命どぅ宝(ぬちどぅたから)
沖縄の人たちが見た戦争の実相
GAMA続編出資協力のお願い
「GAMAー月桃の花」上映運動大変ご苦労様です。
突然のメールですが、私は東京及び神奈川等の関東地方で「GAMAー月桃の花」
の上映運動をしております木村と申します。横浜の南部で「GAMAー月桃の花」
横浜南部上映実行委員会の責任者をしております。
福島の地でも上映運動が大きく展開されていることを知り、大変うれしく思うとと
もに皆さんのご努力に敬意を表します。
さて、メールをお送りいたしましたのは、すでにご協力をいただいているかもしれ
ませんが、「GAMAー月桃の花」の続編を作ることになり、現在その資金ーおお
よそ一億5千万円を全国でこの映画を見た方を中心に制作資金の出資をお願いして
おります。
すでに関東、関西を中心に四千万円ほどが集まっておりますが、今年の七月のクラ
ンクイン迄に七千万円が必要で、現在、全国的規模での出資運動を展開すべく、準
備を進めております。
すでに、「GAMAー月桃の花」の配給元であるGGSの事務所に「続編制作委員
会」(代表 海勢頭豊)を置いております。
是非、続編への出資運動にご協力をいただきたいと思いますが、もしご協力いただ
けるなら必要な資料等をお送り致しますし、必要ならそちらにもお伺いし、お願い
したいと思っております。
どんな映画なのか等、多くの疑問もあると思いますが、とりあえず、出資へのご協
力のお願いに致します。
メールをお待ちしております。
GAMAー月桃の花 横浜南部上映実行委員会
実行委員長 木村紀夫
TEL/FAX 045-785-0687 携帯 020-641-0615
n-kimura@wa2.so-net.or.jp
「月桃ゆれて 花さけば 夏のたよりは南風」・・・ 2月15日の寒い夜の試写会からはじまって4ヶ月目、福島の 月桃の花はみごとに、たしかに咲きました。ご協力下さったたくさんの皆様 方に、あつくお礼を申し上げます。
みなさまの、平和と戦争と沖縄へのふかい思いの、具体的な結実は、以下の諸記 録でご覧になるとおりです。一段落し、諸集計をみながら、代表呼びかけ人は、 ご協力下さった皆様に、敬意の念を強くつよくしております。
沖縄県民の、文字どおり手弁当による映画の呼びかけと平和への思いを、知識と しては知りながら、私たちは、具体的には何ひとつできないまま、代表を国会に 送り、「米軍用地強制使用特別措置法」を先の国会で法 制化させてしまいました。
私たち自身の、内にかかえこんでいる問題の本当の解決は、まだまだなのです が、こんどの上映運動の結果は、それにつながる大事な、確かなともしびとなっ たと感じております。ひきつづき県内各地で上映の計画が進められています。そ れへのお力添えもお願いしつつ、ご報告とお礼のことばにかえさせていただきま す。本当にありがとうございました。
福島での自主上映運動は、真木先生(福島大学名誉教授)、草野先生(県立高教 組前書記長)、渡名喜(福島大学行政社会学部)の3名の呼びかけで2月15日 にもたれた試写会(於市民会館)に始まります。十分な取り組みができなかった にもかかわらず、40名の皆さんがこれに参加され、試写会後、心打たれる感想が たくさん寄せられました。
その後、この試写会に参加された皆さんに呼びかけ、実行委員会の準備会を結成 いたしました。この準備会の中では、福島における自主上映運動のあり方や会場 問題等が中心的に議論されました。前者の問題については、組織に頼らずに、賛 同者を基本に据えた個人参加の運動にしていくことや会の名称や組織体制の問題 が、後者のそれについては、映画は映画館でという声の高まりや、福島における フォーラムを取り巻く文化環境にも配慮しながら、フォーラムで開催することが決まりました。
こうした準備会での取り組みを踏まえ、4月13日に実行委員会(「映画『GAMA--月桃の花』を咲かせるふくしまの会」)の結成式を 文化センターで開催いたしました。この結成式において、代表呼びかけ人(14人)の承認、個人参加をベー スにした実行委員会方式で臨んでいくこと、福島の皆さん1000名に鑑賞していた だくことを目標とすること、そのために賛同者100名を目標として募ることなど が確認されました。しかし、この日は、福島市内は絶好の桜日和で、しかも諸行 事も合わせてとり行われるなど、参加者は予想をはるかに下回り、危機感を感じ させるのに十分なものがありました。
