月岡温泉共同浴場美人の泉★★★★


濃い緑色の特徴ある湯

■概要

新潟平野の北側、新発田と新潟の間の田園地帯に月岡温泉がある。月岡温泉は1916年に石油を掘削しているときに発見された温泉だ。発見当時は家がない谷地だったそうだが、現在は大きな温泉旅館が30軒ほど集まった温泉街になっている。

月岡温泉の共同浴場は、温泉街の南側にあるバイパス沿いにある「美人の泉」だ。付近には温泉らいしいものがないので、車で通ると気がつかないかもしれない。外観は温泉施設としては素っ気ない。



月岡温泉は肌を白くすると言われ、美人の泉としてたいへん人気があるそうだ。そのため、共同浴場は「美人の泉」の名前がある。施設は男女別の浴室があるだけの単純なもの。



■所在地

新潟県北蒲原郡豊浦町月岡403−8
TEL:0254−32−1365




■印象

お湯の色は驚くほど黄緑色、番台のおじさんは「知らないお客さんから『バスクリンを入れているのじゃないの』と聞かれるけれど、天然の色だと教えているんだ」と話していた。やや温め。茹で玉子臭と石油臭がある。

浴室の外側には、温泉をろ過するようなパイプがたくさんついた箱がある。そこから集めたお湯が浴槽内に導かれている。これは、石油分を分離するための装置だそうだ。源泉は温泉街の真ん中にあって、そこから引いてきている。



泉質は、含硫黄−ナトリウム−塩化物泉、源泉の温度は50度である。浴槽は循環に、源泉を加えて、あふれさせている。 女湯では地元のおばさんが源泉を飲んだり、それで一生懸命顔を洗っているそうだ。さすがに美人の泉のご利益を期待しているのだと思う。


設備としては露天風呂もなく単純なものだが、特徴のあるお湯は、美人の泉を名乗るだけのことはある。珍しいお湯を楽しんでもらいたい。


■営業

営業時間 10:00−21:00
11−3月は20:00まで
休館日 火曜日
料金 500円

交通

磐越自動車道安田ICから国道290号線を新発田方面へ25分(約17km)。月岡温泉の大きな看板がある。月岡の温泉街の南側にバイパスがあって、共同浴場美人の泉はバイパス沿いにある。
バスの場合は、JR羽越本線新発田駅からで30分程度。



調査日:2002年5月

月岡源泉共同組合
http://www.tsukiokaonsen.gr.jp/


温泉饅頭

温泉街に入って温泉饅頭をさがしてみた。月岡にはいくつか饅頭屋があるが、今回は元祖月岡饅頭を買った。月岡饅頭は餡がたっぷりした薄皮饅頭で、餡は4種類ある。



小ぶりの温泉饅頭だ。餡は甘すぎず、しつこつなくてけっこう美味しい。特にたまごのきみあんがおもしろい。
温泉成分表

珍しいお湯なので、成分表をメモしてきた。泉温 50.0℃
mg/kg Li^+ 0.6 Na^+ 1099 K^+ 25.8 NH4^+ 2.3 Mg^2+ 30.0 Ca^2+ 56.9 陽イオン計 1215
F^- 3.1 Cl^- 1317 I^- 0.9 HS^- 82.1 S2O3^2- 5.7 SO4^2- 530.9 HCO3^- 370.9 CO3^2- 1.1 陰イオン計 2312
含硫黄−ナトリウム−塩化物温泉
弱緑黄色透明、強硫化水素臭
平成元年3月30日

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