月刊LaLaインデックス1984
MONTHLY LaLa INDEX 1984

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 白泉社月刊LaLaのインデックスデータ。その1984年版。独断と偏見に満ちた星取表(5点満点)と短評付き。


月刊LaLa 1984年12月号
表紙ひかわきょうこ千津美と藤臣君
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「ライオンは起きている」星崎真紀第1回 ★★★
「学生の領分」なかじ有紀読切番外編 悲しきはSAGA★★★
「シャール通信」成田美名子 フィリシアNG特集★★
「銀色絵本」ひかわきょうこ第1回千津美と藤臣君★★★
「ノルマンディ・グラフィティ」樹なつみ後編「マルチェロ物語」外伝VOL.I★★★
「月雫村のころ7」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん44★★★
「月は東に日は西に」わかつきめぐみ第2話第2話 母の肖像★★★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第15回 ★★★★
「清水玲子の今昔物語」清水玲子読切 ★★★
「セルロイド・ドリーミング」森川久美最終回第4話:ミッドナイト・スリーパーPART-3★★★
「クリスマスのすすめ」くぼた尚子読切聖子シリーズ★★★★★
「一万十秒物語」倉多江美その56クリスマス・カードを届けに来た郵便屋さん★★★
「まゆみ白書」香取綾子最終回Lecture5 白いケント紙の恋
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第28回 ★★★
 星崎真紀「ライオンは起きている」は三つ子シリーズとはうってかわってアメリカでTVドラマ制作を志す少年の物語。とはいえ、画力がストーリーに追いついてない印象あり。あと、成田美名子と比較してしまうと、アメリカにおける日常生活の描写はいかにも薄い感じ。星崎真紀は、絵柄にしてもストーリーにしてもものすごく努力家の人なので、レベルはそこそこなんだけど、そこそこ止まりではあるんだよね(いや、その努力家の部分に共感するので、けっこうファンだったりはするんだけど(笑))。
 くぼた尚子「クリスマスのススメ」は聖子シリーズ中最高傑作というか、たぶんくぼた尚子全作品中でも最高傑作だと今でも思っている。
 まあ、ほぼ、LaLaの黄金時代も終わった印象ではあるけど、まだまだ捨てたものではない。とはいえ、一時期のラディカルさは、既になりを潜めたというか、確実に世代がひとつ変わった、という感じ。(2001/05/09)


月刊LaLa 1984年11月号
表紙樹なつみ「マルチェロ物語」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「天の神話 地の神話」成田美名子後編 ★★★
「馬屋古女王」山岸凉子読切 ★★★★
「一万十秒物語」倉多江美その55バックウォルドに捧ぐ“待っている女”★★★
「ノルマンディ・グラフィティ」樹なつみ前編「マルチェロ物語」外伝VOL.I★★★
「学生の領分」なかじ有紀第3回PART10 季節は曲がり角★★★
「妖精の眠る雨の森」篠有紀子読切 ★★
「セルロイド・ドリーミング」森川久美第9回第4話:ミッドナイト・スリーパーPART-2★★★
「月は東に日は西に」わかつきめぐみ第1話第1話 怒涛の文化祭前夜★★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第14回 ★★★
「三角形のデザート」やまじえびね読切第18回LMHS佳作★★★★
「BAKUDANはあと」倉掛雅子読切 
「月雫村のころ6」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん43★★★
「まゆみ白書」香取綾子第4回Lecture4 ペインティング・ホワイト
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第27回 ★★★
 山岸凉子「馬屋古女王」はいわずと知れた「日出処の天子」の後日談。だが、中途で切れており、その後続きがLaLaに載ることはなかった(「馬屋古女王」はこの後、角川のASUKAの創刊号の目玉となるのだが)。おそらくコミックスのページ数調整のための作品だったと思われるのだが、この作品を失ったことで、「日出処の天子」の最終11巻は異例の薄さでリリースされることになったのは有名な話(笑)。真相はいまだによく知らないんだけど、ある意味、LaLaの黄金時代の終焉を象徴するようなエピソードではある(笑)。
 成田美名子「天の神話 地の神話」は、ラストの展開がまんま「未来少年コナン」でした(笑)。いや、ギガントが出てくるんじゃなくて(笑)、大津波が和解のきっかけになる、というのが(笑)。(「コナン」の原作はそこで終わってるんだけどね(笑))
 上に黄金時代の終焉(笑)なんてものものしいことを書いてはしまったけど(笑)、わかつきめぐみの代表作「月は東に日は西に」のスタート、異色のマンガ家やまじえびねのデビューなど、それなりにトピックの多い号ではある。(というか、「馬屋古女王」の断絶が最大のトピックか(笑))(2001/05/09)