自主上映運動に大きな弾みがついたのは、4月22日に開催された「安里要江さんを囲む集い」(於市民会館)でした。夕方から 降りだした大雨にもかかわらず、60名もの皆さんやマスコミ関係者が会場に足を 運んで下さり、沖縄戦における安里さんの実体験の話に、 真摯に耳を傾けました。この集いは、その後に開かれた安里 さんの慰労会も含め、参加者に大きな感銘を与える機会となり、その後の運 動の盛り上がりに大いに結びつくこととなりました。その後東北各地を回られた 安里さんも、福島での集いは忘れられないものとなった、 というコメントを寄せられています。
こうした取り組みを通じて間もなく、趣旨に賛同して下さる呼びかけ人が当初目 標の100名に達し、中には、蓬莱地域や福島市役所・福島大 学など職場での取り組みも目に見える形で進むようになったり、個別にも1 人で50枚のチケットを扱ったりする方も現われるようになりました。また、実行 委員会事務局に若い皆さんが加わり、さまざまなアイデアをだしあって企画を練 るなど、自主上映運動にも展望が見えるようになってきました。マスコミの皆さ んにもご協力をいただきました。今回の福島での「GAMA--月 桃の花」の上映運動は、このように多くの皆さんのこの映画に寄せるそれぞ れの思いとご協力を得て取り組まれ、これに支えられて成功することができたと いえます。1週間のフォーラムでの上映期間中に鑑賞さ れた方々は、合計1134名(大人960名、高校生以下174名)にのぼりました。目標 の1000名を優に超える皆さんに鑑賞していただき、福島での自主上映運動の取り 組みも一応成功したものと考えています。ここにさまざまな形でご協力を下さっ た皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
また、この夏から秋にかけて、県内の郡山・会津若松・いわき・喜多方・白河で もこの映画の上映が企画されているようです。知人・友人がおられましたら、ど うぞお声をかけてくださるようお願いいたします。
最後に、この「GAMA--月桃の花」に託された沖縄県民の 声は、マブニの丘にある県立平和資料館に掲示されている次の文章にも示されて います。ご参考に供させていただきます。
沖縄戦の実相にふれるたびに 戦争というものは これほど残忍でこれほど汚辱にまみれたものはないと思うのです このなまなましい体験のまえでは いかなる人でも 戦争を肯定し美化することはできないはずです 戦争をおこすのはたしかに人間です しかしそれ以上に 戦争を許さない努力のできるのも 私たち人間ではないでしょうか 戦後このかた私たちは あらゆる戦争を憎み 平和な島を建設せねばと思いつづけてきました これが 余りにも大きな代償を払って得た ゆずることにできない 私たちの信条なのです |
6月21日(土)〜27日(金)
フォーラム5にて上映
電話0245-33-1515
福島市曽根田町6-4
JR福島駅東口から徒歩15分
または 福島交通バス9番のりば 市内循環2コース 「曽根田」下車1分
フォーラム3・4うら
上映時間 | 11:00 | 13:10 | 15:20 | 17:30 | 19:40 |
しかし一旦巻き込まれてしまってからではもう遅いのです。「6月23日を待たず 月 桃の花は散りました」という歌のフレーズが心を捉えて離れません。しかし、そ れにもかかわらず、沖縄の人々はその苦しみの中からもっとも根源的な人間とし ての叫び”命どう宝”と高らかに謳いあげたのです。戦争の修羅場の中で人間と してのぎりぎりの状況の中で訴えられた”命どう宝”という魂の訴えを私たち皆 んなの訴えにしていくことが残されたものの使命だと思わずにいられません。
しかも、この沖縄戦が完全に過去の物語となってしまったといえない現実が私た ちの 眼前で展開しております。戦後半世紀にもわたって沖縄は基地問題に苦しめられ 続けております。一昨年起こった米兵の少女暴行事件に端を発した沖縄の基地撤 去、安保見直しを要求する県民の大きな叫びにもかかわらず、憲法で保障されて いる財産権ま でも奪う基地恒久化の企て「米軍用地特別措置法」が国会でなんら実質審議も見 ないままに法制化されてしまいました。無理やり巻き込まれる第一歩が既に始ま っているのです。『月桃の花』を福島にも、そして日本国中に再び咲かせる取り 組みが求められています。この映画の自主上映もその一環として是非成功させた いものです。
取組の現状についてお知らせします。
去った5月16日に拡大実行委員会が開催されました。この実行委員会は、1、こ
の間の取り組みの経緯を振り返り、2、取り組みの現状を確認しながら、呼びか
けに関する意見交換を行い、3、今後の取り組みについて話合いをもつために開
