松前温泉★★★


北海道唯一の城下町の温泉

■概要

松前町は北海道の和人居住地を支配した松前藩の城下町だ。今でも松前城の跡と城下町らしい入り組んだ通りの市街がある。春には桜の名所としても有名だ。

松前温泉は150年ほど前に発見されたそうだ。現在は公営の「松前温泉休養センター」になっている。海から少し離れた谷の中にあって、武家屋敷風の大きな瓦屋根がある建物は、城下町の温泉らしい。



訪れたのは雪が消えかける3月なのでまだ屋根の雪が残っている。外見はお寺にも見えるが、中は杉の木を多く使った気持ちの良い建物だ。



■所在地

北海道松前郡松前町字大沢625−14
TEL:01394−2−4919




■印象

浴室は広い。奥の壁一面は広いガラス窓になっていて小さな庭が見える。広い浴槽は大小に仕切ってある。仕切りの上に小さな瓦屋根が乗った面白い形の湯口があって、熱い湯が流れ出している。

お湯はけっこう熱め、ごく薄い茶褐色だ。地元では「赤湯」と呼ばれているそうだがそれほど赤くはない。浴槽の底にうす茶色の細かい湯花が沈んでいる。湯口から
小浴槽の方に多く流れ込んでいるので、小浴槽はかなり熱い。

お湯をなめてみると味噌汁よりも薄い塩味で、枯葉の匂いがする。泉質はナトリウム−塩化物・硫酸塩泉、源泉の温度は41.7度、湧出量80L/分、成分総計6497mg/kgだ。

熱めでとろりとした感じのお湯をゆっくり楽しんで、けっこうのぼせてしまった。窓際にデッキチェアが並べられているので涼むのにはちょうどよい。残念ながら露天風呂はないので外の風には当たれない。

休憩室も広々としていて、木のぬくもりが気持ち良い。休日の夕方に訪れたがずいぶん空いていた。観光シーズンでないからかもしれない。清潔で気持ちの良い施設だ。お勧めする。


■営業

営業時間 11:00−21:00
休館日 火曜日
料金 380円

交通

函館から国道228号線で西に向かって車で2時間程度。松前町の手前の大沢集落で旧国道に入って山に向かう。国道から1km程度。
駐車場は広い。



調査日:2003年3月


松前城

松前城はロシア防備のために江戸時代末期に整備されたものだ。明治維新の時の戦いで損傷し、さらに昭和になって火事で焼けた。その後再建されている。

松前城周辺はさまざまな種類の桜が植えられていて北海道の桜の名所になっている。3月はまだ硬いつぼみ、4月末から5月始めに満開になる。
 

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