ドレスコード(フォーマルウエア)
<役に立つ礼装>



郵送されてきたパーテイへの招待状によく「BLACK TIE」と、表示されていることがあります。
これが、いわゆる「ドレスコード」です。


不明な点があれば、クリックして、 掲示板で、ご遠慮なくどんどんお尋ね下さい。


「ドレスコード」は、主として、次の3つの格式に分けられます。

格  式 ドレスコード  (男  性) (女  性)
【1】正 礼 装 昼; 「MORNING COAT」   ・・ グレーが主
夜; 「WHITE TIE」      ・・燕尾服(黒)
袖ナシ、胸開きで、カカトまで隠れる「ロングドレス」
【2】準 礼 装 昼; 「DIRECTORS SUIT」
夜; 「BLACK TIE」      ・・(タキシード)
「ロングドレス」「カクテルドレス」(袖付きもOK)
【3】略 礼 装    「DARK SUIT」、「LOUNGE SUIT」
     ・・紺などの文字通り、濃い色のスーツ
「ツーピース」「ワンピース」、など


注:礼装の場合、シャツは常に「白色」です。



【1】≪ 正 礼 装 ≫                                        

   モーニング     ホワイト・タイ(燕尾服)
morning02.JPG tailcoat03.jpg

一般に、「昼間用の服」と「夜会用の服」は区別されます。 
 男性は、昼はグレー系、 夜は黒が、基本となります。     


(1)「昼の正礼装」の「ドレスコード」は、「MORNING COAT」(モーニング+縞タイ)です。 ・・・・・・・・・・・

        ここで注目すべきは、日本ではお馴染みの「モーニング」は、昼の正礼装として、格調が高い一方で、
        アメリカ生まれの「タキシード」は誕生の経緯からして、一段格下の「準礼装」(夜)であるということです。
           元々歴史的に「モーニング」は"貴族の朝の散歩用"でしたが、その後アフタヌーンにも
          着られるようになった経緯があります。

          なお、「ロイヤル・アスコット競馬のロイヤル・エンクロージャー(特別来賓席)」に招待された場合の
          ドレスコードは、昼の正礼装の「モーニング・コート」ですが、
          ネクタイは「縞タイ」ではなく、いわゆる「アスコット・タイ」を着用します。

アスコット・タイ
ascott001.jpg


          (2)「夜の正礼装」の「ドレスコード」は、「WHITE TIE」(燕尾服(TAIL COAT)+ホワイト・タイ)です。 ・・・

          夜の正礼装(ホワイト・タイ)は、国内外ともに、「宮中晩餐会」とか、「叙勲式」など、
          一般には縁遠い世界でしか、機会がありません。           

          ノーベル賞を貰ったら、授賞式・晩餐会は「ホワイト・タイ」ですよ!(但し、レセプションはダーク・スーツ)
          (川端康成氏は和服の正装で参加されました。)フォーマルな各国民族衣装はたいていの場合、
          ドレスコードをパスします。特に、"日本女性の着物姿"などは何処にでも通用します。




注:≪ 大 礼 服 ≫―(正礼装より格上)


          国王の即位・戴冠式・大葬など、"正礼装よりも更にその上の極めて格式の高い式典"に
          出席する場合には、「大礼服」として昼夜の時間を問わず、「燕尾服」を着用し、
          勲章佩用やベストなど種々のアクセサリーの必要があります。
          この場合には、お昼でも「モーニング・コート」ではありません。
          実際に、この様な場に遭う事はまずありませんが、"上には上がある"ということです。

          なお、【1】の「正礼装」や特にその上の「大礼装」等に実際に招かれた場合は、
          多種多様のアクセサリーのこともありますし、主催者に個別具体的に照会すべきでしょう
    




【2】≪ 準 礼 装 ≫                                     

イレクターズ・スーツ    タキシード・・・    
directors02.JPG tuxedo02.JPG


          (1)「昼の準礼装」は、「DIRECTORS SUIT」です。 

          「デイレクターズ・スーツ」ブラツク・スーツ(略礼服)の上着+コールズボン  
          (モーニングの縞ズボン) です。 ベストはグレーー。(ダブルの上着には、不要)シャツはレギュラー、
          或いは、立衿エリいずれも可。
          ネクタイは、白黒のストライプ、グレー、シルバー 「アスコット・タイ」もお勧めです。

          この「デイレクターズ・スーツ」を、日本で着こなすには、少し勇気がいるでしょう。 
          何も知識がない人から見ると、何か間違いのようにも思われますから。   

          皆さん!「グローバル・スタンダード」のために、
          お昼の結婚式には、この「デイレクターズ・スーツ」を、ぜひ、流行らせて下さい。!

