westphal徴候:神経梅毒の3所見のひとつで膝蓋腱反射が消失する。他の2つは下肢の電撃痛、帯状疱疹とArgyll-Robertson徴候。

Sertoli腫瘍:間質性卵巣腫瘍のひとつ。分類上で良性、境界悪性、悪性の3つがある。

Krukenberg腫瘍:他の臓器(主に消化器)癌から卵巣に転移したもの。両側性に発生する。

Maurer症候群、Rud症候群:先天性魚鱗癬のこと。

Stein-Leventhal症候群:多嚢胞性卵巣症候群V型で男性化徴候が顕在化したもの。症候性肥満の原因の一つ。

Von der Hoeve Syndrome:骨形成不全症T型。常染色体優性の青色強膜、易骨折、難聴を呈する疾患。

Albers-Schoenberg病:大理石病のこと。破骨細胞の障害による骨硬化と骨髄腔形成異常による貧血、易感染性、骨髄炎を起こす。常染色体劣性が多いが優性もある。

Marfan症候群:常染色体優性のコラーゲン代謝異常。高身長で四肢が長く、クモ状指、漏斗胸、水晶体亜脱臼、青色強膜あり。MR、AR、AAE、解離性大動脈瘤の合併。Walker-Murdoock's wrist sign、Steinberg thum signあり。

ワイル・マルケサニー症候群:水晶体偏位を起こす。

Shirodker、Mcdonald手術:頸管縫縮術。

Lesch-Nyhan症候群:Lesch赤ちゃん。HGPRTの完全欠損によって尿酸合成が増加した症候群。伴性劣性。痙性麻痺、舞踏病様不随意運動、、自傷行為を呈する。治療は高尿酸血症に対してアロプリノール。

Laron型小人症:ソマトメジンの産成障害によって小人症を来す。GH高値。ちなみに下垂体性小人症はGH分泌の低下のため、原因では特発性が多く、男に多い、骨盤位での経膣分娩の出産歴のある人に多い。続発性では頭蓋咽頭腫芽多い。症状は骨年令の遅延、体脂肪が厚く、顎が小さく、低血を来す。ただし知能正常。1〜2歳までの身長、体重は、甲状腺機能の影響を強く受けるために正常である。刺激試験ではアルギニン負荷、グルカゴン負荷がある。

Schickテスト:ジフテリアの毒素感受性を見るテスト。

Down症候群:21トリソミー。白血病、心疾患、筋緊張低下を合併。標準型trisomyの場合は年令に比例して危険率上昇、転座型の場合はD/21転座では一般の100倍、21/21転座では100%罹患、モザイク型の場合は一般妊婦と危険率は変わらない。

Martius法:妊娠末期にやる骨盤レントゲン検査。上から。丸だからマルチウス。

Guthmann法:妊娠末期にやる骨盤レントゲン検査。横から。

Seitz法:仰臥位で恥骨結合前面の高さと児頭前面の高さを比較する。児頭が低ければ(-)。児頭が高ければ(+)で、このときはCPDを疑う。

Adams-Stokes症候群:不整脈によって起こる、欠神発作。

Baxter法:熱傷時の輸液量=4×熱傷面積×体重

LAND & Browderの法則:熱傷面積を測る方法。9の法則より正確。

Curling潰瘍:熱傷後の胃十二指腸潰瘍のこと。

Adamkiewicz動脈:大前根動脈のこと。これが閉塞すると前脊髄動脈閉塞症候群になる。

Burdach束:楔状束のこと。

Goll束:薄束のこと。

Werdnig-Hoffmann病:常染色体劣性疾患で、前角細胞の変性を来す。近位筋に下位障害がでるニューロパチー。

Kugelberg-Welander病:常染色体劣性で前角細胞がやられる。坊やである。

Kennedy-Alter-Sung病:前角細胞の変性を来す。大人にかかり、予後は良い。

Kleine-Levine症候群:思春期の男性に起こる、眠り続ける睡眠発作。覚醒時食欲亢進。

von Recklinghausen病:常染色体優性。末梢神経の多発性神経線維腫。カフェオレスポットあり。視神経膠腫合併、MENになる。

Bournerville-Pringle病:結節性硬化症のこと。常染色体優性で非交通性水頭症、左右対称の顔面の皮脂腺腫、葉状白斑、再発性痙攣発作、知能発達遅延を呈する。脳腫瘍、黄紋筋腫、血管筋脂肪腫の合併。頭蓋内石灰化あり。