月刊LaLa 1984年10月号
表紙成田美名子 
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「天の神話 地の神話」成田美名子前編 ★★★
「Zの幸運」青池保子読切「Z」番外編★★★★
「セルロイド・ドリーミング」森川久美第8回第4話:ミッドナイト・スリーパーPART-1★★★
「学生の領分」なかじ有紀第2回PART10 季節は曲がり角★★★
「わたしの銀河鉄道」ひかわきょうこ読切星のハーモニー・III★★★
「一万十秒物語」倉多江美その54チイちゃんのおうち★★★
「ぼくが愛した夏」秋本尚美読切 ★★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第13話 ★★★
「夢色硝子ActII・子供の情景」滝沢美之読切 ★★
「月雫村のころ5」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん42★★★
「紐育(ニューヨーク)ガールズ」小原須磨子読切 ★★
「まゆみ白書」香取綾子第3回Lecture3 ハート・メトロノーム
「ロマンチック・ローズ・コンタクト」倉嶋圭読切 ★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第26回 ★★★★
 表紙の成田美名子は、たぶん「CIPHER」のアニスじゃないかと思うんだけど、実際の連載版のキャラクターとと比べるとちょっと違う気もする。
 その成田美名子のSF中編「天の神話 地の神話」は、悪い話ではないのだが、SFとしてもマンガとしても、まあ凡庸の部類。
 青池保子「Zの幸運」は、まあ、「Z」シリーズの事実上の最終作(後にメロディ誌でちょっとだけ続編が描かれたりはしてるけど)。任務についていないZと少佐の気の向かないデスクワークの日々を描く、ちょっとコミカルな一品。
 「シニカル・ヒステリ−・アワ−」は、パンクツン太くんの再登場編(笑)。いや、この後も★★★★ついているときはパンクツン太の回、と思ってください(笑)。
 あと、この号でも後の岡野史佳(ペンネームは水樹夜夢)が「花咲く乙女よ穴を掘れ」というタイトルの投稿作でBクラス入賞。しかしまあ、このタイトルはちょっとアレですな(笑)。(ムーンライダーズのファンにしかわからないけど(笑))(2001/05/09)


月刊LaLa 1984年9月号
表紙成田美名子「エイリアン通り」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「FELICIA」成田美名子読切「エイリアン通り」特別編★★★
「学生の領分」なかじ有紀第1回PART10 季節は曲がり角★★★
「蛍たちは笑う」樹なつみ後編 ★★★★
「一万十秒物語」倉多江美その53八月のむれた豚★★★
「ザ・Shy-ing」竹宮惠子読切姫クンスペシャルII★★★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第12話 ★★★★
「陸棲クラゲの反逆」篠有紀子読切 ★★
「月雫村のころ4」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん41★★★
「黄昏シティ・グラフィティ16」星崎真紀後編三つ児よ還れ・後編★★★★
「セルロイド・ドリーミング」森川久美第7回第3話:Say Good-Bye(後編)★★★
「まゆみ白書」香取綾子第2回Lecture2 エピソードINブルー
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコ第25回 ★★★
 成田美名子「FELICIA」は「エイリアン通り」作中でシャールを主演女優(笑)として撮影されていた作中劇の短編化。作品としては、中庸の部類。まあ、これは、作中劇のストーリーがシャールと翼の関係とオーヴァーラップして、シャールの翼への気持ちが固まっていく、というところに味があったので、このストーリー単独で扱うべきものではない、と思う。
 とはいえ、作中に主人公のフェリシアが遊び相手にしていたLISAとLANというのが出てきて、これがアップルがMacintoshの前にリリースしたあの「LISA」といわゆるLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)のことで(これがまた、ちゃんと作品中のメインガジェットとして生かされている)、この作品が1984年のものであることを考えると、成田美名子の情報収集・アレンジの能力はやっぱりたいしたものだと、これは90年代になってから再読した時にちょっと思った。(2001/05/09)


