反響はどうだったか?


■ 雑誌の評価はおおむね良好でした。

MACPOWER1992年3月号、P52〜53、川村渇真さん

「驚いたのは1万9800円という価格である。米国内の$149に対して、$1=約133円の為替レートという計算だ。ソフトを日本語化する費用はあまりかからないとしても、マニュアルの翻訳やサポートなど、ソフト以外の費用はけっこうかさむものだ。多くのソフトは、日本語版になると極端に高価になっているだけに、この点は大きく評価できる。」

MACLIFE1992年4月号、P355〜360、毛利司津江さん

6ページにわたって使い方を図解入りで詳しく紹介してくれました。

MACPOWER1992年5月号、P210〜211、川崎和雄さん

「Acta7ではサウンドが入るので、まったく新しいアイデアプロセッシングが叶いそうである。これが実は新しい時代を作ってしまった。」

■ パソコン通信では

目から鱗が落ちたようだという賛辞もありました。

Nifty-ServeのPDE02062 山中 俊哉さん

「現在はActa7を試しに使っています。

この「アウトラインプロセッサー的思考方法」には目から鱗の落ちる思いがしました。本当に便利です。」

男性名詞に対する批判もありました。

Actaはもともとトピックを家族に例えて表現していました。そして、それは女性名詞の、Aunt,Sister,Daughterとなっていました。しかし、これをそのまま叔母、妹、娘と訳したのではどうも違和感がありました。日本では姉と弟でも「きょうだい」と発音するように男性名詞の方が一般性があるからでしょうか。また、バルーンヘルプがOsakaの9ポイントだと妹と娘の区別が付かないのではないかという問題もありあした。今でこそ、バルーンヘルプなど見る人は珍しいでしょうが、System7が発表されたころはこれが一つの大きな目玉だったのです。そこで私はActa7では男性名詞の叔父、弟、子供とすることにしたのでした。

反論の主なものはショートカットとの関連性が失われるというものでした。たしかにActaAdvantageの、叔母を作るのがコマンド+A、妹を作るのがコマンド+S、娘を作るのがコマンド+D、というショートカットの配置はキーボードの配置とも一致して、覚えやすいし、それがそのまま英語の頭文字でもあるというのは偶然にしては出来すぎている美しさを持っていました。

ですから、以前からActaを使っていたユーザーには違和感があったのだと思います。しかし、初めから日本語版を買ったユーザーにとってはそれほど違和感があるとは思えませんでした。理想を言えば、ユーザーが男性名詞と女性名詞を自由に選択できるようなソフトに出来ればよいのですが、これはソースコードを持っているプログラマーにしか出来ないのです。Symmetry社に要望は出したのですが、さほど重要だとは思わなかったのでしょう、直してはもらえませんでした。


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