Sturge-Weber症候群:顔面の三叉神経第1枝、2枝支配域領域の血管腫と同側の脳萎縮、石灰化の合併を言う。常染色体優性で対側の痙攣発作、緑内障と牛眼があり、画像では脳室周囲の石灰化がある。

Von Hippel-Lindau病:常染色体優性に発生する網膜血管腫症に小脳の血管芽腫、腎嚢腫を合併し、EPO産成により赤血球増多症を来す。褐色細胞腫に合併する。

Howard3徴:褐色細胞腫の徴候で、高血圧、高代謝、高血糖の3症状を言う。

Sipple症候群:MEN 2A型のこと。上皮小体腺腫(PTH)、甲状腺髄様癌(CT)、副腎褐色細胞腫(カテコラミン)の3つの病態が合併している。

森田療法:症状を治さずに、社会適応させる方法。(精神科)

Guyon管:肘管のこと。ここがやられると、尺骨神経麻痺を来す。

Basedow病:Graves病とも言う。甲状腺腫、眼球突出、頻脈(Af ,WPW) をMerseburg3徴という。ヒドララジンは禁忌。脛骨前部に粘液水腫ができる。ちなみに甲状腺機能低下症では甲状腺のびまん性粘液水腫がでる。

Stellwag徴候:バセドウの所見。不随意的な瞬目が減少する。

Grafe徴候:バセドウの所見。下を見ているときに角膜と上眼瞼下縁の間に白目が見える。

Moebius徴候:バセドウの所見。輻輳困難になる。

Weil病:ネズミの尿からレプトスピラが経口、経皮的に感染し、黄疸、出血傾向、蛋白尿を来す。農業従事者、炭鉱労働者、下水溝作業者に多い。発熱、腓腹筋痛、黄疸のある眼球結膜充血、尿蛋白増加(からBUN上昇、乏尿、血尿)を初期に来たし、黄疸に対して肝酵素の変化は少ない。治療はストレプトマイシン。

Korthof培地:レプトスピラ用の培地。

Hutchinson3徴:遅発性先天性梅毒の所見で、Hutchinson歯牙、実質性角膜炎、内耳性難聴の3つをいう。

Jarisch-Herxheimer反応:第U期梅毒に対して、抗生剤を投与すると、2時間以内に皮膚病変が一時的に増悪し発熱が見られる現象のこと。

Parrot凹溝、Parrot麻痺:乳児梅毒の所見。前者は放射状の口囲亀裂瘢痕、後者は四肢の仮性麻痺。

Fothergill神経痛:三叉神経痛のこと。顔面に発作的な激痛を数秒間から数分来たし、原因は髄膜腫、蛇行動脈、副鼻腔炎などで、上顎神経>下顎神経>眼神経の順に好発する。発作がなければ無症状。治療はGasser神経節ブロック、抗痙攣剤(カルバマゼピン)、神経血管減圧術(Janettaの手術)である。

Waldeyer咽頭輪:口蓋扁桃、咽頭扁桃、舌扁桃などをまとめていう。

Chiari法、Thompson法:扁桃周囲膿瘍の切開排膿術のこと。

Ehlers-Danlos症候群:常染色体優性のコラーゲンの異常。皮膚がよく伸びて出血するが血小板は正常。

Bochdalek孔ヘルニア:胸腹裂孔ヘルニアのこと。腸管が横隔膜から胸腔内に胸腹裂孔を通じて突出する。先天性横隔膜ヘルニアの90%をしめる仮性ヘルニア。右側は肝臓があるので、左側の発生が多く、新生児期に発見されることが多い。強いチアノーゼあり。呼吸困難を来すが、陽圧換気は気胸を起こしやすいので、自然膨張を待つのが良い。治療はヘルニアの門閉鎖と還納。生後間もないほどの発症ほど予後不良。