月刊LaLa 1984年8月号
表紙森川久美「セルロイド・ドリーミング」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「荒野の天使ども」ひかわきょうこ最終回 ★★★★
「シャール通信」成田美名子  ★★
「有紀りん情報局」なかじ有紀  
「蛍たちは笑う」樹なつみ前編 ★★★★
「トライアングル・プレイス」わかつきめぐみ読切 ★★★
「ザ・Shy-ing」竹宮惠子読切姫クンスペシャル★★★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第11話 ★★★
「水玉シャーベットの秘密」篠有紀子読切 ★★
「月雫村のころ3」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん40★★★
「黄昏シティ・グラフィティ16」星崎真紀前編三つ児よ還れ・前編★★★
「まゆみ白書」香取綾子第1回第1章 Gペン上のアリア
「一万十秒物語」倉多江美その52★★★
「セルロイド・ドリーミング」森川久美第6回第3話:Say Good-Bye(前編)★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコギャグ第24回★★★
 「エイリアン通り」「日出処の天子」あたりと比べると印象としては弱いですが、ひかわきょうこ初のアクション娯楽大作「荒野の天使ども」が最終回。ひかわきょうこのキャリアの中でも題材の異色さだけでなく、長さの点でもこれまでで最長で、ほんわかした少女マンガ以外の分野での意外な(この時点では)ストーリーテリングの巧みさと、マンガとしての表現力の確かさ(あのシンプルで、ある意味古風な描線で、ウェスタンの世界を破綻なく表現しきった、という点で)を示してみせた、という点で、ひかわきょうこのキャリアの中での大きなターニングポイントといっていい。
 樹なつみ「蛍たちは笑う」は、「朱鷺色三角」〜「パッション・パレード」のプロローグ。それまでのファッションモデルの世界とは別次元のヨコミゾ的ミステリで、伝奇SFな秀作短編。
 わかつきめぐみ「トライアングル・プレイス」は絵柄、作風もともっとも「かがみあきら」のエピゴーネンを狙った作品(オマージュというべきか(笑)?)。個人的には、かがみあきらもわかつきめぐみも好きではあるが、この短編は実は凡作だと思っている。しかし考えてみると、これが発表された段階ではまだかがみあきらは存命だったはずで、少女マンガの世界を指向していたかがみあきらはたぶん前の「いきなりエスケープ」もこれも読んでいたんではないか。というか、それ以前からわかつきめぐみの作品は読んでいたんでは、と思っている。というのは、かがみあきらの作中で、何かの名簿の中に「若月めぐみ」という名前が書かれていたことがあって、個人的親交はなかったもののお互いに作品の中でラブコールを送りあっていた、という感じだったのだが。
 香取綾子「まゆみ白書」は少女マンガ家版「スチュワーデス物語」(笑)。いや、なんというか、箸にも棒にもかからないようなマンガ(笑)。(2001/05/09)


月刊LaLa 1984年7月号
表紙成田美名子「エイリアン通り」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「エイリアン通り」成田美名子最終回8ST. 翼よあれが郷里の灯だ★★★★★
「あまのかぐやま」大島弓子読切 ★★★
「荒野の天使ども」ひかわきょうこ第15回 ★★★★
「黄昏シティ・グラフィティ15」星崎真紀読切ハートバブルズ★★★
「一万十秒物語」倉多江美その51幽霊譚★★★
「さよならは言わない」くぼた尚子最終回かなん&湊★★★★
「月雫村のころ2」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん39★★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第10話 ★★★
「学生の領分」なかじ有紀読切PART9 とらぶる・トラベラーズ★★★
「ラブストーリー」秋本尚美読切 ★★★
「セルロイド・ドリーミング」森川久美第5回第2話:上海灘PART2★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコギャグ第23回★★★
 「エイリアン通り」がついに最終回。登場人物の背景設定やストーリー展開に適度なケレン味があって、テーマ的にも同テーマを扱った「みき&ユーティ」より深化している。この後の成田美名子の作品からはケレン味が消失してテーマ性が突出していくことになることを考えると、やはりこれが最強の作品であった、といっていいと思う。
 久しぶりに「綿の国星」でない大島弓子の短編は、意あって空回りの新米教師と女子高生たちの交流……というと、昔りぼんで千明初美がそういうシチュエーションの短編を描いていたことがあったが、大島弓子が描くと、妙にブラックな話になってしまうのはご愛敬(笑)。
 秋本尚美「ラブストーリー」はロンドンを舞台にアメリカにあこがれる少女と売れない作家のロマンスを描くちょっとコミカルでちょっとシニカルな中編……なんだけど、これって多分にくぼた尚子に近い味を狙っている節が感じられる。とはいえ、絵柄、物語設定、キャラクターに似通った点があればあるだけ、逆に違いが目立つ気はする。一言でいうなら、くぼた尚子はドライで、秋本尚美はウェット、といっていいと思う。(2001/05/09)


