湯西川温泉共同浴場★★★


川岸の岩をくりぬいた共同湯

■概要

栃木県の最奥にある湯西川温泉は山の中の湯治場だ。大きな旅館もあるが、ひなびた温泉街がよい雰囲気になっている。集落の中に共同浴場がある。「薬師の湯」という。

集落の中を流れる湯西川の岸にある小さな湯小屋だ。歩行者用の湯前橋のたもとにある。対岸には平家村の萱葺き屋根(今は瓦屋根)の店が並んでいる。



湯前橋の左手に大きな灯篭があって、その奥、川岸に小さな小屋がある。地元用なので特段案内板もないので、よく見ないと分からないかもしれない。

湯西川温泉の開湯は400年前ほどだ。天正元年(1573年)に伴久旅館の先祖、伴対馬守(ばんつしまのかみ)が発見し、その後湯守になったという。

■所在地

栃木県日光市湯西川
TEL:0288−97−1126(観光協会)




■印象

6畳間ほどしかない浴室だ。川岸の岩をくりぬいて浴槽にしてある。脱衣場所も壁がなく至極単純な造りだ。もちろん浴槽が1つしかないので混浴だ。窓が大きく明るい。

注意書きが掲げてある。外来者は清掃協力金として200円寄付するようになっていて、料金箱が備え付けられている。

浴槽は意外に深め、透明なお湯がホースから注がれている。当然かけ流しだ。源泉だけでは熱すぎるので水も桶に引き込まれている。

かすかに硫黄臭が感じられ、肌がスルスルするような浴感だ。湯口のお湯の味はほんのりタマゴ味。

泉質はアルカリ性単純温泉、51.6℃、成分総計220mg。

窓の外はすぐに湯西川の流れだ。すぐ近くの橋の上から浴室が見えてしまう。湯小屋ができる前は川岸にそのまま露天風呂があって、その上に小屋をかけたのかもしれない。

地元用の共同浴場なので、外来客は遠慮しながら利用してもらいたい。


■営業

営業時間 決まりはない
水、土曜日の5:00−8:00は清掃
休館日 無休
料金

無料(寄付200円以上)


交通

日光宇都宮道路の今市ICを降りて国道121号線を北上する。川治温泉を過ぎて五十里湖畔の湯西川温泉駅前で左折し、県道249号線に入る。湯西川温泉街に入って、土産屋の柏屋の横の路地を左に入る。温泉街の中ほどに市営駐車場がある(無料)。



調査日:2007年7月

会津屋豆腐店

共同浴場の対岸は古民家が並んでいる。そのなかに豆腐屋がある。やっこ豆腐などが店先で食べられる。味の濃い田舎風の豆腐だ。湯上りに風に当たりながら一服するのによい。

会津屋豆腐店
栃木県日光市湯西川1003
TEL:0288−98−0443

 

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