日常茶飯
© Yamada, K
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#3 
目次



 この欄、不在のため明日から数日ほど休み。 滞在先から、アップするやもしれないが、その時にならないとわからない。
('04.04.25撮影)
'04年04月28日

齋藤メソッド

 声を出して読んだり、跳んだりはねたりで、現在ご活躍中の齋藤孝さんのことではない。 クラシック(西欧)音楽教育者の斎藤秀雄の話である。
 多くの日本人クラシック音楽家が世界中で活躍している。 日本の輸出産業の一つであることは知る人ぞ知る事実である。 そしてこれらの人々の先生に当たる人を辿ると斎藤秀雄に行き着くのだそうだ。 弟子であったり、孫弟子であったり。指揮者の小澤征爾は直弟子である。 バイオリニストの五嶋みどりは直接は関係ないが、彼女を教えた母親は元弟子である(そりが合わず飛び出した)。
 齋藤メソッドは、西欧音楽を科学的な分析に基づいて行う教育法だという。 本来、西欧音楽は西欧の民族音楽であるから、その民族の血を引いてこそ会得できるものである。 異民族の日本人が理解するには、特別な科学的な分析が必要である。
 たとえば、絶対音感を後天的に身につけるために、音をおぼえる順序があるという。 薬指と小指は一本の神経で脳とつながっている。だから、この2つの指を別々に動かすことはできない。しかし楽器の演奏は別々に動くことを要求する。それをハードではなくソフト的に可能にする。つまり練習により、脳に神経回路を作ることでそれを可能とする。
 齋藤秀雄はコワイ先生だったという。怒ると誰も止められない。楽譜を破り捨てる、 自分のメガネを床に踏みつけて壊す…。宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」のよく怒鳴る楽長は斎藤秀雄がモデルだという。
'04年04月27日

レイアウト

 同じ文書でもレイアウトが変わると印象はまるで変わることがある。 下手をすれば、読まれる筈の文書が無視されることもある。 文房具屋には履歴書用紙が置いてあるが、これを売るのは日本だけで欧米にはない。 だから、白紙に履歴を書かなければならない。 上下左右の余白をいくらとるか、文字は何ポイントかと、欧米の彼ら彼女らは初め悩むという。 就職に係るものだから、レイアウトは大事である。 それに比べ、ワープロソフトの利用は盛んだがレイアウトについて教えられているのだろうか。
 本もまた同じで、ハードカバー、ソフトカバー、ムック本に新書、文庫と色々ある。 それぞれ大きさや手触りの違いで印象は変わる。 私はハードカバーが苦手で読みづらく感じるのだが、文庫だとよく読めるから不思議である。
 塩野七生さんの「ローマ人の物語」は十年以上続く、ローマ帝国興亡千年史で、 新潮社との契約で毎年一巻を上梓(じょうし)するそうだ。 その第一巻「ローマは一日にして成らず」は何年も前に買ったが読まなかった。
 ところが一昨年、はじめの三巻が第一期シリーズとして文庫化されたので、 読むと面白くて、とうとう全部読んでしまった。 文庫版では、各巻を上下2冊に分けたのがよかった。二巻目の「ハンニバル戦記」は3分冊である。 本が薄くなり、ポケットに入れて持ち運ぶことができたので一気に読めた。 殆どは電車の中で読んだ。さほど長い時間ではないのに乗り物で移動中の時間はバカにできないなと気づいた。
 書いているうちに思い出したが、今年は「ローマ人の物語」の文庫化第二期シリーズが刊行されるハズである。 英雄ユリウス・カエサルの登場である。
'04年04月26日

パブロフの犬になった

 ダイアルアップ接続から、ブロードバンドに変えて3ヶ月ほどになる。 世間に後れて3,4年だが自ら望んだことではないので、さほど感慨はない。 ネットサーフィンは余りしないし、ネットで検索をする習慣がない。 見るのはお決まりのテキストベースのページばかりである。
 WWWがおもしろかったのは、10年前インターネットが一般に普及し始めた頃だと思う。 当時は色々と自由度があった。 今より利用者は少なかったので、日経新聞は編集後記のページを設けて、 紙面に載せられないような記事を書いていた。 また実験段階だったので、朝日新聞はデーターベースを無料で開放していた。 ところが利用者が増え技術が確立すると、言論は遠慮し、 多くのサービスは小銭を稼ぐようになった。
 常時接続のブロードバンドも使ってみれば、それなりに便利である。 大きなファイルを短時間で扱える。ソフトウェアのアップデートが楽になった。 今日、現に Visual C++ ver.6 のサービスパック6をダウンロードした。 64Mバイトのファイルがあっという間にダウンロードできる。 以前だと後日、暇な時を見つけて時間をかけてダウンロードするか、 雑誌に付いてくるお皿(CD-ROM)を待っていた。
 回線が太くなったのは便利なことであるが、 実は不自由というか落ち着きが無くなるような気がする。 この Visual C++ のアップデートは、 ある作業の途中にたまたまブラウザを開き偶然に更新情報を見たからで、 内容すら確認もせずにダウンロードした。 その後は、 Visual C++ のアップデートを行うのだが、 本来行うはずの作業は何だったか忘れてしまった。 これでは、パブロフの犬である。
'04年04月25日