月刊LaLa 1984年6月号
表紙大島弓子「綿の国星」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「エイリアン通り」成田美名子第39回8ST. 翼よあれが郷里の灯だ★★★★★
「日出処の天子」山岸凉子最終回 ★★★★★
「黄昏シティ・グラフィティ14」星崎真紀読切隣人戦争編3★★★
「6月の神話」高橋亮子読切 ★★★
「マルチェロ物語」樹なつみ最終回 ★★★
「セルロイド・ドリーミング」森川久美第4回第2話:上海灘PART1★★★
「月雫村のころ1」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん38★★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第9話 ★★★★
「荒野の天使ども」ひかわきょうこ第14回 ★★★★
「いきなりエスケープ」わかつきめぐみ読切 ★★★★
「一万十秒物語」倉多江美その50かしこいドロボー★★★★
「さよならは言わない」くぼた尚子第4回かなん&湊★★★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコギャグ第22回★★★
 「日出処の天子」がついに最終回。「エイリアン通り」もラス前。ということで、この辺が★★★★★なのは当然として、他にも★★★★★、★★★★連発。
 ひかわきょうこ「荒野の天使ども」は、ミリアムがダグラスの前で感情を爆発させて大泣きする、ある意味連載中最大のクライマックス。泣けます。
 わかつきめぐみ「いきなりエスケープ」は、かがみあきら強化シリーズ(?)第1弾(笑)。意図的にかがみあきらの絵柄を取り込んでの風変わりなコミカル・ファンタジーで、この後の方向性を決定づけた作品といえる。
 普段あまり言及してないけど、倉多江美「一万十秒物語」が載っているのといないのでは、雑誌としての印象が全然違ってしまうと思う。この乾いた笑いの感覚は、他のマンガ家では出せない。
 くぼた尚子「さよならは言わない」はバイプレーヤーというか、ヒロインの仇役の天才少女ミュージシャンの精神的な危うさと、それを巡る登場人物たちの会話がとんでもなくハイテンション。もともと会話のセンスが突出しているくぼた尚子にしても、ここまで研ぎ澄まされた台詞が連発される作品はなかなかない。剃刀で切られてるみたい。(2001/05/09)


月刊LaLa 1984年5月号
表紙成田美名子「エイリアン通り」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「マルチェロ物語」樹なつみ第13回 ★★★
「エイリアン通り」成田美名子第38回8ST. 翼よあれが郷里の灯だ★★★★★
「日出処の天子」山岸凉子第49回 ★★★★
「一万十秒物語」倉多江美その49けら まなこ★★★
「荒野の天使ども」ひかわきょうこ第13回 ★★★★
「学生の領分」なかじ有紀読切PART8 たとえば5月の物語★★★
「セルロイド・ドリーミング」森川久美第3回第1話:暗闇の天女PART3★★★
「さよならは言わない」くぼた尚子第3回かなん&湊★★★★
「パラレル」篠有紀子後編 ★★★
「春の午後にプディング」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん37★★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第8話 ★★★
「過激なWeekend」倉掛雅子読切 ★★
「日曜日」小原須磨子読切第17回ララまんがハイスクール準入選★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコギャグ第21回★★★
 「エイリアン通り」「日出処の天子」は引き続き(笑)クライマックス近し。
 投稿作が2月号に続いて本誌掲載の小原須摩子は大正(?)あたりの時代を背景にモボモガの雰囲気をうまく絵柄&ストーリーで表現していて、玄人受けする作風、という感じ(事実、その路線をこの後続けていくことになるのだが)。(2001/05/09)


