大鰐温泉大湯★★★


古い歴史のある共同湯

■概要

青森県南部の有名温泉、大鰐(おおわに)温泉は800年前に発見されたという歴史の古い温泉だ。江戸時代は津軽藩の温泉場として栄え、1895年に奥羽本線大鰐駅が開業してからは大発展して全国的に有名になった。その後は歓楽温泉としては衰退して現在の姿になっている。

街は平川に沿って広がっている。昔の賑わいを感じさせるところもあるが、今は静かな町並みだ。温泉街には9ヶ所の共同浴場がある。そのうち最も古い大湯を訪れた。


温泉発見の伝説が大湯に掲示してある。それによると、大同年間(806〜810年)に円智上人が阿者羅山国分寺(現在の大円寺)で病に冒され、大日如来に祈ったところ、上人の枕辺に童子が現れてこの山の麓に温泉が湧くことを告げたという。

■所在地

青森県南津軽郡大鰐町大字蔵館字村岡53
TEL:0172−48−2214




■印象

大湯の建物は古びた公民館のような雰囲気だ。自動販売機で買った券を受け付けに出して、浴室に入る。午前中だったので、まだだれもいない貸切状態だった。澄んだお湯があふれている。

気持ちよくたくさんかけ湯をしてお湯に入る。ちょっと熱めのさらりとしたお湯だ。 お湯の注ぎ口をさがしてみたら、浴槽の底からお湯が湧き出している。ちょっと深めの広い浴槽を独り占めは気持ちがよい。

泉質は外の掲示を見ると古い分析表らしいが石膏含有性弱食塩泉とある。よく見ると新しい分析表が折りたたまれてあった。どうもはがれてしまったらしい。それを見ると源泉は「大鰐統合泉」とある。大鰐温泉は戦後温泉の集中管理化が進んで、共同浴場もそこから給湯されている。

1995年の新しい分析表によると、泉質は
ナトリウム・カルシウム−塩化物・硫酸塩泉、泉温は68.6度、成分総計2383mg/kgである。

お湯は集中管理なので浴場によって違いがないようだが、大湯は歴史を感じる雰囲気だった。

■営業

営業時間 6:00−21:00
休館日 第2月曜日
料金 200円

交通

東北自動車道の大鰐弘前ICを降りて国道7号線を南下、大鰐駅前から旧国道を碇ヶ関方向へ進む。駐車場は8台程度。大鰐駅から歩いて10分程度。



調査日:2002年5月


あじゃら餅

駅でみつけた「あじゃら餅」も大鰐名物だ。「ゆべし」のような食感で、なつかしい感じのお菓子だ。
大鰐ラーメン

駅で大鰐らしいものを食べたいと教えてもらったのが山崎食堂の大鰐ラーメンだ。ここで 冬季限定大鰐名産のもやし入りラーメン(600円)を食べた。魚のだしが利いたしょうゆ味だ。これに大鰐温泉特産の「温泉もやし」がたっぷり入っている。

現在は栽培農家が減っているそうだが、大鰐町では、江戸時代のころから「温泉もやし」を作ってきたそうだ。

 TOP  温泉みしゅらん