かれました。
1、については、事務局の及川さんから報告がありましたが、その中で4月の2 2日に開かれた「安里要江さんを囲む集い」が成功裡に終 わり、その後の取り組みにも大きな弾みがついたことが報告されました。(新聞 記事・参照)
2、の取り組みの現状については、事務局から呼びかけ人・賛同者が100名目 標のところ92名に達したこと、2000枚準備したチケットのうち、呼びかけ人・賛 同者に約9割のチケットが配券されていることが報告され、これらのチケットが 確実に販売されれば、自主上映が大きく成功することが強調されました。また、 取り組み面での特徴として、福島大学教職員組合では『月桃の花』の鑑賞活動を 平和運動・文化活動の一環として位置づけ、チケット購入の組合員及びその家族 に300円の補助を出すことを決定していること、福島県職員労働組合でも大人用 チケット100枚、子供用チケット40枚を取り扱うことになったこと、市内蓬莱地 区では地域として実行委員会をつくり、地域の中でチケットの普及活動をおこな っていることなどが紹介されました。
呼びかけに関する意見交換でも、「試写会で『月桃の花』を観ることによって、 自分自身を見ることができるようになった」、「子供たちにも沖縄のことを知っ てほしい。自分の立場から沖縄戦をどのようにフォローし教えていけるのか、小 さな一歩にしかならないが、自分自身の達成感にもつながるので頑張ってみた い」などの意見がよせられたほか、取り組み面についても、町中に事務所があっ たらとか、預けたチケットの点検が必要、などの意見などがだされました。3、 の今後の取り組みについては、呼びかけ人になってもらった皆さんを対象に、5 月30日に試写会を開催すること、チケット代金の第一次集約を上記の試写会で行 うことが提案され、取り組んでいくことになりました。
なお、この拡大実行委員会では、映画の主題歌「月桃」 の歌唱指導も行われました。
しかし、団体によっては、まだ事務所におかれたままとなっているところはあり ませんでしょうか。上映日まであと1ヶ月弱を残すだけの時期となっています。
今一度、お確かめの上、一人でも多くの皆さんに観ていただけるよう、もうひと ふんばりをお願いいたします。
監督 | 大沢 豊 |
製作 | 海勢頭 豊 こぶしプロダクション 映画『Gama―月桃の花』を成功させる会 |
配給 | 共同映画(株) |
原案/脚本 | 嶋 津与志 |
企画 | 橘 祐典 |
撮影監督 | 岡崎 宏三 |
音楽 | 海勢 頭 豊 |
出演 | 朝霧 舞 沖田 浩之 川平 慈英 國村 隼 知花 章 平良 進 中里 友豪 平良 とみ 吉田 妙子 玉木 初枝 ウエチ 雄大 |
前売券発売中
大人・大学 1300円(当日1600円)
小・中・高 800円(当日1000円)
その他ポスターのあるお店にてお求めください。
沖縄の心を福島の皆様へ
現代の戦争は、非戦闘員をも巻き込んで無慈悲に大量殺傷する殺戮戦として展開
する非人間的な性格を強めています。沖縄はこのような非人間的な戦争に戦場と
して巻き込まれた日本で唯一の地域です。米軍が上陸した1945年4月1日から戦
争が実質終了する6月23日までの3カ月間文字通り沖縄は一般県民を巻き込んだ
殺戮の修羅場となりました。この間に23万人以上の人々が尊い犠牲となりまし
た。そのうちの過半数以上が非戦闘員である一般県民でした。何の罪もない沖縄
の人々の苦しみは如何ばかりであったでしょうか。無慈悲にも圧殺された人々の
心を私たちはどのように受け止めたら良いのでしょうか。
映画『Gama―月桃の花』は、一人の平凡な母親の目で捉えたこの悲惨な戦争の実 相を通して、平和の尊さと人間の命の貴さを訴える全世界へのメッセージとして 作成されたものです。
映画に流れる「6月23日を待たず、月桃の花は散りました」という歌のフレーズ が心を捉えて離れません。しかし、それにもかかわらず、沖縄の人々はその苦し みの中からもっとも根源的な人間としての叫び“命どぅ宝”と高らかに謳いあげ たのです。戦争の修羅場の中で人間としてのぎりぎりの状況の中で訴えられた “命どぅ宝”という魂の訴えを私たち皆んなの訴えにしていくことが残されたも のの使命だと思わずにいられません。
しかし、この沖縄戦が完全に過去の物語となってしまったといえない現実が私た ちの眼前で展開しております。戦後半世紀にもわたって沖縄は基地問題に苦しめ られ続けております。『月桃の花』を福島にも、日本国中にも再び咲かせる取り 組みが求められています。この映画の上映運動もその一環としてぜひ成功させた いものです。
