2016年に読んだ本




[No.11]

路傍 - 東山彰良 12.2016 ★★★

2008/2/29 第1刷 集英社

 この作者の奥の深さに驚いて、以前の作品を読みたくなった。 短編集ではあるが、一連の作品のようでもある、面白かった。 この殺伐とした世界観はアウトロー小説としてとても良い感覚をもたらしてくれる。 イギリス人が 「とりあえずいつものパブでビールだな!」 というのと同じような感覚だろうか。


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[No.10]

流 - 東山彰良 11.2016 ★★★★

2015/5/12 第一版 講談社

 台湾生まれの日本育ちの作者、それを活かした形での深い描写がこの作品を重くしている。 台湾好きの私としては最高に楽しめた作品であった。 読み終えてから、この作者が「ブラックライダー」の作者だということを知った、驚いた。 まったく違う作風であり、とても同じ作者だとは思えない、なかなか深い小説家なのかもしれない。


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[No.9]

ブラックライダー - 東山彰良 10.2016 ★★★★

H27/11/1 発行 新潮社

 独特の世界観がすごい、筆に力があり読んでいて楽しい。 好き嫌いが分かれるとは思うが、私はこの作品は好きだ。


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[No.8]

孤狼の血 - 柚月裕子 09.2016 ★★★★

2015/8/27 初版 株式会社KADOKAWA

 いやいや、とても面白い作品だった。 プロローグとエピローグ、素晴らしいセンスだと思ったね。 読み終えてから女流作家であることを思い出したのだが、この力強い筆使いは只者ではない。 時代設定も場所も良く考えられた設定だと感心した、最後まで緊張感が途切れない素晴らしい小説であった。


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[No.7]

イノセント・デイズ - 早見和真 07.2016 ★★★

2014/8/20 新潮社

 重い作品であったが、推す力が強く一気に読み切ってしまった。 後味は悪い、いろいろ考えてしまうのだが、強烈な印象を残す作品であった。 作者の力量を感じずにはいられない。


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[No.6]

血の弔旗 - 藤田宜永 06.2016 ★★★

2015/7/21 第一刷 講談社 

 「喝采」と比較するとその時代描写のくどさがなくなり自然に読み進めることができた。 ストーリー展開が喝采より厚くなり読みごたえがあった。 やはり中盤から後半にかけての無理な流れが気になったが、許せる範囲かな。


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[No.5]

生還者 - 下村敦史 06.2016 ★★★

2015/7/21 第1刷 講談社 

 山登りはしないので登山関連の描写はピンとこなかったのが残念。 前半は興味深く読み進むことができたが、後半の展開は少し無理があるような感じを受けた。 正統派の登山家ってここまで純粋なのだろうか、なんて考えてしまった。


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[No.4]

喝采 - 藤田宜永 05.2016 ★★★

2014/7/25 初版 早川書房 

 ハードボイルド風で楽しい。 まさに正統派を行く時代描写と街の雰囲気、年代的に私はここに嵌るのであった。 ちょっと時代描写がくどい印象があったが、まあ許せる範囲かな。


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[No.3]

満願 - 米澤穂信 04.2016 ★★★★

2014/3/20 新潮社 

 すべての短編のレベルが高くて十分楽しむことができた。 作者の力量の高さが良くわかる作品だ。 こんな作品を書きたいと思う。


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[No.2]

犬の掟 - 佐々木譲 04.2016 ★★★★

2015/9/20 新潮社 

 佐々木譲は期待を裏切らない。今回も期待通りの面白い作品であった。 最後の展開が少々無理やり感があったのが少しだけ違和感・・・


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[No.1]

闇に香る嘘 - 下村敦史 04.2016 ★★★

2014/8/05 第一刷 講談社 

 おもしろかった。前半の展開が少しだるい感じもしたが、後半一気にたたみこむ流れはさすがだと思う。 前半の伏線がどう結び付くのかと気になったが、スマートにまとまったのですっきりした。


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