泡の湯温泉三好荘★★★


金気臭がある褐色の温泉

■概要

泡の湯温泉は昔から気になる名前の温泉だった。山形県南西部の飯豊山の麓、小玉川支流の内川沿いにある温泉だ。国道から18kmも入る深い山の中だ。近くに小玉川集落があるほかは、ひとけの少ないところだ。

温泉は、渓流釣りの人や山歩きの人が泊まる川沿いの大きな一軒宿だ。雪が多い地域なので、がっしりした建物だ。温泉の歴史はそう古くない。1956年にボーリングしてお湯が湧いたという。



浴室は2ヶ所あって、一方は源泉風呂、もう一方は真湯の風呂だ。真湯の風呂は広くて窓からの眺めも良いが、詳しくはレポートしない。浴室の壁にヒノキを使っているので香りがよい。



■所在地

山形県西置賜郡小国町大字小玉川
TEL:0238−64−2220
FAx:0238−64−2221



■印象

源泉風呂の浴室に入るとヒノキの香りがする。床も壁もヒノキのせいだろう。4人入ると満員なほどの広さだ。窓際に台形の浴槽がある。2方向に大きな窓があって、飯豊の山々が大きく見える。

お湯に鼻を近づけると金気の匂いがする。お湯は少し褐色に濁って、表面に薄く油膜がある。やや温めで、ゆっくり浸かっていられる。しばらく浸かっていると体に少しずつ泡がつく。泡の湯という名前で期待した割には泡付きは少ない。



後で宿の受付でお湯について教えてもらった。源泉風呂は源泉100%のかけ流しだ。泡が少ない理由は引き湯のためだそうだ。30年程前に宿が水害で流されて、源泉から300m離れた現在の位置に再建した。それで源泉からお湯を300m引いているという。

源泉だが引き湯したため泡があまり感じられなくなっている。期待が大きかっただけに泡付きについては残念だったが、濃い温泉には違いない。


■営業

営業時間 8:00−18:00
休館日 無休
料金 500円

交通

東北自動車道の福島飯坂ICを降りて国道13号線で米沢へ。米沢から国道287号線を北上して、南陽市今泉から国道113号線に入って西へ向かう。小国町を過ぎて看板を見つけて飯豊山方向に入る。長者原集落で左に入って小玉川集落へ。
小国駅から町営バスがある。



調査日:2002年5月

成分表

塩化物泉(含鉄炭酸石膏食塩泉)
温度40.1℃、蒸発残留物11680mg/kg
pH=6.5 Li^+=6.1 Na^+=2971 K^+=292.2 Mg^2+=103.0 Ca^2+=871.5 Al^2+=0.1 Mn~2+=0.9 Fe^2+=21.1 F^-=2.5 Cl^-=4323 Br^-=5.3 I^-=0.6 SO4^2-=1925 HCO3^-=2079 CO3^2-=0.5 メタ珪酸=109.4 メタホウ酸=49.6 CO2=1116
昭和63年1月8日山形県衛生研究所

樽口峠からの飯豊連峰パノラマ


観光わらび園

小国町のこの付近には、観光用のわらび畑がある。5月中旬から6月下旬まで、山のわらび畑でわらびを摘むことができる。 1人2000円、園によって違うが、週に2回開園する。訪れた時期はシーズン直前で下草焼きのあとが黒々している。

問い合わせ:小国町観光協会
TEL:0238−82−2111
 

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