芦之湯温泉松坂屋本店★★★★


箱根七湯、歴史の温泉

■概要

箱根は江戸時代の温泉リゾートであった。箱根の古くからの源泉は箱根七湯と呼ばれ、芦之湯はその一つであり、最も標高が高いところにある。様々な泉質がある箱根でも数少ない硫黄泉があるところだ。

芦之湯は芦の湿原に温泉が涌いていたところだ。江戸時代の始めに、干拓して湯治場を拓いた。この工事を行ったのが松坂屋の祖先であったそうだ。



松坂屋本店は広い日本庭園を持ち、離れが2つもある大きな旅館だ。明治以降は政治家や皇室がよく訪れた格式の高い温泉旅館だが、現在はかなり古びた雰囲気がある。



館内には浮世絵のうちわ絵が飾ってあった。歌川広重の作で江戸時代の芦之湯の様子が描かれている。当時の松坂屋から湯治場の浴舎を見ている。

■所在地

神奈川県足柄下郡箱根町芦之湯55
TEL:0460−3−6511
FAX:0460−3−6407



■印象

旅館入り口からずっと奥に浴室がある。旅館全体は古びているが、浴室の建物はまだ新しい。浴室は硫黄の臭いがして、
窓から庭園が見える。温泉気分が盛り上がる。

浴槽が2つに仕切られている。お湯はやや熱め、黄緑色にやや濁ったお湯だ。湯船の中央に2つの湯口がある。
ふんだんにお湯が注がれる掛け流しだ。お湯をなめてみると、うすい昆布茶の味がする。
細かい黄色の湯花も見える。

泉質は含硫黄−カルシウム・ナトリウム・マグネシウム−硫酸塩泉(硫化水素型)だ。源泉は独自の源泉で、自噴250L/分、源泉の温度62.5度、pHは7.3である。分析は箱根の温泉研究で有名な神奈川県温泉地学研究所。



ロビーには江戸時代の浮世絵の写しや、大正時代の写真などが飾ってある。現在の皇太子も学生時代には、ここによく泊まりに来ていたらしい。皇太子の写真もたくさん飾っていた。

芦之湯の伝統を今に受け継いでいて、歴史を感じる。内風呂だけだが、独自源泉で、硫黄の香りがする温泉らしい温泉なので満足できる。

■営業

営業時間 14:00−20:00
(2005年2月時点では立ち寄り休止中)
休館日 無休
料金 700円

交通

小田原厚木道路の小田原西ICで降りて、国道1号線を芦ノ湖方向に登っていく。箱根峠の最高地点を少し過ぎた所が芦之湯温泉。右折して200mほど横道に入ったところ。
東名自動車道の御殿場ICからは、国道135号線で乙女峠を越え、宮ノ下交差点で右折して国道1号線に入る。
日帰り客は門の前の空き地に駐車することになっている。



調査日:2001年3月

追加情報

料金が800円に。satoさんからの情報(2001年10月)

立ち寄りは営業休止中、再開は春から。営業時間は17:00まで。岩崎さんからの情報(2005年2月)古澤さんからも情報をいただいきました。


甘酒茶屋

芦ノ湖から箱根湯本にぬける旧東海道沿いに「甘酒茶屋」がある。甘酒の旗が目印の、箱根の観光スポットの一つだ。駐車場もあるので、ドライブのついでに寄れる。

ここは忠臣蔵の「甘酒茶屋」のくだりに出てくる甘酒茶屋だ。忠臣蔵のそのくだりは、赤穂浪士神崎与五郎が馬子にいいがかりをつけられ、大事の前であったので馬子に詫び証文を書いたというものだ。実際には大高源吾で、場所も三島宿のことだと言われている。

甘酒は大きめの湯飲みに出てくる。1杯400円、砂糖は入れていないという自然な甘さが気に入った。あべ川餅は450円、かなり大きめの餅だ。フキの漬け物も気が利いている。



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2001/11/12 10:27:15;84694;ue3t-cb;RETR;ok;/homepage/spa/matuzakaya/matuzakaya.htm