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2002年10月の値動き |
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12月14日公開予定の映画、東映「仔犬ダンの物語/ミニモニ。じゃムービー お菓子な大冒険」と東宝「劇場版とっとこハム太郎ハムハムハムーシャ!幻のプリンセス」の宣伝のために、合同イベント「ハムふぇすモーまちゅり!」が日曜日に東京ベイNKホールで開催され、親子連れ5500人が集まった。両方の映画に出演するモーニング娘。、後藤真希、ミニモニ。がハローキッズと共に、イベントに参加。ライバル会社の東映と東宝が共同で宣伝活動を行うのは、8年ぶりのこと。11月23日公開予定のワーナー配給「ハリーポッターと秘密の部屋」に、モー娘。人気で対抗する意図があるらしく、モーニング娘。への高評価を見せつける結果となった。イベントの成功を受けて、月曜日と火曜日は買いが堅調。また、映画の宣伝シーンでも、イベントの中でも、矢口真里がリーダーをつとめる現ミニモニ。がミニモニ。として出演。彼女のミニモニ。脱退が、かなり先になる可能性をうかがわせたが、市場はこの情報をプラス材料と判断、買いを後押しすることになった。さらに、12人体制での新曲のタイトルが、「ここにいるぜぇ!」に決定。具体的な判断材料が出てきたことで、売り買いが活発になり、出来高も増加。その結果、株価は二日続けて値上がり。
水曜日に、新生タンポポのデビュー曲「BE HAPPY 恋のやじろべえ」が、初回売り上げ4万枚、初登場5位との発表。前作「王子様と雪の夜」は、初回売り上げ12万枚、初登場1位であり、今回の曲はその三分の一のセールス。石川梨華と加護亜依が加入した直後の「乙女 パスタに感動」は、その前の「聖なる鐘がひびく夜」に比べて、初回売り上げ、総売り上げ共に、1.7倍に上昇した実績がある。また、LOVE マシーン以降、モーニング娘。本体は勿論、三つのユニットと後藤真希のソロを含めても、新曲初登場で4位以下になったことがない。これらの情報を受けて、朝から売り注文が殺到、しばらく値のつかない場面も。この日、フリーホールで 500 ぴょんの下落が二度発生。前日比1381ぴょん安の大幅な値下げとなった。
木曜日に入っても、値下がり傾向変わらず。事務所の経営能力に対する不信感が、市場全体に広がり、売りが止まらない状態に。特に、新生タンポポの新曲発売日を後藤真希の卒業イベント直後に置いたために、十分なプロモーションが出来なかったと批判が続出。りんねがカントリー娘。を卒業するとの発表も、この不信感を煽り立てることになり、前日比555ぴょん安で、二日連続の大幅下落となった。
金曜日は、買い戻しの動き。コンサートを収めたDVDのセールスに関しては、モーニング娘。は松浦亜弥と並んで、国内アーティストの中では群を抜いていること。カナダ生まれのパフォーマンス集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」による「キダム」日本公演を宣伝するため、モーニング娘。が抜擢され、協賛しているフジテレビでの露出が大幅に増えたこと。「キダム」のイメージソングに選ばれた15thシングル「Do it! Now」が、CDの売り上げを伸ばし、初登場順位で敗れたGLAYを抜いて、8月の月間ランキングで2位に入ったこと、などのプラス材料を再評価。現在の相場は弱気過ぎるとの見方が出たため、株価の下落に一応の歯止めが掛かった。しかし、事務所に対する「不信売り」は依然として強く、小幅な値上がりにとどまった。週単位では、1625ぴょん安の記録的値下がりで、株価は8000ぴょん台まで落ち込んだ。