Morgani孔ヘルニア:胸骨後ヘルニア。右傍胸骨裂孔ヘルニア。ヘルニア内容は大網、横行結腸の真性ヘルニア。

Larrey孔ヘルニア:胸骨後の左側に生じるヘルニア。

Potts法、Lucas-Championniere法:小児の外鼡径ヘルニアの手術。

Bassini法、McVay法:成人の外鼡径ヘルニアと内鼡径ヘルニアの手術。

McVay法:大腿ヘルニア(右に多い)の外科的治療。他に鼡径法がある。

Howship-Romberg症状:閉鎖孔ヘルニア(閉鎖おばあちゃん)での所見の一つ。閉鎖神経圧迫による大腿内側への疼痛。

Richterヘルニア:腸壁の一部がヘルニア内容になった腸壁ヘルニアで、腸間膜付着部位と反対側に起こる。大腿ヘルニアのときに多く、治療のときは腸が嵌頓してることが多く腸切除することが多い。

Littreヘルニア:Meckel憩室がヘルニア内容になったもの。

Gross法、Ladd法:臍帯ヘルニアまたは腹壁破裂(右側に多く、欠損部と臍帯との間に皮膚が介在)で4〜5cm以上のものの手術。前者はヘルニア嚢を除去しないで、後者は除去する。

Ann Arbor分類:Hodgikin病の分類。ステージTが一個のリンパ節領域まで、Uが横隔膜一側または二個以上のリンパ節まで、Vが横隔膜両側まで、Wが転位あり。また、全身症状(発熱、盗汗、体重減少)があれば、Hogkin A、なければ、Hodgkin Bとなる。

Pel-Epstein熱型:Hodgkin病の熱型で、1〜3週間に一回2〜5日の発熱を見る(間歇熱)。

Reed-Sternberg細胞:大型のHodgkin細胞のこと。これが増えるために正常リンパ球は減少する。そのため、Hodgikin病ではリンパ球優位型は予後がよい。

Burkittリンパ腫:Burkitt坊や。FAB分類L3。原因としてEpstein-Barrウイルスが関連。B細胞系の増殖が主体である。Starry-Skyと鏡検でリンパ球内の空砲形成あり。

Sezary症候群:Tリンパ球系の増殖疾患+紅皮症で菌状息肉腫の亜系。

Langerhans cell histiocytosis:ランゲルハンス赤ちゃん。Birbeck顆粒を持つLangerhans細胞、好酸球、リンパ球等からなる肉芽腫。他覚的所見(一般呼吸器症状+合併症)は少ない。胸部X線で上中肺野優位の陰影がある。Letterer-siwe病、Hand-Schueller-Christian病、好酸球性肉芽腫の総称。

Paul-Bunnel反応(Davidson吸収試験):伝染性単核球症の所見。

Wegener肉芽腫症:ANCAの見られる全身性の壊死性血管炎。慢性腹副鼻腔炎、鼻炎(慢性鼻汁、鼻閉)で初発して鞍鼻を呈する。他に肺の結節性病変、糸球体腎炎、眼球突出、血痰、上強膜炎などが症状である。好酸球増多あり。予後は悪く腎不全で死亡する。

Guillain-Barre症候群:遅延型アレルギーによるSchwann細胞の障害。上気道感染後1〜3週して、急速に進行する(2週以内にピークあり)下肢から上行する弛緩性麻痺をおこす。下位障害が出る。脳神経(V、W、Y、Z、\、]、]U)麻痺、膀胱直腸障害はなし、躯幹筋麻痺のため呼吸困難、髄液で蛋白細胞解離。重傷例には血漿交換。多発ニューロパチー。

Fisher症候群:Gullain-Barreの一亜系で、全外眼筋麻痺、小脳失調、深部反射消失をきたす。

Charcot-Marie-Tooth病:下肢抹消に始まる筋萎縮で、遠位部で運動神経優位の脱髄性多発ニューロパチーを来す常染色体優性疾患。両側腓骨筋萎縮から垂れ足、Steppage gaitを呈する。予後は良好。

