目次

PRETTY RITA

髪を解いた彼女見た
お下げよりもいかした
彼女何をしようとも
ぼくは誉める

滑るような自転車を
傾かせてJ-TURN
呼び止めたの悪いけど
そうしたくもなるんだ

Sweet Pretty Rita
照れるなら
聞き流して良いよ

「為すべきことが多過ぎて」
そんなこと言わないで
ぼくが邪魔をするときが
どんなときか

急に外は寒いよ
唇も切れるよ
もう少しだけ歩いたら
コーヒ飲みに帰ろう

Sweet Pretty Rita
Sweet Pretty Rita
きっとぼくが這入る

誰かを好きになったことに
経験がないって
ぼくがきみを好きならどうする

ごめんね
今日は謝ってばかりだけど
判るよ
彼女何をしようとも
ぼくは誉める
いつでも

Sweet Pretty Rita
Sweet Pretty Rita
きっとぼくが這入る

Sweet Pretty Rita
照れるなら
聞き流して良いよ

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PARTY IN THE WEEKEND

夕立を駆け抜けてクルマに潜りこむと
雨音に Dolby を掛けてるみたいだ
Tシャツを引っ張って透けないようにするきみ
横目で見ることさえも恥ずかしく思える

Party in weekend
すぶ濡れの
楽し夜になる

春のことは忘れたよ,夏ももう待てない
ぼくらの乗るクルマはタイムマシンさ
時の流れ横切って近道をしようよ
目の前が開けたら目的のホールだ

Party in weekend
黄昏の
楽し夜になる

この古すぎる酒に酔いしれ
腕に凭れるきみの栗毛が風邪に薫る

もうクルマに乗れないよ,酔い醒ましもできない
時を止めてこのままで動かずにいようよ

Party in weekend
お決まりの
楽し夜になる

Party in weekend
星空の
楽し夜になる

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もう居ない

何がどうした
あなたの声
要領を得ない
あなたの明日
来るかさえ
知れない
洗い晒しの綿の心地
あなたのそれに似てる
ぼくの今の気持ち
何故あなたが知る
もっと抱かせて
目を覚ませばあなたは
もう居ない
もう居ない

見詰める眼の強さに
逃げ出すことさえも
できない
目を覚ませばあなたは
もう居ない

いつもこうだよ
陽の射す下
煩わしいばかり
街の雀よ
もうちょっと
お黙り
昨日はベンチの上で寝た
今日は Motel の中さ
あなたぼくの前に
点いたり消えたり
もっと抱かせて
目を覚ませばあなたは
もう居ない
もう居ない
もう居ない
もう居ない

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左手

ぼくの左手
僅かに小さくて
皆そちらに靡くよ
慌ててやり直そうとも
もう一度ねじ曲げようとも
元には戻らない

あなたはいつまでも
変わらないつもりでも
気づいてもいい頃だ
5月は昨日で終わりに
6月の雨の流れに
ぼくは従うよ

たおやかなあなた
ここで降りてよ
心持ち乾いたお天気のうちに
緩やかに傍の柳が
吹き抜ける風を示すよ
あなたの行く方を

心は晴れるさ
別れの言葉はいつも
あなたからだったけれども
今日はぼくが言う

ぼんやりしないで
あなたを向こうで
待つ人が居るだろう
別れの言葉はいつも
あなたからだったけれども
今日はぼくが言う
今日は僕が言うよ

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雪のカンヴァス

雪のカンヴァスをぼんやり見ていると
ここに来るまでに何にも要らないと
思うことだけが頭の中にぽつりと見える
みんな帰省して訪ねる者ないし
ぼくはこうして美しい暮らし
たばこを投げ捨てた
冷たい空気を汚したくない

判っていたんだよ
愛を求めたほうが負け
そしてぼくは勝った

きれいな顔が歪むのを
ニューズ_キャスタみたいに眺めてた

ぼくは聞かないよ,きみの電話や手紙
ぼくの好物は今やお山の霞
萌える草原は白いシートに覆われ
夢を見ている

レコードを裏返して
ライヴステイジは続く
ぼくは微笑む
時を持て余すこともなく
緩い勾配をピアノのリズムに換えて
この誇らしい仮の宿を満たせ

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開運

おカネがないばかりにあの娘を失った
質草もサラ金にも行き詰まる世の中に
ぼくは憤った

七つ道具を背にして地銀の支店に潜った
オンラインを弄るのより女の子を盾にして
逃げるが勝ちさ

さあ,いくらならあの娘を抱けるだろ
この札束なら愛もゴロゴロ

キャッツ♥アイやゴルゴ13を伊達に読んでいないぜ
銀行や機動隊に悪いことしたけれど
手加減は危険

おカネがあると知れてあの娘も戻ったよ
世の中が儘ならないと思うなら運勢と
迫力で迫れば
道はついと開けるね

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認めないよ

手紙書けば必ず
返事をくれるきみだけど
きみはぼくに知らせず
腕組む人を決めたんだ

窓枠を通して見ている風景には
移りゆく季節に気づく手掛かりもないよ

きみを置いて行くのが
いちばん気懸かりだったんだ
いつも逢えるってことが
幼い恋を育てるのだろう

きみはぼくが何にも
判ってないと信じてる
遠く越えた町でも
風が運んでくれるんだ

女の子は自分が可愛いと気づいたときに
どうなるのかぼくに想像が付くはずもないよ

すべて準備できたら
別れたいと言うのだろう
きみを前にしながら
ぼくはやっぱり認めないんだ

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all words written by nii. n