たいへん落ち着ける源泉湯 ■概要 沢渡(さわたり)温泉は四万温泉の入り口近く、旧草津街道(県道55号線)にある小さな温泉場だ。川沿いにバイパスがあるが、温泉街は旧道の坂にそってある。 温泉街の狭い旧道を上っていくと共同浴場がある。今回はその隣にある老舗旅館、まるほん旅館を訪れた。古いがよく手入れされている建物だ。創業400年という歴史のある温泉旅館で、面白い形の浴室を持っている。 ![]() 沢渡温泉の歴史はたいへんに古く、少なくとも鎌倉時代から続いているそうだ。草津での湯治の帰りに「直しの湯」として人気があったという。明治初期には有名な医師福田宗禎が活躍している。 昭和初期に大水害と大火があって一時廃れたが、1960年にボーリングにより湯量が増え、大きな温泉リハビリ病院も造られている。 ![]() 浴室の裏にある源泉地 ■所在地 吾妻郡中之条町上沢渡甲2301 TEL:0279−66−2011 FAX:0279−66−2011 |
![]() ■印象 老舗旅館らしく親切な応対だ。浴室棟へは渡り廊下を通って行く。ちょうと共同浴場の裏手に浴室棟がある。おもしろいことに渡り廊下から浴室へ下る階段は浴室の中にある。 浴室の中央に踊場がって、急な階段で浴室に下りる。すべて白木の板でできた木造の浴舎だ。2つの浴槽があって、一段高いところで服を脱ぐ。男女の別はなく混浴だ。 ![]() お湯は無色透明、とてもクリアーなお湯だ。ポツリと細かい湯花が漂っている。左手の浴槽は石臼を使った湯口だ。熱い湯が流れ込んで、かけ流されている。 熱めでトロリトした感じのお湯、弱くキシキシ感がある。お湯を飲んでみると薄いおすましのようなダシ味があって飲みやすい。右手の浴槽はややぬるめ。 源泉名は沢渡温泉県有泉、泉質はカルシウム・ナトリウム−硫酸塩・塩化物温泉、源泉の温度54.9℃、湧出量125L(動力)、成分総計1.12g。館内の掲示によると源泉100%で加水、加温をしていない(混雑時にろ過機を使用)。 高いところの窓から日が入って、少し暗めの浴室はとても落ち着く。木のぬくもりがあって、しつこくないさっぱりした泉質のお湯に浸かっていると心からリラックスできる。お勧めする。 |
■営業
■交通 関越自動車道の渋川伊香保ICを降りて、渋川市街を通り抜け国道353号線で四万温泉方向へ。中之条町を過ぎて下沢渡で左折して県道55号線(中之条草津線)に入り、5kmほどで沢渡温泉。 県道は沢渡温泉をバイパスするので、案内に従って旧道に入る。まるほん旅館は共同浴場の隣にある。駐車場は狭い。 JR吾妻線の中之条駅から沢渡行きバスがある。 ![]() オフィシャルページ 調査日:2005年4月 |