2004年に読んだ本


[No.13]
■ アヴェンジャー (上/下)■ 11.2004 フレデリック・フォーサイス 篠原慎=訳  ★★★★★
 角川書店 08/2004 初版

 久しぶりにフォーサイスを読んだが、その流れるようなストーリー展開に引き込まれて一気に読み終えてしまった。 フォーサイス作品に共通する心地良い展開を楽しんだ後は素晴らしい満足感で満たされた。 最高!


[No.12]
■ 空中ブランコ ■ 11.2004 奥田英朗  ★★★★
 文芸春秋 10/2004 12刷

 「イン・ザ・プール」の続編で、直木賞受賞作品。 前作が気に入ったので期待して読んだのだが裏切られなかった。 ワンパターンなところがあるが基本的には文句なしで面白い、(前作と同様に)最後にほんの少し見せる看護婦の素顔が印象に残り、次回作品への展開に期待を持たせる。


[No.11]
■ イン・ザ・プール ■ 10.2004 奥田英朗  ★★★★
 文芸春秋 05/2002 1刷

 予備知識なしで読んだが、とても面白かった。 短編集なのだが、独特の雰囲気のある作品が並んでおり楽しめる。 相当変わっている登場人物たちであるが、現代社会に対する皮肉が良く効いており鋭い内容でもある。 私の好きなタイプの作品であることは間違いない。


[No.10]
■ パンドラ・アイランド ■ 09.2004 大沢在昌  ★★★
 徳間書店 06/2004 1刷

 この作者の小説は独特のテンポがあって、読み始めると最後まで読まずにはいられないということになってしまう。 久しぶりに独特の世界に浸り満足した。 ただし、新宿物が放つような強烈なイメージが薄くなってしまっているのが気になる。


[No.9]
■ 犯人に告ぐ ■ 09.2004 雫井脩介  ★★★★
 双葉社 07/2004 1刷

 刑事物だが、横山秀夫とはまた違った感じで新鮮さがあった。 しっかりとした構成で読ませる力を感じながら、一気に最後まで読んでしまった。


[No.8]
■ 百器徒然袋−雨 ■ 09.2004 京極夏彦  ★★★
 新潮社 11/1999

 何だかとても懐かしくなってしまい、昔読んだ本をまた読み返してしまった。


[No.7]
■ 百器徒然袋−風 ■ 08.2004 京極夏彦  ★★★
 新潮社 07/2004

 榎木津礼次郎主人公、久しぶりで面白かった。


[No.6]
■ 看守眼 ■ 03.2004 横山秀夫  ★★★★
 新潮社 01/2004

 この作者は、短編にも鋭い展開を見せる。 読み応えがあり、読み終わるたびに爽快感が残る。


[No.5]
■ 影踏み ■ 03.2004 横山秀夫  ★★★★
 祥伝社 11/2003 1刷

 さすがは横山秀夫である。 骨のある文体を久しぶりに堪能することができて満足した。


[No.4]
■ 重力ピエロ ■ 02.2004 伊坂幸太郎  ★★
 新潮社 03/2003 1刷

 文体が気に入らない、私にはどうも軽すぎる。 No.3の歌野昌牛と同じような違和感が最後まで残った。 仕掛けもたいしたことがなくて平凡でがっかり。


[No.3]
■ 葉桜の季節に君を想うということ ■ 01.2004 歌野昌牛  ★★
 文芸春秋 03/2003 1刷

 この作者の作品は初めてだったが、結論から言うと「合わない」。 文章が軽すぎて読んでいて疲れる、頻繁に登場する「最近流行の言葉」も違和感が残る。 最後の仕掛けを楽しみにしていたが、期待したほどでもなくてがっかりしたというのが感想。 この程度の仕掛けは過去に読んだ記憶があるぞ・・・


[No.2]
■ 総門谷R(白骨篇) ■ 01.2004 高橋克彦  ★★★
 講談社 11/2002 1刷

 このシリーズは、私にとっては「読むしかない」というところだ。 辛いのは、何年か前に読んだ前作の内容をを忘れかかってしまっていることで、前作までの流れを確認してから読むのは結構しんどい。 でも、結局は好きな作家であることから楽しみながら読んでしまうことになる。


[No.1]
■ ワイルド・ソウル ■ 01.2004 垣根諒介  ★★★★
 幻冬社 08/2003 1刷

 面白い作品であった。 今年初めての小説に選んだのが正解で嬉しい。
プロットも巧みで、ドロドロした描写もなくてスカッとした後味。 たまにはこんな読後感もいいものだ。






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