10月第二週 [チャートの青色部分]
最終日10月11日(金)の終値 5248 ぴょん (先週比 3653 ぴょん安)
先週金曜日夜、日本テレビ「FUN」に新生タンポポが出演。空手を習った経験のある紺野あさ美が、モーニング娘。の「ウラ番長」として、前屈下段払いと板割りを披露。また、日曜日の「ハローモーニング。」では、中澤祐子に対して「美しいじゃないですか。写真写りだけだけど」と真っ向勝負で、バラエティー絶好調。紺野の存在感アップは、買いを直接呼び込み、月曜日は先週末比97ぴょん高で引け。先週後半の暴落で冷え込んだ市場心理に、明るい材料となった。しかし、買いに勢いがなく、火曜日には再び売られて、前場、後場、共に値下がり。前日比85ぴょん安。
火曜日夜、テレビ東京系「MUSIX!」で、新コーナー「リストランテM。」がスタート。モーニング娘。のメンバーが、ゲストの気持ちを二択クイズで当て、最後まで勝ち残った二択ジェンヌは、高級料理をゲストと一緒に食べることができる。クイズは店長である石川梨華が出題。高橋愛の愛ジェンヌは、気品溢れるウルトラ美少女ながら、ゲストであるSOPHIAの松岡充に向かって、「なんですか、ポルチーニって?」「横浜なんていつでもいけるでぇ」など、強力な福井弁を、空気を無視して連発。傍若無人なバラエティーぶりを遺憾なく見せつけた。水曜日は、高橋のキャラが好感され、買いが先行してスタート。しかし、オリコンウィークリーランキングで、「BE HAPPY 恋のやじろべえ」が、発売第二週で15位に後退という情報が入り、株価は急速に値を下げて、前日比47ぴょん安で引け。発売後の集中的なプロモーションにも関わらず、一週間の売り上げが一万枚程度に留まったことが、売りを加速させる要因となった。
水曜日夜、TBSで連続ドラマ「やんパパ」の第一回が放映。後藤真希が主役級で出演。安定した演技を見せるも、ドラマ自体の出来映えは、未だ不透明。テレビ朝日の「マシューTV」は、先週のスペシャル版の続き。安倍なつみ、松浦亜弥、ZONE、ソニンなどが集合したBestHit Generation SPECIALのコーナーでは、保田圭が吉本興業のコメディアン島田珠代と友達であると発言。どこで知り合ったかを訊かれて、「一緒にコントをやったことがある」との答え。スタジオに哀愁を帯びた空気が流れた。これらの材料は、大きな売り買いには結びつかず、木曜日は薄商いとなるも、じわじわと売られて、前日比95ぴょん安で取引終了。ハロプロ改編に対する不快感が、強い売り圧力を生み出しており、この日の値下がりは、判断材料がない場合は、一方的に売られるという現相場の構図を浮き彫りにした。
金曜日、後藤真希が松浦亜弥、藤本美貴とユニット「ごまっとう」を結成して、11月20日に卒業後最初の新曲を出すとの情報が伝えられると、売りが殺到。100ぴょん、200ぴょん、300ぴょんとみるみる株価が下落。やがて、買い手が現れず、値がつかない状態となり、その時点で午前の取引が打ち切られた。午後に入って、株価が表示されると1864ぴょんの下落が発生していたことが判明。これを見て市場はパニックになり、再び、売り、売り、売り。1296ぴょん下げたところで、市場運営部は本日の取引終了を宣言。結局、前日比3523ぴょん安の大暴落で、株価は一日で40%も落ち込んだ。これは、8月2日「暗黒の金曜日」を越える規模の下落で、市場関係者の言葉を借りれば、「悪夢を見ている」ような一日だった。週単位では、先週比3653ぴょん安となり、株価は5000ぴょん台前半という信じられない値となった。
10月第三週 [チャートの黄色部分]
最終日10月18日(金)の終値 7282 ぴょん (先週比 2034 ぴょん高)
