祭解説 : 世附(よずく)百万遍念仏と獅子舞(大神楽)
神奈川県山北町三保世附地区の能安寺道場で、2月15日から17日まで百万遍念仏が行われていました。三保ダムが昭和49年建設されたため、世附地区は水没したため中断していましたが、昭和52年現在行われている所へ移転して再開された。
百万遍念仏は600年前から行われたという伝承があり、獅子舞は18世紀末以後に伝承されたらしく元は別個に行われていたが、いつしか一緒に行われるようになった。
百万遍念仏は司祭者である修験者(山伏)が神を祭の場に迎えてから、数珠車に向かって九字の印を結び神寄せの唱文となえてから、数珠回しが始まります。数珠を回す人は10人くらいで、数分ずつ担当してまわします。上手下手があり、上手な人が回すと数珠がきれいに飛びます。数珠は何回回転したか数える人がいて、今年は約1時間で505回数珠が回転したそうです。
獅子舞(太神楽)は14時頃から始まった。「剣の舞」「姫の舞」「おかめの舞(遊び神楽)」「二上がりの舞(ひょっとこ・遊び神楽)」「幣の舞(悪魔祓い)」「狂いの舞」「鳥さしの舞」の順で行われ15時10分頃終了した。
鳥さしの舞は東京都奥多摩町にも伝承されていたが、現在は行われていない。地元の神奈川県で鳥さしの舞が見られたのは収穫だった。
2日目の最終回の百万遍念仏では最後に修験者が神送りをしてから、大太鼓1個を道場の真ん中に持ち出して、祭参加者が融通念仏を10回唱えて、最後に修験者が太鼓を打ち祭の終了を告げる。それを合図に天井に張られた注連縄の奪い合いがあじまるらしい。注連縄を家に持ち帰り戸口にかけておくと疫病除けになると言われている。
(解説資料は保存会発行のパンフレットから引用した)
上演時期 : 2月第二土曜・日曜
2006年は2月11日土曜日 午後1時〜午後3時半頃まで: 無料
2006年は2月12日日曜日 午前10時〜12時 と 午後1時〜午後3時半頃までの2回
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