本証寺城



所在地      安城市野寺町野寺

現在は、野寺御本坊の通称で親しまれている本證寺となっている。
建永元年(1206)頃、親鸞の門呂慶円によって開設されたと伝えられる。
二重の堀や境内地の形態は、全国でも珍しい戦国時代の城塞の名残とみられ、
城郭伽藍として県の史跡に指定されている。正面に山門、その奥中央に本堂、
右側に見張櫓を思わせる重層の鼓櫓があり、寺域は約33,000平方メートル
にも及んでいる。
永禄六年(1563)秋から起こった一向一揆では、三河三か寺の盟主とし
て、徳川家康軍と戦ったが、約五ケ月後には敗れ、廃絶となった。
天止十一年(1583)家康が門徒の禁制を解いたため、本證寺も再建し、
現在に至った。