霧積温泉金湯館★★★★★


純粋な石膏泉の名湯

■概要

石膏泉の名湯と言われている霧積(きりづみ)温泉の金湯館を訪れた。霧積温泉は軽井沢手前の碓井峠のふもとにある。

釜飯で有名な横川から坂本宿を過ぎ、国道から分かれてひたすら山の中の道を走る。最後の林道はずいぶん狭いが、舗装されているので乗用車でも入ることができる。



渓谷の底に金湯館の建物がある。一見山小屋風だが明治時代からの建物だという。入り口には水車が回っている。元気な犬が迎えてくれた。

金湯館の創業は1884年、当時は軽井沢はなかったので霧積温泉は東京からの避暑地としてにぎわったそうだ。信越線が開通後は避暑地の座は軽井沢に移り、ついには1910年に山津波に襲われ壊滅した。

金湯館だけが山津波から残って今に続いている。昭和30年ころまでは電気もなかったそうだ。金湯館の手前にあるきりづみ館は1971年創業で当主の兄が経営している。



■所在地

群馬県安中市松井田町坂本1928
TEL:027−395−3851
FAX:027−395−3014



■印象

浴室棟はそれほど大きくない。浴室はタイル張りでごくシンプル。秘湯というような雰囲気はないが、透明な源泉がかけ流されている。お湯が豊富なので洗いにお湯の流れてできている。

お湯はかなりぬるめで、トロリとした感じ。ほんのりとした甘い香りに包まれる。しばらく浸かっていると、体がほぐれ足先から温まってくる。

しばらくすると微細なアワが体について体毛が白くなる。アワが集まって背中を登ってくるほどだ。お湯を飲んでみるとちょと塩味を感じる甘い味、いくらでも飲める。

泉質はカルシウム硫酸塩温泉、源泉の温度40℃、成分総計1822mg、湧出量300L/分。

体の脂分が流れていくようで、キシキシした浴感だ。湯から上がるとこんどはスベスベする。ぬる湯なのにぬくもり感は強い。脱衣場が床暖房してあるのも寒い季節にはありがたい。



流し場も温泉の蛇口がある。湯上りにロビーでくつろいでいたら、おばあちゃんがお茶と煎餅をごちそうしてくれた。

ほとんど純粋に近い石膏泉、お湯の鮮度もアワ付きで分かるようにすばらしい。いつまでも浸かっていたいお湯だ。お勧めする。

■営業

営業時間 要問い合わせ
休館日 無休
料金 500円

交通

上信越自動車道の松井田妙義ICを降りて、国道18号線の旧道を軽井沢方面へ。坂本宿を過ぎ、霧積温泉入口(玉屋ドライブイン)から県道56号線に入り9kmほど。きりずみ館の手前を細い山道に入る。林道を3kmほど。駐車は林道脇のスペースに入れる。



調査日:2005年11月

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