無題

 今朝は6時過ぎに起床。空気はいつもより肌寒い。昨夜は、ノートパソコンに動画処理の計算をさせたまま 就寝。概算で7時間ほどかかる見通しだったので、それで6時起きである。 見るとまだ計算している。結局9時間かかった。 結果はまずまず。
('04.04.24撮影)
'04年04月24日

四五十年前の当時とそっくり

 四五十年前の世相について、その当時に書かれたものを2,3冊まとめて読んだことがある。 読んで感じたのは、その頃の時代が不思議なくらい今の時代とそっくりなのだ。 事件や事故は今と同じようなことが起きている。
 例えば当時、牛肉と偽って馬肉の缶詰を売ったのがバレて大問題になっている。 今だと例の国の牛肉買い取り制度を悪用した牛肉偽装事件である。 以前新幹線の居眠り運転が問題になったが、当時も同じようなことが起きている。
 国鉄の運転手が居眠り運転したそうで、あんまり多いので新聞は見出しに 「目を覚ませ!国鉄」と書いたという。徹マン(徹夜麻雀)で寝不足でしたと詫びたそうだ。
 また、食肉汚染で吉野家などの牛丼が食べられなくなるということがあったが、 これも似たものがある。 ただし当時は水爆実験によるマグロの放射能汚染で、 もう食べない、でも食べたいと大騒ぎだったという。
 それでも、同時多発テロなんてものはなかっただろうと思うかもしれないが、 世界を震撼させスペクタクルで、衝撃的な映像を何度も見せつけられる点では、 ケネディ大統領の事件は似ていなくもない。
'04年04月23日

Microsoft Visual C++ 無償提供

 コンパイラは無料で使うのが当たり前になってきた。 米Microsoft は Visual C++ コマンドライン コンパイラを無償提供している。 Visual C++ Toolkit 2003というもので、C/C++ コンパイラとリンカ、 C/C++標準ライブラリ、標準テンプレート・ライブラリ(STL)および .NET Framework 1.1 が含まれるそうだ。ただし英語版である。
 コンパイラはVisual Studio .NET 2003 Professional に含まれるものと同じ最適化コンパイラ だという。日経のIT Pro に関連記事がある。 ダウンロードは http://msdn.microsoft.com/visualc/vctoolkit2003/ から。 また、IT Pro は http://itpro.nikkeibp.co.jp/ です。 試していないので何とも言えないが、使う価値があるか知らない。 遅きに失したという印象がある。
'04年04月22日

ひと月目

 「日常茶飯」を書き始めて一ヶ月過ぎた。 怠け者なので三日坊主になりやしまいかと思いつつも、続いている。 このページは、ある試みで始めたもので、どういう試みかは何れ仔細を書くつもりでいる。
 日々思うままに綴っている。夜10分ほど原稿用紙一枚分程度の作文である。 日記のようなコラムのような、あまり性格がハッキリとしないが、続けて行くうちに 方向が定まってくるだろう。いやむしろ何でもありの方がよいようだ。 気づいたことは、このようなページがあると実に便利なのだ。 日記を公開する人は多いが、その理由が分る気がする。
 書くことが目的で、読んで貰えるかはどうでもよい。 本当はどうだか知らないが、好都合なことに私のホームページを訪れる人の殆どは、 このページを読んでいない。 むしろ気づいていないようだ。勘であるが。 だから、遠慮なく思うままに綴っている。鬼の居ぬ間に何とやらだ。
 一つ意外だったのは、始めて二週間後に Google でこのページのタイトルをキーワードに検索してみた。 おお、何と6200件中12件目にあるではないか。
'04年04月21日

バカ、馬鹿、莫迦(ばか)