          (ただし、主賓・兄弟として出席する場合に相応しいです。)

          (2)「夜の準礼装」は、お馴染みの「BLACK TIE」(タキシード+黒の蝶タイ)です。 ・・・・・・・・・・・        

          黒のタキシード(アメリカ産)+黒の蝶ネクタイ(+立襟シャツ+黒のカマーバンド)となります。
          本家、イギリスでは「ディナー・ジャケット」と呼びます。
          シャツは立襟の必要は無く、またカマーバンドも必ずしも必要ありません。
          「靴は、エナメル」としたいところですが、これもロンドンの「オースチン・リード」の、おじさん曰く、 
          「バツキンガム宮殿にでも呼ばれていない限り、普通の黒の靴で良い。」との事です。                         

          なお、ブラック・タイ(黒の蝶ネクタイ)自体、夜用として使用します。




【3】≪ 略 礼 装 ≫

          略礼装の「ドレスコード」は「DARK SUIT」或いは、「LOUNGE SUIT」です。

          「ダーク・スーツ」に、「黒の蝶ネクタイ」をすると、夜のフォーマルな「略礼装」となります。
          この場合、「蝶ネクタイ」をする事にポイントがあります。

          イギリスでの、カクテル・パーテイでは、一般に「black tie or lounge suit」(ディナージャケット、或いは、
          背広でも、OK。)とのドレスコードがよく見受けられます。ラウンジ・スーツ = ダーク・スーツです。
          この場合、「蝶ネクタイ」を必要としない場合も多いです。



注:≪ Business Attire (ビジネス・スーツ) ≫―(略礼装以下のセミフォーマル)

          外資系の会社より、最近、受けた「カクテル・パーテイ」への招待状に、
          このような「ドレス・コード」が表示されていました。
          「ビジネス・スーツ」で良いが、若干の礼装を、暗に示しております。ホスト側は、「タキシード」に違いありません。 
          夜ですから、少なくとも、グレーのスーツは、避けなければいけません。
          私は、「ダブルのダーク・スーツ」と「ネクタイとポケット・チーフのペア模様」で出席しました。



          * 参考になるお話;「コールズボン」(縞ズボン)について                           

          ロンドンの名門イートン校の中学生の間で、"イギリス人でダサイのは!" 
          「タイヤに泥の付いていないレンジローバーに乗ること」と、「モーニングの縞ズボンをはくこと」
          だそうです。              

          前者は自明の理ですが、なぜ、後者がダサイかと言うと、           
          縞ズボンですと、「モス・ブラザーズ(ロンドンで有名な貸衣装店)での借り物だということが、まる判りだから。」
          だそうです。                 
          つまり、それ程、本場ロンドンでは、モーニングを持っている人が少ないと言うことでしょう 。


 
         「ドレスコード」が、示されているフオーマルな場合は、上記の通りにして下さい。                
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◎「身の回り・アクセサリー」の組み合わせ

        通常、「略礼装」以下では、"シャツとネクタイ以外はかなり緩やか"と考えて下さい。
       下記をご参考としてください。


格 式
@正礼装(昼)
A正礼装(夜)
B準礼装(昼)
C準礼装(夜)
D略礼服(昼/夜)
「ドレスコード」
モーニング
・コート
テイル・コート
(燕尾服)
ィレクターズ
・スーツ
タキシード
ダーク・スーツ
ウンジ・スーツ
シ ャ ツ
(常に白)
レギュラー
ウイング・カラー
イング・カラー
イカ胸シャツ
(ヒダ無シ)
レギュラー
イング・カラー
レギュラー
イング・カラー
立ヒダ胸
レギュラー
ウイング・カラー
ネクタイ
(白黒縞が基本)

白黒の縞タイ
ルバー・グレー
スコット・タイ


白の蝶タイ
白黒縞タイ
黒の蝶タイ
白黒縞タイ

(基本は黒)
黒の
トレート・チツプ
エナメル
プレ−ントウ
黒の
トレート・チップ
ンク・ストラップ
黒の
エナメルの
ペラパンプス
トレート・チツプ
ンク・ストラップ
黒の
トレート・チツプ
プレーン・トウの
スリツポン
ベ ス ト
三つ揃い
(OR)
グレーのベスト
三つ揃いの
白ピケベスト
三つ揃い
レー(白)の
ベスト
三つ揃い
(U字カットベスト)
カマーバンド
------
アクセサリー
白黒縞の
サスペンダー
白の手袋
黒(グレー)の
シルクハツト
のサスペンダー
シルクハット
白(グレー)の
手袋
白黒縞の
サスペンダー
白の手袋
黒の
サスペンダー
白(グレー)の
手袋
------