月刊LaLa 1984年4月号
表紙ひかわきょうこ 
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「エイリアン通り」成田美名子第37回8ST. 翼よあれが郷里の灯だ★★★★★
「ばら科」大島弓子読切綿の国星★19★★★★
「日出処の天子」山岸凉子第48回 ★★★★★
「さよならは言わない」くぼた尚子第2回かなん&湊★★★★
「セルロイド・ドリーミング」森川久美第2回第1話:暗闇の天女PART2★★★
「マルチェロ物語」樹なつみ第12回 ★★★
「一万十秒物語」倉多江美その48雪が降れば…★★★
「黄昏シティ・グラフィティ13」星崎真紀後編百花繚乱編<後編>★★★
「ポスト」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん36★★★
「荒野の天使ども」ひかわきょうこ第12回 ★★★
「パラレル」篠有紀子前編 ★★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第7話 ★★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコギャグ第20回★★★★
 「エイリアン通り」「日出処の天子」は引き続き(笑)クライマックス近し。大島弓子「綿の国星」は子猫を食べてしまう母猫という存在に興味を持ったチビ猫がちょっと怖い経験をする、というかなりダークな話。大島弓子らしいといえばらしい。
 「シニカル・ヒステリ−・アワ−」はパンクなツン太くんの初登場編。
 あと、LaLaまんがスクールで岡野史佳が初投稿でBクラス入賞を果たしている(デビュー前のペンネームは水樹夜夢)。(2001/05/09)


月刊LaLa 1984年3月号
表紙成田美名子「エイリアン通り」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「セルロイド・ドリーミング」森川久美第1回第1話:暗闇の天女★★★
「エイリアン通り」成田美名子第36回8ST. 翼よあれが郷里の灯だ★★★★★
「荒野の天使ども」ひかわきょうこ第11回 ★★★
「日出処の天子・楽屋裏」山岸凉子  ★★
「マルチェロ物語」樹なつみ第11回 ★★★
「黄昏シティ・グラフィティ13」星崎真紀前編百花繚乱編<前編>★★★
「一万十秒物語」倉多江美その47仔猫★★★
「天気晴朗なれど波高し」わかつきめぐみ読切不協和音ラプソディ・ラストステージ★★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第6話 ★★★★
「さよならは言わない」くぼた尚子第1回かなん&湊★★★★
「バス・ハイクその3」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん35★★★
「黒のもんもん組」猫十字社ギャグ第62回★★★
「学生の領分」なかじ有紀読切PART7 ぴーまんライフ★★★
「したたかな女達」秋本尚美読切パールピアスの悲劇Part2★★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコギャグ第19回★★★
 1月号2月号がすごすぎたせいもあってか、この時期にしては中庸の号、という印象。「エイリアン通り」は引き続き(笑)クライマックス近し。「日出処の天子」が1回休み(笑)なのはご愛敬(笑)。
 猫十字社『黒のもんもん組』が今回で最終回。なんというか、ちょっとずつラインナップの交代が進行しているといえるか。
 わかつきめぐみ『不協和音ラプソディ』は今回でおしまい。まあ、これまでの総集編プラスアルファ、みたいな話。因みにわかつきめぐみの初期の絵柄が見れるのはこれが最後だ(笑)。(2001/05/09)


