アジア旅行記

【ミャンマー編】 '96/04/27〜05/08          更新日:'96/07/14


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【ヤンゴンからマンダレーへの夜行バス】 '96/04/30〜05/01

◆どんなバスか?
 私はArrowExpressを利用しました。日本の高速を走る路線バスの中古車でした。運 転席の横には「走行中は運転車に話し掛けないでください」と日本語で書いてありま した。また、降車ボタンもついたままでした。
 シートはリクライニングで、正常に倒れます。フロント・ウインドウにヒビが入っ ていたのが気になりますが、どう仕様もありません。

◆バスでのサービス
 バスの運賃には、ミネラル・ウォーター1本、夕食、夜のお茶とお菓子、朝のおし ぼりが含まれています。
 夕食は苦楽なるちょっと前、たしか6時半頃、食堂に立ち寄り30分位の食事タイ ムとなります。サービスだけあって、まずいとまでは思いませんでしたが、それほど おいしいものではありませんでした。うろ覚えですが、早い者勝ちながら、一応メ ニューは選べました。と、いっても全部カレーで、鳥にするか、魚にするか、羊にす るかと言った程度です。食事の途中に停電になってしまいましたが、すかさずテーブ ルに蝋燭が登場しました。しょっちゅう停電してるんでしょうね。
 夜中にお茶とお菓子も小さな食堂に立ち寄ります。30Ks分まで自由に注文でき ます。ミルクティー1杯に小さなお菓子1個分くらいです。夕方とかだったら、物足 りませんが、12時過ぎでしたので私はミルクティーだけで遠慮しました。あたりは 真っ暗だったので期待して空を見上げてみましたが、それほど星は見えませんでした。 ちょっと、がっかりです。
 また、車内にはビデオが備えられていて、実に大きな音で「サービス」してくれま す。最初は台湾製のカラオケビデオに始まり、続いてユニバーサル製の三文アクショ ン映画、アーノルド・シュワルツネッガー主演のロシアの刑事物、ジャッキー・チェ ンが1人2役をこなしている香港映画と続きました。夜中の12時を過ぎても頑張っ てやっていました。眠くないときにはつまらないビデオ、眠くなってきてから面白い ビデオと言う順番は逆にして欲しかった。
 バスの中は「大音響」との情報を得ていましたので、私は耳栓を持っていきました。 耳栓をして寝ているときに「うるさいなー」と思っていましたが、耳栓を取ってみる とそれこそ大音響で、耳栓の威力が実感できました。

◆乗り心地
 結構揺れます。60km程度で走っていても結構な揺れでした。最大の原因は道が悪 いことです。ヤンゴンから夕食を食べたあたりまでは道路工事が、盛んに行われてい ました。でも、片側2車線化の拡幅工事なので、乗り心地は変わらないでしょう。
 道路工事は完全に手作業でした。まず、土の面を平らにします。恐らくスコップと かを使って人力でやっているのだと思いますが、お目にかかりませんでした。次は大 きめの石を敷き詰めます。そのやり方がすごい。大きな岩を工事中の道路に持ってき て、ハンマーを使って人力で小さな石に砕き、それを人手で1つ1つ平らになるよう に並べていくのです。気の遠くなるような作業に感じました。つぎに、ローラー車で 踏み固め、その後、道端でドラム缶にコールタールを入れ、外から薪を燃やしドロド ロににて、柄杓で汲んで道路に撒き、敷き詰めた石同士をくっつけます。この石を敷 く、コールタールを撒く作業を、石の大きさを小さくしながら何度か繰り返している ようでした。
 最初は、「凸凹の道だな〜、へたくそめ」なんて思っていましたが、手作業でやっ ているのを見て、「手でよくこんなに平らにできるな〜」と逆に感心してしまいまし た。でも、乗り心地が良くなるわけではありません。
 運転も結構なものです。運転手に依るわけですが、ガンガン飛ばして、前に自分よ り遅い車がいると、これまたガンガン、クラクションをならし、追い抜いていきます。 運転手の真後ろの席だったので、これまたうるさくて仕方ありませんでした。その代 わり到着予定の朝8時よりも1時間も早い7時に到着しましたけれど。
 うるさいと言えば、ウインカーもうるさかったです。こう書くとなんのことか分か らないでしょうが、通常ウインカーはリレーのカチカチと言う音がするだけですが、 乗ったバスは「カッコ良く」改造してあり、ウインカーと共にボーン・ボーンと大き な音がなるのです。いやはや、たまりません。
 それから、最前列は対向車がライトをハイビームにするとかなり眩しく、目をつぶっ ていてもパッシング等やられると「なんだ、なんだ?」となってしまいます。