Dejerine-Sottas病:遺伝性の末梢神経肥厚を来す多発ニューロパチー。幼児期から高度の感覚障害と運動障害を来す。蛋白細胞解離をきたす。

Wernick脳症:慢性アル中、栄養障害、VitB1なしの輸液によって起こる。突然の意識障害、失調性歩行、振戦、眼球運動障害(眼振)、精神症状(Korsakoff症候群)を来す。治療はVit B1(サイアミン)投与、ただし、Korsakoffになると無効。

Janetta手術:三叉神経痛で行う神経血管減圧術。SCAを神経から解離、固定して、拍動を三叉神経に伝導しないようにする。

Kreutzer手術:PA、RAバイパス術。グラフト(弁付き)。ASD閉鎖。三尖弁閉鎖症の手術。

Gasser神経ブロック:三叉神経痛の治療。半月神経節をアルコールブロックする。

Alonso-Lei分類:先天性胆道拡張症での拡張部の形、及び場所の分類。

Grossの分類:先天性食道閉鎖症の分類。C型がもっとも多い。

Schmidt反応:便中のビリルビン濃度を見る。新生児肝炎では(+)。先天性胆道閉鎖症では(+-)。

Hurler症候群:先天性ムコ多糖代謝異常症。常染色体劣性。α-iduroidase欠損により、小人症、頭囲増大、尿中コンドロイチン硫酸↑知能障害あり。

Sanfilippo症候群、Scheie症候群:小人症を来さない。Sの付くものはnot small。

Morquio症候群、Scheie症候群、Maroteau-Lamy症候群:知能障害を認めない。Mは知能低下しない

Scheie症候群認めずの3徴:多発性骨変化、小人症、知能障害。

Moquio症候群認めずの2徴:知能障害、肝脾腫。

Hunter症候群:Hurler症候群の軽度のもの。先天性ムコ多糖異常症の中では唯一の伴性劣性(他は常染色体劣性)。難聴が高度で、角膜混濁がない。

Potter症候群:胎児腎無形性、羊水過少、胎児肺低形成、胎児顔面奇形をていする。

Prune Belly症候群:先天性腹壁筋欠損症。下部尿路閉塞により巨大膀胱、尿管、水腎症などの泌尿器系異常を伴う。

Valsalva法:息こらえをして胸腔内圧を上昇させ、CVP↓する方法。

Czermark法:頸動脈洞マッサージと同義。頸動脈を圧迫すると、頸動脈反射が起こり迷走神経が刺激され、房室伝導が抑制される。その結果、徐脈、血圧低下をきたす。Valsalva法と併用して上室性頻拍の治療に用いる。

Stewart-Treves症候群:乳癌根治手術後の上肢リンパ水腫にリンパ管肉腫を合併したもの。予後は悪い。

Reye症候群:Reye坊や。微小脂肪滴が肝小葉全体に沈着した脂肪肝を伴う急性脳症。小児のインフルエンザ、水痘ウイルス感染にアスピリンを投与して続発する。肝酵素上昇、凝固因子低下、低血糖、高アンモニア血症。髄液は圧上昇のみ見られて、細胞増加はない。治療は脳浮腫に対してマンニトールの静注。

Li-Fraumeni症候群:p53と言う癌抑制遺伝子が認められる。

Wernicke脳症:VitB1の欠乏により起こる、神経疾患(多発性神経症)。眼筋麻痺、意識障害、運動失調。健忘が合併すれば、コルサコフ症候群。アルコール精神病のひとつ。

Goodpasture症候群:肺と腎に対する抗基底膜抗体(IgG)が産生される自己免疫疾患で、U型アレルギーが関与している。肺出血を来すため喀痰中に担鉄細胞が見られ、写真では肺門部から下肺野にかけて間質性肺炎像を呈する。

Ellsworth-Howard試験:PTH投与により、尿中cAMP上昇、尿中P排泄増加を見る。上皮小体機能低下症では反応あり。偽性上皮小体機能低下症ではT型では無反応。U型では尿中Pが変化なし(Drezner分類)。