月刊LaLa 1984年2月号
表紙大島弓子「綿の国星」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「お月さまの糞」大島弓子読切綿の国星★18★★★★
「黒のもんもん組」猫十字社ギャグ第61回★★★
「エイリアン通り」成田美名子第35回8ST. 翼よあれが郷里の灯だ★★★★
「日出処の天子」山岸凉子第47回 ★★★★★
「一万十秒物語」倉多江美その46琴ちゃんのお誕生日★★★
「荒野の天使ども」ひかわきょうこ第10回 ★★★★
「LARGO」木原敏江その4ヴェッテンベルク・バンカランゲンVol.15★★★★★
「マルチェロ物語」樹なつみ第10回 ★★★
「可愛い女」小原須磨子読切第49回ララまんがスクール第1位★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第5話 ★★★★
「学生の領分」なかじ有紀読切PART6 ホワイト・デイ★★★
「バス・ハイクその2」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん34★★★
「したたかな女達」秋本尚美読切パールピアスの悲劇Part1★★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコギャグ第18回★★★
 木原敏江「ヴェッテンベルク・バンカランゲン」は今回で最終回。グランドフィナーレという言葉がふさわしい。いや、この手の後日談を淡々と語るというエンディングはしみじみといい。特に、長く続いたシリーズでこれをやられると思いっ切りツボである。
 「エイリアン通り」「日出処の天子」は引き続き(笑)クライマックス近し。
 大島弓子は20歳近く年上のとなりのお兄さんに恋する女の子、というシチュエーションながら、人間心理の暗部をほのめかすちょっとサイコな展開が光る大島弓子らしい秀作。
 シリーズとなった「したたかな女達」はやっぱり秋本尚美の中では秀作の部類。
 あと、小原須磨子の投稿作はおそらくマリリン・モンローをモデルにしたと思われるハリウッドの売れっ子女優とそのファンの少年のつかのまの交流、という渋めの佳作。
 それにしてもまあ、読みごたえのある号だこと。あ、あとこの号で発表されているアテナ新人大賞のデビュー優秀者賞はLaLaからわかつきめぐみ、なかじ有紀、花ゆめから山口美由紀、川原泉という面々。(2001/05/09)


月刊LaLa 1984年1月号
表紙成田美名子「エイリアン通り」
作品名作者名連載回数サブタイトルなど星取表
「日出処の天子」山岸凉子第46回 ★★★★
「こんな朝、早く目覚めた人達へ」森脇千里読切 ★★★
「エイリアン通り」成田美名子第34回8ST. 翼よあれが郷里の灯だ★★★★★
「茶色の小瓶」文月今日子読切 ★★★★
「一万十秒物語」倉多江美その45アカ シロ キイロ★★★
「マルチェロ物語」樹なつみ第9回 ★★★
「LARGO」木原敏江その3ヴェッテンベルク・バンカランゲンVol.15★★★★
「黒のもんもん組」猫十字社ギャグ第60回★★★
「荒野の天使ども」ひかわきょうこ第9回 ★★★
「シャンペン・シャワー」かわみなみ第4話 ★★★★
「さみしい夜の魚」篠有紀子読切 ★★★★
「バス・ハイクその1」しばたひろこ読切ムーンドロップ町のかしこいうさぎさん33★★★
「自立のすすめ」くぼた尚子読切聖子・17歳・1983冬★★★★★
「シニカル・ヒステリ−・アワ−」玖保キリコギャグ第17回★★★
「エイリアン通り」「日出処の天子」「ヴェッテンベルク・バンカランゲン」は引き続き(笑)クライマックス近し。最終第8話スタートの『エイリアン通り』は翼の過去が本人の口から語られるシリーズ通してもかなりキーとなる話で★★★★★つけてはいるけど、実は成田美名子の体調不良のため減ページ。森脇千里の短編はその減ページ分のピンチヒッターと思われる(いや、なかなか悪くない話なんだけど(笑))。
 かわみなみ『シャンペン・シャワー』はそろそろいいノリになってきた感じ。
 くぼた尚子「自立のすすめ」は最高傑作聖子シリーズの第2作で、とっても傑作。篠有紀子「さみしい夜の魚」は倦怠期のカップルの前にミステリアスな少女が現れて……という話なのだが、マンションの窓から外に見える他人の生活をストーカー的に傍観する少女、という設定は、何回か書いてるかもしれないけど、テーマ的には90年代的ではある(近いシチュエーションの話が榎本ナリコ『センチメントの季節』あたりにもあった)。この時期の篠有紀子にしてはきれいにまとまった秀作短編で、これはけっこう好き。
 あと、LaLaには珍しく文月今日子が短編を寄せていたりして、それもまた秀作だったりして、なかなかにおいしい号。(2001/05/09)


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