繋温泉湖山荘★★★★★


2本の独自源泉がある上質旅館

■概要

盛岡の南西に繋(つなぎ)温泉がある。大きなダム湖の御所湖の湖畔だ。国道から入って御所湖を渡る大きな橋を渡りきったところに、大きな旅館が並ぶ繋温泉の温泉街がある。今回は風情がよいと聞いて、温泉街から少し離れた湖山荘を訪れた。

案内に従って湖岸の道路から丘の上に登ると、立派な門があって豪華な日本旅館の趣きだ。門の前に池が造られていて湯煙が上がっている。

イオウの香りが漂って気分を盛り上げる。門を入ると左手に足湯がある。温泉池といってよいような広い足湯だ。



旅館の建物は比較的新しくよく手入れされている。宿の裏手は御所湖が見渡せる芝生になっている。受付で入浴を請うと親切な応対だ。新しい浴室と前からの浴室があると教えられた。

繋温泉は新興の温泉地と思っていたが平安時代の発見という。1980年の御所湖ダムの完成で、古い建物が水没したため新しい建物の旅館が並ぶようになった。湖山荘は独自源泉を掘って開業した。現在はさらにもうひとつ高温源泉を使っている。



気持ちよい休憩室があって、日帰り客用にカツ丼やラーメンなどが注文できる。料金もいたって大衆的。

■所在地

岩手県盛岡市繋字上野23−36
TEL:019−689−2658
FAX:019−689−2384



■印象

建物左手に大きな露天風呂がある。10m四方以上だろうか。石垣と土塀に囲まれている。やや熱め、透明で硫黄臭のあるお湯だ。温度調節のためかツルスベの浴感はさほど強くはない。

脱衣所に飲泉所がある。お湯を飲んで見るとタマゴ味と弱い苦味、さらりと飲みやすい。



新館側の内湯は御影石の浴槽、熱いお湯がゆっくり掛け流されている。タマゴ臭のお湯は無色透明、とろりとした感じだ。弱くツルスベ感もある。広い窓からは御所湖もよく見える。

内湯の源泉は「萪内の湯」だ。泉質は単純硫黄泉、源泉の温度84.5℃、pH=9.4、成分総計758mg、湧出量383L。



旧館の内湯にも行ってみる。以前は日帰りでは利用できなかったそうだ。浴室は大きな窓でとても明るい。甘いイオウの香りが浴室にただよっている。こちらもふんだんに掛け流されている。

お湯ははっきりとしたツルスベを感じる。肌触りもよくこちらのお湯は特にすばらしい。源泉は古くからある「観音の湯」。泉質は単純硫黄泉、源泉の温度48.5℃、pH=9.5、成分総計533mg、湧出量136L。

旧館の内湯がいちばん気に入った。お勧めする。


■営業

営業時間 10:30−15:00
休館日 無休
料金 700円

交通

東北自動車道の盛岡ICを降りて、国道46号線を西へ。繋十文字交差点で左折、県道258号線で御所湖へ。繋大橋を渡って右折。1kmほど。駐車場は広い。



調査日:2008年8月

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