Di George症候群:胸腺低形成症のこと。細胞性免疫低下、上皮小体欠損による低Ca血症あり。心血管異常(TOF)あり。

Bruton型無γグロブリン血症:B細胞系の障害。伴性劣性特発性遺伝。乳児期後半より、肺炎球菌、インフルエンザ桿菌による易感染性を示す。

Swiss型無γグロブリン血症:常染色体劣性のT、B細胞の障害。(=重傷複合型免疫不全症候群)。

Gitlin型無γグロブリン血症:伴性劣性のT、B細胞の障害。(=重傷複合型免疫不全症候群)。両方とも治療はHLA適合骨髄移植。新鮮輸血はGVHDを来すため禁忌

Chediak-Higashi症候群:好中球の遊走能と殺菌能が低下したもの。常染色体劣性。メラニン低下。顆粒球中に巨大ペルオキシダーゼ陽性顆粒あり。

Wiskott-Ardrich症候群:伴性劣性遺伝の湿疹、易感染性、血小板減少を来すもの。T、Bともに低下。IgM↓。治療は骨髄移植。リンパ系悪性腫瘍の合併あり。

Fontan手術:TAの根治術。右房-肺動脈吻合をする。

Waterston手術:上行大動脈-右肺動脈吻合術のこと。肺血流増加をめざす。

Lutembacher症候群:二次孔欠損型ASD+MS。左右の短絡量は増加する。

Taussig-Bing症候群:右室より大動脈が始まっていて、肺動脈は転位が不完全なためASD孔に騎乗する。生下時よりチアノーゼあり。Mustard,Rastelli手術の適応。

Pancoast肺癌:肺尖部の肺癌。Horner徴候を呈し、患側の上肢に痛みがある。

Hope徴候:収縮性心膜炎の徴候の一つ。心尖拍動が収縮期に陥凹する。

Sellers分類:ARの重傷度分類。LVへの逆流の度合いをみる。T度はジェット流のみ。U度はジェット流と心室が薄く染まる。V度は大動脈と心室の染まりが同じ。W度は大動脈より心室が濃く染まる。ちなみにARの手術適応はSellersV度、W度とNYHAV度以上。MRにも同様の分類あり。

Duroziez徴候:ARの徴候のひとつで、血管雑音である。大腿動脈を近位部で圧迫すると収縮期雑音、遠位部で圧迫すると拡張期雑音を呈する。

Corigan脈:大脈と同義(=Water-hanmmer pulse)。大動脈内に流れる血流が少ないと心室が頑張ってより大きな脈になる。

Hill's sign:脈圧上昇によって、下肢の血圧が上昇して、下肢血圧>上肢血圧になる。AR、PDA、Valsalva動脈瘤破裂で見られる。

de Musset's sign:脈圧の上昇によって脈拍に伴って頭部の拍動が見られる。AR、PDA、Valsalva動脈瘤破裂で見られる。

Quincke's pulse:脈圧の増大によって、爪床部の毛細血管拍動を呈する。AR、PDA、Valsalva動脈瘤破裂でで見られる。

Traube徴候:脈圧の増大によって見られる所見のひとつ。

Brock手術:肺動脈弁切開術。PS、PAに行う。

Brockenbrough現象:肥大型心筋症の所見の一つ。心室性期外収縮のあとに左室圧↑、大動脈圧↓、脈圧↓を来す。ASでは見られない。

WPW (Wolff-Parkinson-White) 症候群:副伝導路Kent束の存在により、心室の興奮が早めに起こる。閉塞型肥大型心筋症やEpstein奇形(B型)に合併する。遺伝性はない。発作性上室性頻拍の合併がもっとも多く、発作性afを合併すると、PseudoVTを呈し、症状が重くなる。心電図でPQ延長、QRS延長、δ波。治療は抗不整脈薬、βブロッカー、カテーテル焼灼術。Af合併時にジギタリスとCaブロッカーは房室ブロックをして副伝導路への伝導を助長させるので禁忌

LGL (Lown-Ganong-Levine) 症候群:心房とHis束を結ぶ副伝導路のJames束によってPSVTを起こす。δ波が見られない以外はWPWと同じ。QRS幅正常。

