縄張り
ほとんどの動物は縄張り意識を持っています。当然万物の霊長たる人間も例外ではありません。
一番分かり易い例が、比較的動物に近い人々、ヤクザやチーマー、ヤンキーなどの行動です。
彼らは集団で縄張りを守り、縄張りを侵す者に対してはこれを排除しようとします。
中にはパトロールまでして縄張りを守る集団もあります。
これは馬や鹿等の群れと同じです。
しかし、人間的生活をしていると自負している小市民も、やはり多かれ少なかれ縄張り意識を持っています。
便所に入ると落ち着くとか(僕の学校のヤンキーは便所で弁当を食べてました)、
子供が自分の部屋を欲しがる(もっとも別の理由の方が大きいかな)とか、
鴨川名物の川辺に等間隔に座るカップルとか、
馴染みの酒場に通ったりとか、様々な所に動物の痕跡を残しています。
そして、縄張り意識を特に感じる所は電車の中です。
混んでいる状態から徐々にすいてくると、今まであんなに引っ付いていたのにも関わらず、
徐々に離れていきます。
酷いのになると、隣に座っていた人がわざわざ席を立って離れた所に座ったりします。
ちなみに僕はあまりそんな事はしませんが、隣の人がこれをやると正直ムカつきます。
俺の隣はそんなに嫌なんかい、とも思いますが、これは本能に基づいた行動です。
許してあげましょう。
しかし、この縄張りの大きさには当然ながら個人差があります。
僕の感じでは、田舎の人の方が縄張りが大きいみたいです。
僕の実家は九州ですが、電車(九州では汽車と呼んでいた)に乗ると、
まだ空席があっても立っている人が目立ちます。
誰かと密着する位なら立っていた方が良い、という事なんでしょう。
勿論電車を待つ時は並びません。
待っている間誰かの側に立つくらいなら座れなくてもいいという意気込みが感じられます。
こんなことは東京ではまずありません。東京人は座る為には全てを犠牲にします。
逆にこの縄張りを逆手にとっているのが、先ほど出てきたヤクザ達です。
彼らは、凄む時に相手に近づきます。時には顔が引っ付く位近づきます。
普通に考えると、相手に近づくとそれだけ不意打ちを食らい易いんですが、
近づき相手の縄張りに進入する事によって相手にプレッシャーをかけることのメリットの方が大きいのです。
これを彼らが意識しているとは思えません。正に、動物の勘、といった所でしょうか。
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