          *ご参考 『立衿シャツ』
               「立衿シャツ」には、いわゆる、「ウイング・カラー」と「ポウク・カラー」があります。
               身近なところでは「ウイング・カラー」は、5000円札の新渡戸稲造氏が、
               また、「ポウク・カラー」(POKE COLLAR)は、1000円札の夏目漱石氏に、見ることが出来ます。
               因みに、500円札の岩倉具視氏は「ブラック・タイ」であり、10,000円札の福沢諭吉氏は和服です。

           また、カラーには「ハイ・カラー」というのもありますが、これは日本では鹿鳴館時代に流行したもので
          いわゆる「ハイカラ」の語源となっています。




< 日本人への警告 >   
                       
          警 告【1】:「略礼服+白ネクタイ」           

          「 郷に入れば郷に従う」ことは、もちろん大切ですが、
          いわゆる、日本での「略礼服」(ブラックスーツ+黒ネクタイ or 白ネクタイ)は、
           弔事用(ブラックスーツ+黒ネクタイ)は、「グローバル・スタンダード」でも、OKですが、    

          慶事用(ブラックスーツ+白ネクタイ)は、海外では一気に「シエイム」となります。                 

          「白ネクタイ」は、あくまで日本国内のみの慣習です。 気を付けましょう。         
          但し、 縞ネクタイは、立派な慶事用です。                      

          なお、「略礼服」であっても、「白ネクタイ」の替わりに、「黒の蝶タイ」をすると、     
          慶事用(夜)として、「グローバル・スタンダード」でも、OKとなります。

          警 告【2】:「 サスペンダー」

                礼装には、「サスペンダー」(ズボン吊り)が必須ですが、「サスペンダー」と言う言葉は、       
          米国語 であり、英国では「ブレイシーズ」(BRACES)と言います。             

          ちなみに、英国で「サスペンダー」は、女性の「ガーター」(これは、米語)のことを言います。
          大変な違いです。 外人の前で英語を使う時は、恥をかかないようにしましょう。    


          警 告【3】:「 おかしな風景 」・・・(ドレスコードが無い場合のセミ・フォーマル)   

          ところで、日本での「結婚式」や「音楽会」や「パーティ」については、
          通常、「ドレスコード」が示されていません。
          その場合、服装は個人の自由とはいえ、「礼装の場」である限り、
          その場にふさわしい「グローバル・スタンダード」を、わきまえておきたいものです。
          ところが、日本では"おかしな風景"が、よく見受けられます。


          ケース@ 『「モーニング」は、夜に着ても良いのか? 場違いではないか!』

          答え: NO!が、正解。
          「モーニング」はあくまで昼間用ですので、夕方(5時)以降は、絶対に着てはいけません。 
          (グローバル・スタンダードからは、 笑い者です。)

          <疑問!?>日本では、天皇陛下の内閣の認証式において(夜)でも、
           新任大臣はモーニングで出席することとなっているそうです。
           もっとも、モーニングも燕尾服の一種ではありますが・・・、
           一方、「モーニング」はあくまでも「モーニング」だとも思いますが・・・!?  そこで一句。
          「日本では 夜も着るぞと モーニング」 (読み人知らず) 


          【注】『大臣の認証式』について、
              "あれはあくまで「昼の行事」であり、内閣の手続が遅れたため、夜にずれ込んだだけで、
              形式的には昼の行事なんだ”との、官僚の"お役人らしい"お言葉もあるようです。
              (認証式が毎度、夜にずれ込むなら、やっぱりモーニングではネ・・・と思いますが・・・)
               
           ついでですが、明治の初め(5年)に「太政官布告」が出されて、
          『礼服ニハ、洋服を採用ス』と定められまして、従って、その後、全国各地のお祭り
           お神輿や行列の先導役であります、「総代さん」は100年を経ても現在なお、
           モーニングを着ておられるのを見かけるようです。
           お祭りぐらいは和装として欲しいと思います。

          ケースA 『「タキシード」のことを「ディナージャケット」と呼ぶのに、
          お昼の結婚式に着ている人がいるが良いのか ?』


           答え:これも、NO!が、正解。 
          「タキシード」は、あくまでも、夜の礼装用です 。
          「昼の準礼装」としては、「デイレクターズ・スーツ」となります。ブラック・タイではありません。


          ケースB『 「ディナー・ジャケット」と「タキシード」は同じと思っていたが、何処か違うのか!
          「黒のタキシード」= 「ディナージャケット」ではないのか? 』