Tangier病:高脂血症の鑑別。HDL↓、オレンジ色の扁桃腫大。

Esbach法:妊婦の尿タンパクを測る方法。

Fickの法則:拡散の法則。医学では肺での拡散に用いられる。

Moro反射:新生児原始反射の一つ。生後4ヶ月までに消失する。他の原始反射は自動歩行、把握反射、吸啜反射がある。

Babinski反射:成人では錐体路障害で出る病的反射。新生児では2歳まででる。

トラウベステート:胎児心雑音を見るための聴診器。マイクロフォンでも可能。

Silvermanスコア:新生児の呼吸障害の程度を判定する。

Hodge第3平面:骨盤内で坐骨結節上を通る平面。重要

von Gierke病:肝型糖原病T型。glucose-6phosphataseの生後数ヶ月で肝腫大、腹部膨満で発症。人形様顔貌、低身長、低血糖発作、高脂血症、高乳酸血症、アセトン尿症、高尿酸血症、グルコース負荷にて血糖が急激に上昇、乳酸低下。グルカゴン負荷で血糖値は低いまま。均整の取れた身長発育障害があり肥満になる。知能は正常。

Pompe病:筋型糖原病U型。全身の筋肉にグリコーゲンが蓄積し、心肥大(心臓)、筋力低下、巨舌(骨格筋)を呈する。血清CK↑。対症療法のみ。

McArdle病:筋型糖原病X型。運動時の筋痛、易疲労性。ischemic exercise testにて血中ピルビン酸の上昇を示さない。

Coombsテスト:直接法は患者血球にクームス血清(抗グロブリン抗体)を加えて沈降の有無を見る。患者血球が不全抗体に感作されていれえば沈降する(陽性)。間接法は患者血清に主にコントロールの血球を反応させ、そこに抗体を反応させて沈降の有無をみる。患者血清中に不全抗体があれば沈降が起きる(陽性)。間接法は途中でコントロール血球を使うので間接的かも。

Gilbert症候群:体質性黄疸のひとつ。肝臓におけるグルクロン酸抱合が主に家族性にうまくいかないため、間接性ビリルビンが上昇する。i.bil以外の検査値はすべて正常を示す。ビリルビンによって痒いときにはフェノバルビタールを投与する。

Crigler-Naggar症候群:T型は常染色体劣性でUDPGT(グルクロン酸抱合酵素)の完全欠損で核黄疸をきたし予後不良。U型は常染色体優性でUDPGTの部分欠損。予後良好。間接ビリルビン上昇。

Lucey-Driscoll症候群:母乳中にUDPGT阻害物質があるために、それを飲む新生児の間接ビリルビンが高くなってしまうもの。

Dubin-Johnson症候群:直接ビリルビンの排泄障害を起こす。30歳までに発症して、常染色体劣性が多い。BSP試験で再上昇現象を起こし、腹腔鏡では組織中に色素が沈着しているために肝臓が黒く見える(黒色肝)。尿中コプロポルフィリンがT↑、V↓(正常と逆)。

Rotor症候群:体質性黄疸のひとつ。直接性ビリルビンが上昇する。BSP、ICG試験で延長する。他は正常。

Mercedes-Benz徴候:混合性胆石の徴候。

Rokitansky-Aschoff sinus:胆嚢腺筋症で胆嚢壁にできた洞のこと。ここに胆石ができることが多い。慢性胆嚢炎で見られることもある。

Rokitansky-Kuester-Hauser症候群:子宮の形成異常で子宮性無月経を来す。子宮は欠損していて存在しない。

Simmonds症候群:汎下垂体機能低下症のうちやせが高度の症例に限って用いられる。

Arias-Stella反応:妊娠によって起こる子宮内膜腺の変化。

Whipple病:小腸粘膜内マクロファージの浸潤によってリンパ路閉塞、粘膜肥厚を来す。吸収不良症候群の原因のひとつ。治療は抗生物質。

Schilling試験:巨赤芽球性貧血の試験。経口的にVitB12を投与して、尿中へのB12の排泄を見る。B12が吸収されていないときは尿中B12排泄が低下する。