月曜日に、フジテレビ「とくダネ!」に出演したつんく♂が、モーニング娘。6期メンバー募集の構想を発表。人数は原則として二人で、年内にオーディションを行い、来年からモー娘。に合流する予定とのこと。この情報を受けて、休み明けの火曜日は、取引開始直後から買いが殺到、しばらく寄り付きが表示されない事態に。ようやく、始値は先週比732ぴょん高の5980ぴょんでスタート。その後も、買いの勢いは衰えず、この日の終値は先週比1961ぴょんの驚異的な値上がり。金曜日の大暴落から一転しての大反発で、株価は7000ぴょん台を回復した。
火曜日夜のテレビ東京系「MUSIX!」の「リストランテM。」のコーナーで、石川梨華が見事なMCぶりを発揮して、モーニング娘。のバラエティにおける成長を印象づけた。さらに、松浦亜弥「The 美学」が発売4週目でなおデイリーランキング14位と健闘して、10万枚を越えるヒットになる可能性が濃厚との見通し。水曜日は、これらプラス材料が、新人オーディションへの期待感と重なって、市場は買い気分一色。また、カントリー娘。に石川梨華(モーニング娘。)が11月13日に4thシングル「BYE BYE 最後の夜」を、新生プッチモニが来年1月18日にタイトル未定ながら5thシングルをリリースする予定との情報が流れ、後藤真希卒業後の具体的なスケジュールが見え始めたことも、買いを後押し。その結果、午前は300ぴょん、午後は200ぴょんを越す値上がり。
新人加入直後に現メンバーの新たな卒業発表があるのではとの噂が、木曜日に入って広まり、買いの勢いがじわじわと鈍化。さらに、新人への過度の期待感が、12人体制のモーニング娘。への失望感を煽り立て、新曲「ここにいるぜぇ!」のCD売り上げに悪影響を及ぼすのではないかとの懸念も出始め、火曜日以来の株価上昇は午前中で頭打ち。前後して、先週金曜日の暴落で大きな損失を出した投資家が、その穴埋めのために利益確定の売りを活発化。この投機的売りに加えて、最近の激しい株価変動を嫌って株を手放す、いわば「モー娘。売り」も頻発。午後は大きく値を下げて、終値は前日比88ぴょん安。月曜日から金曜日まで毎日放映のテレビ東京系深夜番組「美少女日記。」では、松浦亜弥と藤本美貴がナースやOLの制服姿でことわざを解説する「ことわざTVコミック」のコーナーが絶好調。「あやみき」コンビの魅力爆発が、逆にモーニング娘。株への投資意欲を減退させているとの声も。
金曜日は、「モー娘。売り」がさらに加速。事務所への「不信売り」も再燃して、ずるずると値下がりし、前日比418ぴょん安の大幅下落となった。はっきりとしたプラス材料がない限り、売りが止まらない相場が依然として続いており、モーニング娘。株が深刻な状況にあることを見せつけることとなった。ある市場関係者は、「ハロープロジェクトの矢継ぎ早の改編計画に激しく振り回され、モーニング娘。から気持ちが離れていくファンが後を絶たない。ファンという最も忍耐強い債権者が、追加融資を打ち切り始めている状況で、投資家に対して、モー娘。の将来に期待して株を買えというのは、無理な話」と嘆いた。
週単位では、先週比2034ぴょん高で、7000ぴょん台を回復。6期募集構想により、週前半に大幅値上がりするも、週後半は軟調な相場に逆戻り。投資環境は依然として厳しい状態。
10月第四週 [チャートのピンク色部分]
最終日10月25日(金)の終値 7099 ぴょん (先週比 183 ぴょん安)
日曜日のテレビ東京「ハローモーニング。」が好調。特に、高橋愛は「ゴマキスズメの子育て日記」でヒナの役を、「昼下がりのモーママたち」では、壁かけ絵画のモナリザに扮して、プレゼンスが大幅に増大。モーニング娘。のバラエティでの活躍を好感して、月曜日と火曜日は買いが戻り、先週後半の気分売りはひとまず終息。しかし、株価の下落は止まらず、月曜日は85ぴょん安、火曜日は86ぴょん安と、小幅ながら続落。