映画『Gama―月桃の花』を咲かせるふくしまの会代
表呼びかけ人
板橋 | 廣 | 福島県保険医協会理事長 |
伊藤 | 洋 | 福島県立高等学校教職員組合執行委員長 |
伊藤 | 宏之 | 福島フォーラムの存 続・発展を支援する会代表幹事 |
小川 | 英雄 | 福島県労働組合総連合事務局長 |
兼田 | 繁 | 福島県国公議長 |
黒田 | 忠重 | 福島クリエーションセンター |
丹治 | 伸夫 | わたり病院総院長 |
渡名喜 | 庸安 | 福島大学行 政社会学部教授 |
真木 | 實彦 | 福島大学名誉 教授 |
安田 | 純治 | 自由法曹団福島県支部長 |
山口 | 文彦 | 沖縄・布引山連絡会事務局長 |
山崎 | 満子 | 新日本婦人の会福島県本部会長 |
渡辺 | 修 | パイナップルハウス店主 |
渡辺 | 義夫 | 福島大学教育 学部教授 |
この感動を一人でも多くの方に……
Gamaとは
「Gama」(ガマ)とは、沖縄で「鍾乳洞」を意味する言葉です。
沖縄は、隆起珊瑚礁で形成された石灰岩質の島々であるために、鍾乳洞は島の至 る所に点在していました。戦前は風葬の場所として知られる程度で、普段は人の 出入りする所ではありませんでしたが、沖縄戦のさなかには、県民の抵抗の最後 の砦として機能しました。多くの避難民を抱えたガマは、軍人による強奪や虐殺 といった惨劇の舞台となり、米軍の馬乗り攻撃の標的となる一方、人々の尊い命 を守る役割も果たしました。戦火が止んだ時、喜屋武半島のガマからはおよそ8 万人の避難民が這い出てきたのです。
現在の沖縄県民、特に戦争体験者にとって、ガマという言葉は、瞬時に沖縄戦の 悲劇を想起させると共に、ガマによって守り抜いた命の尊さをも思い起こさせて くれるのです。
月桃とは
月桃(げっとう)とは、沖縄の島々の山野に自生する、ショウガ科の多年草で
す。薬用植物で沖縄方言ではサンニンと呼ばれています。モチを包んで蒸すため
の葉に利用され、各家庭で重宝された月桃が、花を咲かす季節が、丁度、沖縄戦
のあった4月から盛夏にかけて重なります。
生き残った多くの人が戦火の中で見かけた月桃は…それは祈りの花でもあるので す。
原作について
戦争は親も子も夫も奪ってしまった…
安里 要江 (あさと としえ) 大城 将保 (おおしろ まさやす) 著.
『沖縄戦―ある母の記録』
写真 石川 真生 (いしかわ まお).
東京都千代田区: 高文研, 1995.
ISBN4-87498-155-0 c0021 p1545E
本体価格1500円
主催
映画『Gama―月桃の花』を咲かせるふくしまの会
事務局(福島大学教職員組合)
電話0245-48-5166
ファックス0245-48-3077
協力
フォーラム
このWWW頁について
この頁にリンクを張りたいかたは、遠慮なく、どんどん張ってください。
WWW頁製作
飯嶋 良太
ryota@educ.fukushima-u.ac.jp
http://main.ipc.fukushima-u.ac.jp/‾p283/
協力 Y. I.
この頁をつくるために使った機材・施設
J-Edit, KanjiTalk 7.1, PCExchange, Macintosh PowerBook 180, NEC
PC9801UV, NEC PC-KD 853 Color Display, Aiwa PV-BF288M2 Intelligent Fax
Modem, NTT, Asahi-Net, the Internet
市民の映画館ふくしまフォーラム
『Gama−月桃の花』は、全国各地で上映運動が行なわれ、その反響は新聞の投書
欄にも見られるようになってきましたが、今回の福島市のように、1日5回で1週
間、計35回の上映が行なわれたところは、沖縄以外では珍しいのではないでしょ
うか。こんなことができたのは、福島に「フォーラム」という素晴しい映画館が
あるからです。
今回上映施設を提供してくれた「市民による市民のための映画館」福島フォーラ ムは、福島市の名所のひとつといっても良い存在です。商業性の強い話題作と並 行して、往年の名画や、地方で滅多に公開されない芸術的作品もとりあげ、さら に出張上映も積極的に行ない、今回のような自主上映にも協力的で、福島県北部 の地域文化に貢献してきました。そのフォーラムが、いま存亡の危機にありま す。「フォーラムを守ろう」というかけ声に賛同する人々が立ち上がり、福島フォーラムの存続・発展を支援する会を結成しました。
(文責、飯嶋良太)
いのち輝く21世紀のために
みんなで築こう平和の心を