Budd-Chiari症候群:肝外の肝静脈または肝部下大静脈の閉塞による。下大静脈閉塞でタンパク尿、下肢静脈瘤からの下腿潰瘍あり。

Cullen徴候:へその周りの皮膚出血斑。

Grey-Turner徴候:左側腹部の出血斑。

Zollinger-Ellison症候群:ガストリノーマ。下痢によって低K血症。セクレチン負荷にて血中ガストリンが上昇する。

Whipple's Triad:インスリノーマの所見。運動時低血糖発作、発作時血糖50以下、糖分の接種により回復。

Mustard、Rastelli、Jatene手術:大血管転位症の手術。Jateneは根治術である。Taussig-Bing症候群の手術でもある(左室血が大動脈に流入するようにする)。

Blalock-Hanlon手術:人工的にASDを作成する。右心系に酸素化血が環流してしまう病態に適応。

Killip分類:心不全の分類。1は正常。2は化肺野ににラ音(50%以下)、3度は全肺野にラ音(50%以上)、4度が心原性ショック。

Conn症候群:原発性アルドステロン症のこと。

Edward症候群:18trisomy。乳児期好発。手指屈曲拘縮、心、消化管の奇形、基線細変動消失、筋緊張亢進。AFP↓。

Simpson徴候:子宮体癌、子宮頸癌、糖尿病などによる子宮留膿腫で見られる下腹部痛の徴候。

原田病:後部ブドウ膜炎、夕焼け眼底、漿液性網膜剥離。

Bandl収縮輪:切迫性子宮破裂の時にでる収縮輪。

Noorman症候群:Turner症候群の顔がひどくなったもの。

Leopold触診法:胎児がお腹の中でどんな向きをしているかを見る。

Kristeller圧出法:子宮底をつかんで陣痛とともに胎児を圧出する。胎盤早期剥離や子宮破裂を起こすことがある。

Sabin-Feldman dye test:トキソプラズマの色素診断法。信頼性は高い。

Sjoegren症候群:涙腺、唾液腺の分泌低下が主。眼、口、関節(関節痛)、その他(Raynaud現象、環状紅斑、耳下腺腫脹、四肢の脱力感)、合併症はRTA(T型)、間質性腎炎、PBC、橋本病。抗核抗体は抗SS-A、抗SS-B(特異性高い)唾液腺造影でapple tree所見あり。

Rose Bengal試験:Rose Bengal液を点眼して染色度をみる。シェーグレンのテスト。

Fanconi症候群:近位尿細管のすべての再吸収障害。原発性は常染色体劣性で骨痛を来たし、続発性ではBJPによるものがある。

Lowe症候群:遺伝性のU型RTA。

川崎病:乳幼児に起こる原因不明の熱性疾患。症状は不定形発疹、5日以上の発熱、両側眼球結膜の充血、四肢末端の皮膚変化、有痛性の非化膿性リンパ節腫脹、苺舌。冠動脈病変を合併する(突然死の原因)。治療は人免疫グロブリン療法。

Valsalva洞動脈瘤破裂:主に右冠動脈洞が先天的に弱いために、この動脈瘤が成人期に主に右室に破裂して左→右シャントを呈する。大動脈内の収縮期血流が少ないので大脈、速脈、連続性雑音、診断したら即手術。原因としてMarfan症候群、IE、梅毒、特発性嚢胞性中膜壊死がある。

Epstein奇形:三尖弁中隔尖と後尖が右室腔内に転位している先天性疾患。だから肺血流量低下、チアノーゼ、上室性頻拍、突然死、巨大P波、肺血管陰影低下。WPW(B型)症候群、完全房室ブロックの合併。手術はHardy、三尖弁置換術。

Hardyの手術:下垂体腺腫摘出術とEpstein奇形の三尖弁挙上転位術がある。

blalock-Taussig手術:鎖骨下動脈ー肺動脈吻合術。肺血流を増やす目的でやる。

Osler結節(手指の有痛性紅斑)、Janeways`s spot(掌の皮疹)、Roth斑(網膜斑):IEの所見

Graham-Steel雑音:MSで左房内圧上昇の結果、肺高血圧を来したときの音。

Austin-Flint雑音:ARの時、逆流によってM弁が押しやられて、相対的MSになったときの音。Erb、心尖部で聴取。

Romano-Ward症候群:常染色体優性のQT延長症候群。ちなみにQT延長症候群ではキニジン、プロカインアミドはQTをさらに延長させるので禁忌

Jervell-Lange-Nielsen症候群:常染色体劣性のQT延長症候群。聾唖の合併あり。

Torsade des pointes(トルサードポア):多形性心室頻拍。QT延長症候群に合併した心室頻泊と徐脈。治療はイソプロテレノール。ただし遺伝性QT延長症候群ではイソプロテレノールは禁忌

