コラム目次へ

少年サッカー指導コラム
松本のフットサル環境について一言!!

 今回は、少年・少女のサッカーという枠だけにとらわれず、サッカーそのものを楽しむにあたって、松本の環境について私の意見をお話したいと思います。
 松本市はアルウィンというすばらしいスタジアムを持ち、早くから少年サッカーチームの活動も行われ、県内でもサッカーどころという雰囲気が見られる地域でもあります。ワールドカップ直前のパラグアイキャンプを機にその雰囲気はさらに盛り上がりをみせ、小学校のグランドでも、大勢の子どもたちがサッカーを楽しむ光景が良く見られるようになりました。

 しかしながら、冬場はどうしても活動が限られてしまいます。
 今年は幸いにも、降雪が少なかったこともあり、グランドを使用することが出来たように思います。ですが、ここ数年は、冬場といえば、屋外の土のグランドは降雪、凍結、融解を繰り返してしまい、なかなか活動できる会場を確保することが難しい状況でした。

 皆さんはご存知でしょうか。実は、サッカー、およびフットサルでの使用が可能な公認の体育館は松本市内に5ヶ所にも満たないのです。このような状況で、冬場の活動・トレーニングがきちんとできるのでしょうか。
 また、大人の方々にも、「サッカーはグランドが広くて走るから大変だけど、フットサルなら5人だからすぐ集まるし、お手軽に楽しめそうだ」と思っている方が結構います。昔サッカーをした事のある経験者も、そうでなくてもサッカーが面白そうと思っている方も、フットサルは気軽にサッカーを楽しめる、という印象があり、身近にも初心者でありながら、「フットサルをやってみたい」という方もいらっしゃいました。

 でも、公認の会場が少ないのです。

 そこで、提案をしたいと思います。
 まずは、市内の体育館でのサッカー、及びフットサルでの活動をもっと認めてほしいということ、それと同時に体育館設備の補強をお願いしたいのです。
 サッカーというと「ボールを蹴る」という印象がどうしても否めません。でも、壁に強くぶつかるようなキックをする機会は、シュートの時くらいで、ゲーム全体では、意外とドリブルやパスを多く使うので、壁を傷めるというのは余程のことなのです。それでも懸念されるというのであれば、補強をお願いするしかありません。

 あともう一つ、提案があります。
 それは、市内の中心市街地に全天候型の、つまり、人工芝のコートをつくってほしいのです。例えば、駐車場の屋上、あるいは某百貨店の屋上などは、学生などもスポーツをしに 自転車でも気軽に集まれる格好の場所であるはずなのです。

 体育館は他のスポーツもあるので、どうしても施設会議で予定の取り合いになってしまいます。他のスポーツの皆さんにも敬意を払わなければならないですし、予定が限られるのは仕方が無いことなのかもしれません。だからこそ、降雪でもすぐ雪かきできて、少雨でも支障の無い、全天候型の人工芝コートが市街地に欲しいのです。 出来るのであれば、官民問わずに、です。いや、むしろ、民間の皆さんに期待をしたいのです。

 実際に東京などでは、施設に関するホームページ上でマッチメイク(試合の組み合わせ:実力等で希望を出して、カテゴリー別に対戦相手を振り分け組み合わせているようです)が行われ昼間や夜間に大人が数分毎にどんどん入れ代わり、大勢の方々がフットサルを楽しんでいます。2時間や3時間など時間単位で区切らなければならない体育施設とは違い 、短い分だけ多くのグループが参加できるのです。

 そしてこうした施設には、夕方になると、クーバーコーチングという少年向けの技術指導のサッカー教室が行われている所があります。
 このクーバーコーチングは、先日のサッカーカンファレンス長野2004でも代表の矢作氏が講演をなさいました。そのくらい、子どもたちに必要なテクニックを身につけるために最適な指導のプログラムを用意しているのです。私の指導しているチームでも、このプログラムの一番の基本、ボールマスタリーというボール扱いの基本技術の様々なレパートリーを、私なりにアレンジして練習の最初のほうに必ず取り入れています。スクールはチームとしてではなく、「サッカー教室」として活動しており、全国様々なところで分け隔てなく子どもたちにサッカーを楽しむための技術を与えています。でも、北信越地区にはまだないんですよね・・・ぜひ、クーバーコーチングを松本に招致したいのです。全天候 の人工芝コートとともに。

 大人も、子どもも、もちろんアルウィンで試合がしたいです。アルウィンで試合を見たいです。でも、それと同時に、いや、それ以上に気軽にサッカーを楽しめる環境を欲しているはずなのです。
 こんなサッカー好きな私の提案に賛同してくださる方はいらっしゃいませんか。
この広場で意見交換できたら幸いです。

【追記】
 先日、長野県サッカー協会の評議員会がありました。任期満了により、会長が改選されましたが、その挨拶の中で、人工芝のサッカーグランドをつくるための予算を計上できるようにしたいというお話がありました。体育課や、教育委員会(学校施設)、それともあるいは民間の方で、この会長のお話をムダにすることなく、取り組んでくださるようでしたら、費用の問題は多少なりとも解決できることでしょう。松本よりも降雪のある地域が、恐らくはどうしても優先されるとは思いますが、県内各地にそういう施設が出来るよう、背中を押してくださっているのです。乗らない話ではないと思いますが、皆さんいかがでしょうか。

 ついでのついでに気がついたことをひとつ。勤労者福祉センターの第一会議室上の屋上って、フットサルコートにはちょうどいいくらいの広さがあるんですね・・・。結構そういう建物や施設の屋上って多そうな感じがするのですが、うまく活用できないかなぁと思う、今日この頃です。

コラム2004年3月10日 松本のフットサル環境について一言!!

CopyRight M.Kobayashi 2004-2007