奴温泉★★★ |
鄙びて庶民的な休養温泉 ■概要 太宰治の故郷の青森県金木町(かなぎまち)に来たついでに、金木町の奴(やっこ)温泉に行ってみた。金木町は津軽半島の中央にある農業の町だ。どこまでも区画整理された田んぼの中に小さな商店街がある。 奴温泉は町の入り口あたりにある。目立つオレンジ色の建物だ。「奴」の名前はこの土地の「嘉瀬の奴踊り」という 田植え踊りに由来するそうだ。奴踊りは300年前の新田開発の時期に始まったもので、県の無形文化財にされている。 ■所在地 青森県北津軽郡金木町大字柏木字鎧石342−2 TEL:0173−52−2121 |
■印象 湯治部もある温泉旅館だが、浴室は温泉銭湯という雰囲気だ。大きな浴槽があって、中央に湯口がある。お湯はやや黄色みがある。塩辛い食塩泉だ。泉質はナトリウム塩化物泉(低張性弱アルカリ性高温泉)である。 やや熱めのお湯は食塩泉ということもあってよく温まる。お客は地元の人ばかりだ。津軽の独特の言葉が行き交って、意味がわからなくてもなんとなく懐かしい響きがある。 ちょうど金木町の桜祭りの時期だ。おばあちゃん達が、温泉のあと地元の桜祭りを見に行く相談をして楽しそうにしている。 津軽弁のストレートな話が聞けて地元の雰囲気がよくわかる温泉銭湯だ。お湯もなかなか良い。津軽にはこんな何気ない良いお湯が多いと思う。 |
■営業
■交通 |
■斜陽館 斜陽館は有名な小説家、太宰治の生家である。太宰の父は明治時代の大地主で、事務所兼住宅としてこの建物を建てた。 太宰の家は戦後没落して、この建物は旅館になる。その後、1996年に町で買い取り太宰の記念館にした。今でも金木町の中心部の大きな建物である。 太宰治 |
斜陽館は町の中心部にあって、役場からも近い。(駐車場もある)内部は非常に贅沢な造りだ。道を隔てて土産屋がある。 残されている記録を見ると、太宰は子供のときから成績が1番で、優秀な子供だった。乳母がつくような恵まれた生活をしていたようだ。 展示されている、手紙などを見ると字がうまい。実家へお金の無心をするにしても、なかなか凝った書きぶりだ。何を書いても大作家なんだと感心する。 入場料 500円 営業時間 9:00−17:00 |