Vaughan-Williams分類:抗不整脈薬の分類。

Beckの三徴:頸静脈怒張、心音低下、血圧低下。心タンポナーデの所見。

Hugh-Jones分類:呼吸困難の分類。1〜4まで。

Libman-Sachs型心内膜炎:SLEで起こる非細菌性疣贅性の心内膜炎。

Dressler症候群:心筋梗塞の後に合併する心内膜炎。心筋梗塞発症後2週間後に起こる。

Friedreich失調症:脊髄小脳変性症。常染色体劣性。5〜15歳に発症(Friedrech坊や)。後索病変。後根神経節障害、腱反射消失、錐体路障害、心筋障害。酒石酸プロチレリンが治療薬。

Heller手術:アカラシアの筋層切開術。

Kallman症候群:嗅覚異常を合併する、低ゴナドトロピン症。

Asherman症候群:子宮内操作によって、不妊を来す。

Turner症候群:配偶子病。性腺は無いと思って良い。低身長、翼状頸、楯状胸、内眼角贅皮、無月経、無排卵を呈する。

Vidian神経切除:アレルギー性鼻炎で行う。

West症候群:てんかんの続発性大発作の1つ。4〜12ヶ月好発、hypsarrhythmia、治療はACTH筋注、フェニルケトン尿症に合併、Lennox症候群に移行する。

Guthrie法:フェニルケトン尿症、ヒスチジン血症、メープルシロップ尿症、ホモシスチン尿症の診断法。

Tay-Sachs病:GM2 ganglioside蓄積症、上位障害、知能障害、痙攣、巨頭症、cherry-red spot、失明、治療法なし。羊水細胞にて診断可能。

Waters法:上顎洞を見るための撮影法。

Towne法:大後頭孔を見るための撮影法。

Argyll-Robertson瞳孔:上丘レベルの障害。対光反射消失、輻輳反射保たれる。両側性。神経梅毒、糖尿病、多発性硬化症が原因。

Adie症候群:患側瞳孔散瞳、対光反射消失、輻輳反射遅延。片側性。メコリール点眼にて縮瞳。

Brenner腫瘍:上皮性良性卵巣腫瘍、充実性。

Leydig細胞腫:門細胞腫と同義。間質性良性卵巣腫瘍、テストステロン分泌。

Arnold-Chiari奇形:大孔を通じて、小脳扁桃(T型)または小脳虫部(U型)が脊柱管内に下降した奇形。三大合併症は水頭症、脊椎破裂、頭蓋底陥入症。

Dandy-Waker症候群:第4脳室の出口の先天性閉塞。脳室の嚢胞状拡大、小脳虫部の形成不全を来す。

Rivero-Carvallo徴候:右心系の雑音は吸気時増加、呼気時減弱。

Carrey Coombs雑音:リウマチ熱の活動期にMRを合併したときに、相対的MSが生じたため起こる雑音。

Chiari-Frommel症候群:分娩後に引き続いて高プロラクチン血症になる。

Caldwell-Luc法:上顎洞の慢性副鼻腔炎に対する手術。犬歯窩に切開を加え上顎洞を開け、下鼻道に対孔をあけ、上顎洞に貯まった分泌物を排除させる。篩骨洞に炎症があれば篩骨洞も解放する。

Prader-Willi症候群:H3Oの症状あり。

Laurence-Moon-Biedl症候群:常染色体劣性、肥満、性器発育不全、知能低下。網膜色素変性症の原因。

Frohlich症候群:視床下部疾患。外性器発育不全、肥満を来す。視床下部の腫瘍(頭蓋咽頭腫)が原因。

Nelson症候群:副腎の摘出による下垂体の腺腫。

 

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