六龍鉱泉★★★


上野の北にある温泉銭湯

■概要

上野公園の北側にも古くからの温泉銭湯があると聞いていたので行ってみることにした。今回は東京の下町なので車でなく電車で行くことにした。

地下鉄の根津駅から上野公園方向に歩いて5、6分ほど。下町と言ってもマンションが多いが、一つ裏道に入るとやっぱり下町らしい雰囲気が残っている。



目指す六龍鉱泉は、動物園通りから狭い路地を入ったところにある。周囲の建物に遮られているので目印の煙突もなかなか見つからない。路地を覗き込みながらやっと探し当てた。りっぱな破風がある銭湯らしい建物だ。

受付は今風のカウンター式だ。太平洋戦争前の1931年開業で使い込まれている古い建物だが、きれいに掃除してあって気持がよい。

■所在地

東京都台東区池之端3−4−20
TEL:03−3821−3826




■印象

銭湯としては普通の大きさ。脱衣場からガラス戸越しに浴室が見える。浴槽の上の壁一面に岩国の錦帯橋のタイル絵が描かれている。

浴室は良く磨かれた白タイル床。奥に黒湯の浴槽があって2つに仕切られている。右手がぬる湯のはずだがどちらもとても熱い。

下町でも特に熱い湯だと聞いていたがさすがにすごい。熱湯好きの江戸っ子のはずの地元客もさすがに水で埋めている。

黒湯の透明度は50cm程度。赤黒いなかなか濃い色だ。意を決してお湯に浸かると、うすいコーヒーのようなモール臭が楽しい。弱くツルスベ感がある。カランのお湯も黒湯だ。

脱衣場には昭和6年の分析表が大きな字で掲示してある。「療養泉」と認めるとある。固形物質総量1.277g、成分は重炭酸ナトリウムが最も多い。

湯上りは暗くなった動物園通りを下っていった。鳥の声やアシカの声が聞こえてくる。湯上りに不忍池の散歩も楽しい。


■営業

営業時間 15:30−23:00
休館日 月曜日
料金 400円(銭湯料金)

交通

地下鉄千代田線の根津駅から歩いて5分程度。
首都高1号線上野ICで降りて上野駅から広小路方向へ。上野公園前から右に鋭角に曲がって、動物園通りに入り道なりに進む。鴎外荘を過ぎて60mほど先の左手の路地。



調査日:2007年11月

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