 イラストレータの山藤章二さんが、養老孟司著「バカの壁」がベストセラーになったことで、 「バカ」という言葉を大っぴらに使えるようになってよかったと雑誌に書いておられた。 面白いので、以下ダイジェストする。
 これまでマスコミは過剰反応していた。だいぶ前、 桃井かおりが「近頃バカが多くて、疲れません?」というテレビCMは、多くの人が漠然と感じていることをズバリと言って評判になった。ところが突然中止になった。 「バカ」とは世情にうとい、非常識な人間を指しているのであって、断じて病をもった人のことではない。 場合によっては褒(ほ)め言葉として使われることさえある。「役者バカ」や「野球バカ」は 一途さに対してのプラス評価である。私はこの、軽くて明るいひびきの「バカ」という言葉を 愛しているのだ…云々。
 まったく同感である。 馬鹿とは人格を攻撃する言葉ではなく、人の行動の有様にたいして使われるものである。 江戸時代の歌舞伎の台詞(せりふ)に「馬鹿ほど怖いものはない」というのがあったと記憶する。
'04年04月20日

スープの正しい飲み方

 テレビをつけると、ゲストを相手にスープの飲み方で正しい方はどちらかと尋ねていた。 スプーンを手前から向こうへすくうのが正しいのか、それともその反対かという質問で、 子供の頃から定番のマナーのお話である。
 それなら、手前から向こうへすくうのが正しいと子供の頃に教わった。 ゲストの一人もそう答えたが、残るもう1人は少し考えて、どちらも正しいと答えていた。 それに対しマナーの専門家なる人の正解は、どちらも正しいのだそうだ。 マナーというものは型であり、見た目の良さを大切にする精神であるから、 時代と共にコロコロと変わるものではないのだが、変わったんだなと思った。
 スープの飲み方なら、スプーンのすくい方よりもっと肝心な作法があると思うのだが、 このテレビ番組は取り上げなかった。 スプーンをどのように口に運ぶかである。 正解は、スプーンを縦にして、口を開け、口の中に放り込むようにして飲むのだそうだ。 スプーンを横にしたままで飲むと、見た目が綺麗でないからである。 これは、以前に書いた「礼儀作法入門」でおぼえたマナーである。
'04年04月19日

文語文

 去年だったか一昨年だったか忘れたが、かな漢字変換ソフト ATOK16 にバージョンアップした。 何年ぶりの更新かは知らない。 以前使っていたのは確かATOK8だったので、番号が2倍になった。 最新はATOK17だそうだ。
 OSにおまけで付いている Microsoft IME の使い方を知らないので、こちらを使っている。 関西弁モードというのがあるがこんなもの関係ない。
 文語モードというのがあって以前、試しに「たけくらべ」の冒頭を入力してみた。 変換は全滅である。 幾つか試して、どうやら百人一首なんかを憶えさせているだけだとわかった。 私はこれを残念に思う。
 文語文なんて書けない。おそらく誰も書けないのではないかと思う。でも憧れがある。 文語文は口語文にない力強さがある、床しさがあるし美がある。
 ソフトの助けを借りて紛いなりにも書ければいいなと思うのであるが、 そのようなデザイン(設計)ではないことが残念である。
 椎名林檎が歌う歌詞は怪しげな文語である。それでも文語に目をつけたのは新しい発見であり、彼女の手柄である。
'04年04月18日

春うらら

 このところ天気がよい 朝の空気が心地よい 春うららかなりと云うには 少し暖か過ぎる
('04.04.17撮影)
'04年04月17日

出歯亀(でばがめ)現る!

 四日前だったかテレビでお馴染みのエコノミスト、植草一秀が痴漢で逮捕されたのを知って少し驚いた。 驚いたのは痴漢のことではなく、大学の先生なんだと知ったからである。 痴漢を働く人は見かけや肩書きに関係なくする人はするものだ。 ある種の病気だろう。だから常習者が多い。まさに出歯亀現るである。

 この出歯亀(でばがめ)という言葉はりっぱな普通名詞で、辞書に載っている。 御存じでなければご覧ください。
 『大辞泉』には 「 でばかめ【出歯亀】《明治四十一年風呂帰りの女性を殺害した女湯のぞきの常習者、池田亀太郎という出っ歯の男のあだ名から》 のぞきをする男。また、痴漢。変質者。」 とあるそうだ。
 出歯亀こと池田亀太郎は無期懲役の刑になったそうで、当時日本中で大騒ぎになったらしい。 夏目漱石や森鴎外もこの事件のことを書いているという。 いまマスコミは別のことで忙しいので、平成の出歯亀氏はホッとしてるかもしれない。
 この事件には後日談があって、実は出っ歯ではなかったそうだ。 本当は「出しゃばり」からきた「出歯」ということらしい。また、のぞきの常習犯は事実でも殺人犯ではなかったという。
 以上は碩学の人、高島俊男さんの「お言葉ですが…②」(文春文庫)による。 出歯亀を "でばがめ" と仮名を振ったが、辞書はみな "でばかめ" である。ATOK16の漢字変換も辞書に従っている。 高島さんも述べておられるが、口調がいいのでそうした。
'04年04月16日

Copyright(c) 2004 Yamada, K