火曜日の夜、テレビ東京「MUSIX!」で、モーニング娘。の16thシングル「ここにいるぜぇ!」がテレビ初オンエア。ぶかぶかの帽子に、チェックのジャケットとネクタイ、裾を外に出したワイシャツ、半ズボンとブーツという男性的な衣裳で登場。アップテンポなリズム、挑発的で前向きの歌詞、そして、激しいダンス。歌詞のパート割りはほとんど均等で、若干、安倍なつみと加護亜依が目立つ程度。後藤真希が居なくなった分、観客の視線が12人全員に向けられるようになり、モーニング娘。がタレントの宝庫であることを、印象づける曲となった。特に、辻希美、加護亜依、高橋愛は、歌手としてアイドルとして高いレベルにあることを見せつけた。
水曜日は、この曲への期待感から買いが先行して、午前中は、久しぶりに株価が上昇。しかし、「LOVEマシーン」路線に変化がなかったことに失望した投資家が、午後に入って売りを活発化。均等なパート割りを、新体制へのビジョン提示の先送りで、改革への消極姿勢と見なす意見が一部から出て、失望感を煽る場面も。結局、水曜日は、前日比23ぴょん高で引けたものの、木曜日は、売りがさらに加速。6期メンバーの加入と、新体制確立との関係が不透明である点も、懸念すべき材料との認識が広まり、午前、午後共に値下がり。前日比303ぴょん安。
金曜日は、新曲への「失望売り」は出尽くしたとの読みから、買いが復活して、株価反発。大幅な路線変更がなかったことも、むしろ売り上げへの楽観的な見通しを呼び込み、株価は順調に上昇。午前、午後共に100ぴょん以上の値上がりで、前日比268ぴょん高。久しぶりに、明るい週末となった。
週単位では、先週比183ぴょん安の7099ぴょん。相場は依然軟調だが、回復への兆しを感じさせる場面も。
10月の概況
新生タンポポ「BE HAPPY 恋のやじろべえ」のCD売り上げが予想以上の不調で、株価が大幅下落。その後、持ち直す気配が見え始めたときに、後藤真希の卒業第一弾シングルが、松浦亜弥、藤本美貴とのユニット「ごまっとう」で出されるとの発表。モーニング娘。を卒業して、ソロ活動に専念するとの約束が反故にされた形となり、制作者に対する不信感が一気に爆発。一日で40%も値下がりするという歴史的な大暴落が発生。株価は5000ぴょん台前半まで落ち込み、10月11日は「悪夢の金曜日」となった。しかし、その翌週初めに、6期メンバーを年内に募集する計画が発表され、株価が大反発して、一日で7000ぴょん台を回復した。その後、モー娘。16thシングル「ここにいるぜぇ!」のテレビ初オンエアなどがあり、軟調な相場ながら7000ぴょん台を維持して終わった。
今月は希にみる規模の暴落が続き、市場心理はとことんまで冷え込んだが、11月と12月は、モー娘。関係の新曲発売が目白押しで、月末になって硬調相場への期待感が高まっている。しかし、「ここにいるぜぇ!」の売り上げによっては、来月上旬に、再び激しく値が動く可能性もあり、予断を許さない。
今月の言葉
「なごむんですよ。なんか、平和なんです!」 紺野あさ美
4日(金)の日本テレビ「FUN」で、新生タンポポの居心地について
「オールドの意見を聞かせてもらえるかしらね」 石川梨華
15日(火)のテレビ東京「MUSIX!」。自らがギャルソンとしてMCを務める高級料理争奪クイズコーナー「リストランテM。」で、紺野あさ美、高橋愛のフレッシュコンビとは異なる答えを出した保田圭と安部なつみに対して
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