"THE GREAT KILIMANJARO"
(6)マサイ族の村を出た。一歩外は、乾き切ったサバンナ。アフリカの大地は貪欲に我々の体から水分を絞りとる。太陽は車の屋根を素通りするかのように照りつけ、車で移動しているとは言え、水を常に気にかけていなければならない。
暑さに対する我々のぼやきも、優雅な外の風景にさえぎられた。車窓から見えるのは、まるできちんと訓練されたバレエかフィギュアスケートのような3頭のキリン。その雄大さは、太古の恐竜を連想させる。他の草食動物が食べることのできない高い位置の植物を食べるため伸びたその首は、愛を語るときには雌雄でぶつけ合う。ゴツン、ゴツンという音の大きさの割に、遠目にはゆっくりとした動作。彼等の時間を犯す気分になれず、しばらく車を止めたまま眺めていた。
SAND WIND
copyright 1997 Shigeki Harada
(PHOTO Also)
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