          答え: その通り、同じです。(黒以外のタキシードは「礼装」とはしません。)

          「タキシード」は、100年前に、ニューヨーク市郊外で、ふとしたことから 生れました。
          ( TUXEDO PARK CLUBは現存。)
          従って、「タキシード」は米国語で、「デイナー・ジャケット」は英国語です。

          ケースC 『日本では、ごく一般的な「黒のモーニング」は、本場では一体なんなのか?
          本場では、モーニングといえばお昼に着るのだから、色はグレーに決まっているのではないかしらん!』


          答え: その通りです。 黒のモーニングは、グローバル・スタンダードではありません。

          「モーニング」は、昼間用で、「グレー」が正解。「燕尾服」は、夜会用で、黒。 
          「モーニング」といえば、本場英国でも、グレーが主流です。      
          ダーク・グレーやチャーコール・グレーなどは、一見「黒」に見えますが、あくまでこれはグレーです 。                            

          日本ではモーニングの上着は"黒一色"ですが、「グローバル・スタンダード」では、
          グレー系であるべきでしょう 。(ロンドンでも黒があるようですが少数派です。)
          但し、 「縞ズボン」は、上記の「デイレクターズ・スーツ」として、使い道があります。
                                 

          モーニングを慶事用として使用する場合ベストはグレー、ネクタイは、この際、
          「アスコット・タイ」がお勧めです。シャツは立衿シャツ、タイピンはパールとなります。
          白のポケツト・チーフは、スリーピークスで。(勿論、アスコット・タイの替わりに、縞タイもOKです。)

          モーニングを新調する場合は、「チャーコール・グレー」にするのが良いでしょう 。
          ただ、「三越本店」でも、黒しか売っていません。

          聞いた話ですが、
          「宮中での園遊会」の際に(ドレスコードは「モーニング」)、
          名門出のA有名代議士は、黒一色の中で、颯爽とグレーのモーニングで出席されたところ、
          案の定、若手の代議士諸氏から「それは何ですか?そんなのいいのですか?」との質問攻めに
          あったそうです。・・・「してやったり!」のA代議士の顔が浮かびます。


************************************************************************


<ドレス・コードの指定がない場合の礼装>    

下記を「標準」とすることを、お勧めします。多少、臨機応変で、OKでしょう。


*結婚式の披露宴                                       

・・・・・・ 昼   夜  
  新  郎    モーニング  燕尾服/タキシード
 新郎、新婦の父     モーニング  燕尾服/タキシード
 媒 酌 人    モーニング  タキシード
 主賓・兄弟 デイレクターズ・スーツ  タキシード
 親戚・友人 ダーク・スーツ(+シルバータイ) ダーク・スーツ(+シルバータイ)


       *注:1.普通の結婚式において、親戚・友人として、「タキシード」や「デイレクターズ・スーツ」を着るのは、   
             少し気負い過ぎかと思います。                          

          2.「略礼服」(+白ネクタイ)での出席は、日本においては社会通念として確立していると
            考えられ、否定するものではありませんが、外国での結婚式では不適当です。

          3.近時、新郎に人気の「フロック・コート」や、「ファンシー・タキシード」(黒以外のシルバー色等のタキシード)は、
            伝統的フォーマル・ウエア(ドレスコード)の対象外です。結婚式では新郎・新婦は主人公ですから
            何を着ても自由ですが、業者に乗せられているようで私はあまり感心しません。
            「フロック・コート」は19世紀後半に「モーニング・コート」が現れるまでは、れっきとした正礼装でしたので、
            ともかくとして、「ファンシー・タキシード」は、米国で芸能人などが、かつ屋外の園遊会等で着用して
            いるもので場違いと思います。


*お 葬 式                                          

・・・・・・ 告 別 式(昼)  通  夜 (夜)
喪主・近親者 モーニング+黒ネクタイ(ベストは黒) ダークスーツ+黒ネクタイ
 参 列 者 ダークスーツ+黒ネクタイ ダークスーツ+黒ネクタイ


      *注:1.告別式に「モーニング」を使用する場合は、ベストもネクタイも黒となります。
            お通夜には「モーニング」も「燕尾服」も不適当でしょう 。

          2.「略礼服+黒ネクタイ」は国内外ともOKです。

             


疑問・質問のある方は、ご遠慮なく
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Push1h.gifこれまでの『ドレスコードのQ&A集』です。(クリックして下さい。)

ドレスコードについての、商業用のHPには"売らんかな"の立場から、
意図的な間違いも多いようです。注意してください!

参考書としては「男の服飾事典」(婦人画報社)がベストです。



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