松之山温泉凌雲閣★★★


昭和初期の重厚な温泉宿

■概要

新潟県の松之山温泉は長野県との県境に近い山の中にある温泉地だ。油臭が特徴の温泉で有名だ。松之山温泉街から1kmほど離れたところに凌雲閣がある。

小高い丘の中腹に木造3階建ての建物がそびえている。なかなか迫力のある手間のかかった贅沢な建物だ。右手には鉄筋の新館の建物がある。

宿の創業は1937年、戦前の好景気の時代だ。りっぱな玄関や手入れの行き届いた内装を見ると、秘湯を守る会の旅館らしく繁盛しているようだ。



「鏡の湯」源泉は凌雲閣の所有だ。源泉名の由来は近くにある地元の名所「鏡が池」だ。地元の伝説によると、平安時代の歌人大友家持が松之山に隠棲したときに娘が生まれた。その後娘が継母に苛められて身投げしたのが鏡が池だという。

■所在地

新潟県十日町市松之山天水越81
TEL:02−596−2100
FAX:02−596−2176




■印象

浴室は新館にある。本館から長い渡り廊下と階段を下って
いく。浴室に近づくと特徴のある油臭が漂ってくる。

本館と違って新館は今風だ。浴室はタイルと石畳の床、窓はすりガラスなので外は見えない。

浴室は湯気がこもって蒸している。煙のような油臭で満たされている。タイルに色がついているので写真では分かりにくいが、お湯は淡黄色透明だ。


けっこう熱めにしてある。湯口は循環と源泉投入用と2つある。循環はザーザー、源泉はチョロチョロという按配だ。

源泉に口をつけてみると、苦味が強く塩辛い。とても濃い味だが、松之山温泉鷹の湯とはすこし違うようだ。

松之山温泉「鏡の湯」、泉質はナトリウム・カルシウム−塩化物泉、源泉の温度84.2℃、湧出量17.3L(掘削自噴)、成分総計15660mg。

昭和初期のレトロな本館のたたずまいがなかなか良い。浴室は残念ながら風情がないが、特徴ある油臭の温泉はどっしりとした浴感があって、いかにも温泉らしい。


■営業

営業時間 12:00−15:00
休館日 無休
料金 500円

交通

関越自動車道の石打塩原ICを降りて、国道353号線で十二峠を越え、松之山町へ。郵便局前で左折、県道80号で松之山温泉へ。松之山温泉街には入らず1km進む。



調査日: 2007年4月

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