新安比温泉★★★★


海水の2倍の濃さの強烈湯

■概要

岩手県の北端に強烈な温泉があると聞いて訪れてみた。東北道の安代(あしろ)ICの近くで分かりやすいところにある。山をかすめるように高架の高速道路ジャンクションがあり、そのすぐ近くだ。

予想外に大きな建物で、新館、旧館のビルが並んでいる。斜面の下には古い浴室棟があるが今は使われていない。日帰り客の入り口は旧館側にある。日帰り利用はずいぶん多いらしく駐車場は満員だった。



新安比温泉は1987年にできた比較的新しい温泉だ。化石海水型の温泉で成分は非常に濃い。海水の2倍と言っている。特にメタホウ酸成分は日本の最高クラスだ。

開業当時は噴泉だったそうだ。初期の分析表を見比べると、現在は源泉湯温がやや下がり加温している。2008年4月から日帰り料金が値上げされた。



大浴場にある露天風呂は、真湯だ。

■所在地

岩手県八幡平市字叺田43−1
TEL:0195−72−2110
FAX:0195−72−2402




■印象

大浴場は地下1階にある。手前に水風呂、真湯浴槽、奥に源泉浴槽、外に露天風呂がある。奥行きがあるので浴室はあまり明るくない。

源泉風呂の付近は床が赤茶色に染まって、段々畑のようになっている。茶褐色の濁り湯、透明度は20cmほど。ゆるゆるとかけ流されている。

どっしりと重い感じのするお湯だ。温度は適温だが長湯ができない。香りは意外に少ないが不思議な香りがする。

安比温泉(平成の湯)、泉質はナトリウムー塩化物強塩泉、源泉の温度38℃、成分総計33.1g、(メタ硼酸6.16g)(平成17年分析)。



新館にもやや小ぶりの浴室がある。近くの天台寺の元住職、作家の瀬戸内寂聴が名づけた「らくらくの湯」だ。こちらはお湯が緑かかって透明度も1m程度。かけ流し。

床にスノコがあるが、赤茶色の析出ですっかり隙間がなくなっている。お湯の鮮度がよいのか、香りが強い。なにかナマモノのような香りがする。なめてみるとかなり塩辛く鉄味あり。

驚くほど濃いお湯なので浴後はずいぶん疲れる気がする。強烈なお湯なので温泉ファンにはお勧めする。


■営業

営業時間 10:00−18:00
休館日 無休
料金 700円

交通

東北自動車道の安代ICを降りて、国道282号線を南に向かう。すぐに新安比温泉の看板が見えるので、左折して高速道路の下をくぐる。駐車場は広い。JR花輪線の荒屋駅から送迎バスがある。



調査日:2007年8月

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