天気図の記入方法

ちょっとくらい描き落としても大丈夫!
目標:テントの中で天気図が描ける事。

なぜ天気図?

何でラジオで天気予報やっているのに天気図を描くのでしょう?
それは気象変化の流れを知るためです。
さぁ それでは天気図をとってみましょう。

天気図用紙は、本屋か登山用具店で売っています。
(財)日本気象協会  価格:一冊50枚入りで約500円
ラジオ用天気図用紙第1号:各地点の風向き、天気等を記入する別欄がある。初心者向け。
ラジオ用天気図用紙第2号:各地点の風向き、天気等を記入する別欄がない。直接天気図に記入。天気図の部分が広く使える。
山で使うには2号がお勧め。初心者でも敢えて2号をお勧めします。以下2号を使うものとして話を進めます。

ラジオの気象通報(地上天気図)はNHK第二放送で毎日3回放送しています。

放送時間何時の天気図か
9:10〜30当日 6時の天気図
16:00〜20当日 12時の天気図
22:00〜20当日 18時の天気図

ラジオ放送の内容

1 各地の天気日本付近の各地の風向き、風力、天気、気圧、気温。
2 気象庁海洋ブイ、及び船舶の報告海上の風向き、風力、天気、気圧。
3 漁業気象低気圧、高気圧の位置と中心示度、進行方向と速度。前線の種類と位置。

天気図の記入

 
北東の風、風力3、天気 晴、気圧 1008hPa、気温 22℃。

天気記号

とりあえずこれだけは憶えよう!
ほとんど、快晴、晴、曇り、雨、雪だけ憶えれば何とかなります。
海上では天気"不明"がよく出てきます。
快晴 曇り にわか雨 雨強し 不明

あまり出てこない(冬のシベリアの方だけとか・・)のでそのうち憶えよう
雪にも「にわか雪」、「雪強し」があります。「雨」と同様に「二」「ツ」を付けます。
霧または氷霧は比較的よく出て来ます。 分からなくなったら・・適当に書く! (^^;

霧または氷霧 水平視界が1km未満
みぞれ 雨と雪が同時に降る
あられ 氷の小粒直径約 2〜5mm
ひょう 氷の小粒直径約 5〜50mm
雷電と雷鳴
煙霧 水平視界が2km未満
砂塵嵐 ちり、砂を吹き上げる
地吹雪 積雪を吹き上げる
ちり煙霧 ちりや砂が浮遊

風力

風力1 風力2 風力3 風力4 風力5 風力6 風力7 風力8 風力9
風力10 風力11 風力12

各地の天気


各地の天気の放送順
1 石垣島 28 根室
2 那覇 29 稚内
3 南大東島 30 ポロナイスク
4 名瀬 31 ウルップ島
5 鹿児島 32 マツア島
6 福江 33 ハバロフスク
7 厳原 34 テチューヘ
8 足摺岬 35 ウラジオ
9 室戸岬 36 ソウル
10 松山 37 ウルルン島
11 浜田 38 プサン
12 西郷 39 モッポ
13 大阪 40 チェジュ島
14 潮岬 41 台北
15 八丈島 42 恒春
16 大島 43 長春
17 御前崎 44 北京
18 銚子 45 大連
19 前橋 46 チンタオ
20 小名浜 47 シャンハイ
21 輪島 48 漢口
22 相川 49 アモイ
23 仙台 50 香港
24 宮古 51 バスコ
25 秋田 52 マニラ
26 函館 53 父島
27 浦河 54 富士山

描き方のコツ

0 放送前
山では4時の放送を取る事が多いと思う。ラジオのチューニングは合せましたか?  4時前は教養番組か"みんなの歌"等をやっている事が多い。
緯度、経度、16方位等を聞いてすぐに書けるようウォームアップ。

1 各地の天気
直接記入。天気図1号用紙で別欄から描き移すのは非常に手間がかかる。
自分のいる近くは必ず描き落とさないようにする。
それ以外は描き落としても何とかなる。 はっきし言って"各地の天気"はそれ程重要ではない。(こんな事言っていいのか?!) もちろん、放送された情報を全て描き取るべきなのは言うまでもない。

データの重要度  但し個人的にまとめただけで、状況によって重要度は変化します。

  1. 気圧  低気圧の規模、前線の位置等の参考になる。
  2. 天気  山の上と、平地では天気が異なる事がある。
  3. 気温  冬なら寒気の規模、夏なら高気圧の勢力の参考になる。
  4. 風力  低気圧の強さ等の参考になる。
  5. 風向き  地上の風は地形の影響を受けるのであまり当てにならない。海上の風なら気圧配置の参考になる。

2 気象庁海洋ブイ、及び船舶の報告
直接記入。これも描き落としてもたいして問題ではない。
北緯、東経を放送前にちょっと確認しておけば書ける。 海上は"天気不明"が多い。

3 漁業気象
最重要! これだけはゼッタイ描き落としてはならない。 漁業気象という名前だが、内容は気圧配置、前線の位置、台風情報、等です。 直接記入できる人はそうする。 しかし、直接記入できない、または自信のない人は天気図の右隅に自分の分かる様に数値等を記入しておき、後で天気図に描き移す。

[例]
放送
日本の東海上の、北緯36度、東経145度には1000hPa低気圧があって毎時30kmの速さで北北東へ進んでいます。 この低気圧の中心から東に延びる温暖前線は、北緯34度、東経150度に延び、 また低気圧の中心から南西に延びる寒冷前線は、北緯32度、東経144度、北緯28度、東経138度、の各点を通っています。
次に・・

記入例   (要は自分が分かれば良い)
36,145,1000 L   <---北緯36度、東経145度には1000hPa低気圧(Low)  高気圧なら(High)
30km,ホホト   <---毎時30kmの速さで北北東
お 34,150   <---温暖前線は、北緯34度、東経150度
か 32,144 / 28,138   <---寒冷前線は、北緯32度、東経144度、北緯28度、東経138度
------------------   <---区切り
次の低気圧等

緯度、経度は必ず北緯00度、東経00度、の順で放送されます。また、北緯は10〜50度、東経は100〜180度しか放送されません。(天気図用紙にそれだけしか書けない)
たまに"西経00度"というのが出てきますが、"アリューシャンの東"のさらに東なので、無視してかまいません。

水色で囲った部分に漁業気象を書くとよい。
方位は天気図の記入場所によって紫の十字の様に変わります。
天気図の上が北で、右側が東、左側が西、下が南、です。

低気圧や前線には次のパターンがあります。