地図とコンパスの使い方(組合せ編編)

地図とコンパスはペアで使ってこそ威力を発揮します。
方位を勘違いする事はよくあるので、ちゃんとコンパスで確認しましょう!

ここでは基本的な地図とコンパスの使い方として次の事項を説明します。

  1. 現在地が分っている場合 地図上の目的地への方位を調べる
  2. 現在地が分っている場合 現在地から見える地点を調べる
  3. 現在地が分らない場合 周囲の地形から現在地を割出す

1 地図上の目的地への方位を調べる

まず地図の""を合せます。 通常、地図の上が北になっています。
コンパスの磁針に合せて地図の上を北に向けます。

そして、地図上の現在地から目的地へコンパスのベースの矢印を向けます。 道が曲がっている時は分割して方向を決めた方がいいでしょう。 これが目的地への方位です。

この時コンパス編の説明の様にリングの矢印と磁針を合せて下さい。 リングの矢印はに向いていますね。
コンパスの磁針が基準になります。 これを基準にして"地図の北"と、"コンパスのリングの矢印"を合せます。

結局、合せるのは次の事項です。

  1. コンパスの磁針に地図のを合せる。
  2. コンパスの磁針にリングの矢印に合せる。
  3. 地図上の現在地から目的地へコンパスのベースの矢印を向ける。

進むべき方位が分れば、道が二又になっていても迷う事はありませんね。
周囲の様子と地図を比べてみましょう。 どの方向の道へ行くべきか、ここまで来た道は間違っていなかったか、等を確認してみましょう。

2 現在地から見える地点を調べる

「あそこに見える山は何という名だろう?」
山に行けば誰しも思う事ですね。 地図とコンパスを使って調べてみましょう。
まず、コンパスのベースの矢印を目的の山に向けます。
磁針とリングを合せて、目的の山の方位を出します。

これが現在地から目的の山への方位です。
地図上の現在地からこの方位への軸線上に目的の山がある事になります。
右の図の青の軸線が現在地から目的の山への方位とします。

この時、前述のように地図の北を合せておきます。

右の図ではEの山が軸線上にあります。
1地点から方位を測定して距離を知る事はできません。 (2地点からの測定なら、三角形を描いて距離を知る事ができる)

方位は分る(青の軸線上のどこか)が、目的の山Eかどちらでしょう?
区別する材料は、山の高さ、山の形、感覚的な距離、等です。 Eより高ければEは隠れて見えません。 また、山の地形が丸っこいか、尖っているか、等も判断材料になります。

3 周囲の地形から現在地を割出す

分らなくなった現在地を割出す事は簡単ではありません。 およその見当をつけましょう。
例えば、どこの尾根上か、どの山のどっち側か、どの道上か、等です。 周囲の様子が分らなければ、調べようがありません。 そのため、樹林帯で見通しが効かない、ガスっている時、等の場合はこの方法が使えません。 目印になるような物(尾根、ピーク、等)を探しましょう。

右の図の場合、の山が現在地から見えるとします。 そして、どの方位に見えるかコンパスで測ります。
この方位の軸線上に現在地があるという事です。への軸線が交差する所が現在地となります。

目印になる山等が1点しかない場合でも、どの尾根上か分れば現在地を割出す事ができます。