 それで結局のところ寝れるのかどうかですが、耳栓が効いたのか、眠気には勝てな いのか、寝れました。但し、数時間です。寝れなかった原因は揺れとか音とかではな く、バスでは解決しようのない狭さです。同じ姿勢でいるのできつく感じてきて眠れ ませんでした。

 運転手は2人で交替で運転していました。休んでいるほうの運転手は運転席の真後 ろの席の窓側に座って休みます。この席はなんとスペシャルです。超リクライニング ・シートです。背もたれの倒れ方は同じなのですが、なんと運転席との間の仕切が椅 子の方に倒すことができ、そこの部分がフルフラットになって、足が伸ばせるのです。 私はその隣の席だったので、便乗してそこに足を伸ばしていました。
 さらにその席には毛布がありました。お日様が出ているときには丁度いいのですが、 夜になると、冷房が効き過ぎて寒く感じます。彼らも寒いと感じるなら、冷房を切る か、乗客用にも毛布を用意すればいいのにとプリプリしてました。

◆車窓から外を眺めて
 ミャンマーってのは、まっ平らです。走っていても山らしい山が見えません。小高 い丘のようなものは見えるのですが、とにかくまっ平らです。道路の両側に水たまり を良く見かけました。最初は水たまりがあるな、と思っていただけですが、良く見る とそれ以外のところにはないのです。何故だろう?と私なりに考えてみると、どうも 道路工事の最に道路を周りの土地より少しかさ上げするのですが、その土を道路の両 脇から取ってしまうため両側にくぼみができ、水たまりになるようです。道路の土を 持ってくるのが面倒なのか、山がないのでどっちにしても平地に穴を掘ることになる ので手近で掘るのかのどっちかではないでしょうか。
 夜中に走っていて奇妙なことに気づきました。町らしい所が近くに見当たらないの に、ときどき自転車で走っている人がいるのです。一体彼等はこんな夜更けにどこへ 行こうとしているのでしょう?また、町に近づくと子坊主さん達が、ぞろぞろ歩いて たりします。なんでよりによって夜中に歩いているのでしょう?確かに昼間に歩くと 暑くてバテてしまいますが、それにしても夜中なんて、う〜ん、謎です。
 夜明け前は、まだ明るくなる前から人の活動が始まります。なんせ、9時くらいで も外を歩くのが嫌になるような暑さですから、これは分かる気がします。

◆所要時間
 夕方3時半にヤンゴンの駅の近くから出発し、翌朝8時にマンダレーに到着します。 と言ってもこれは標準スケジュールで私が乗ったバスは3時45分に出発し、翌朝7 時に到着しました。
 途中、ヤンゴンの大型バスターミナルに4時半頃着き5時頃出発、夕食に6時半頃 着き30分くらい停車、夜食に12時頃立ち寄り20分くらい停車、加えて途中の街 に停車します。こちらは乗客が降りたら出発です。

◆バス会社
・ArrowExpress
 私の乗ったバスです。ヤンゴン中央駅の北側にあります。ここでチケットを販売し、 バスもここから出発します。大型バスターミナルまで行く必要はありません。 運賃は1000Ksです。

・LeoExpress
 ArrowExpressの隣にあります。ここでチケットを販売し、バスもここから出発しま す。乗っていないので実際の乗り心地は分かりませんが、パッと見た感じは、Arrow Express より良いバスでした。マンダレーで同じ宿になった日本人がたまたま私と同 じ日のLeo に乗っていて、話を聞いたところ、8時20分に到着したそうです。私は このバスを3時半に見送り、夜中に追い越すのを目撃しましたのでArrowの方が速いよ うです。
サービス内容は同じようなものです。質は分かりません。
運賃は同じく1000Ksです。

・RainbowExpress
 「地球の歩き方」に紹介されている通り、ベストインの南側の場所にあること以上 は、私は確認していません。


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