年増の唄

ひとり愚痴なく眠るには
あなたの電話が良いクスリ
今から寝るよとほろ加減
今宵あたしもオン_ザ_ロック

猫のお世話は退屈よ
お酒買ってきてくれないし
早くお仕事かたづけて
お酒買ってきてくださいな

金魚みたよな服を着て
ウィンドウ_ショッピング似合わない
歳と言われても負けません
あたしはやはり元気です

女ひとり放っとけば
あたしそのうち腐るわよ
あなたここ来るついでなら
たばこ買ってきてくださいな

うまく行くばかりの恋

「恋をしたことなど
一度だってないよ」
暖かいシーツで
肌覆う

嘘をつくことなど
気に病むことないよ
次に見せる顔で
すぐ読める

いつもあなたを見掛けるたびに
こんど遭うときはと考えてた

うまく行くばかりの恋は
恋とは言えないかもね
キッスをしてあなたが
鼻を鳴らしたときに
いとおしさをぼくは飲み込んだ

「車道を歩いても
恰好よくはないよ」
危ないだけでなく
癖になる

日除けにかざす手も
小さいままでいてよ
安心するととかく
鈍くなる

いつもあなたの気を惹くために
何をするべきかを考えてた

うまく行くばかりの恋は
恋とは言えないかもね
キッスをしてあなたが
腕を回したときに
いとおしさをぼくは抱き締めた

うまく行くばかりの
恋を続けたいなら
あなたにもタブーが課せられる

うまく行くばかり


目次

あなたの影の中の

あなたの影の中の
恋は幾つ?
わたしに見えるかしら
それが

わたしの胸の内の
恋はひとつ
あなたに見えるかしら
これが
これが

昨日まで
期待をする仮留め
期待をする仮縫い
仮初めの恋

あなたが胸の内で
いつも磨く
思い出いつまでも
きれい
わたしは影の中で
いつも願う
忘れてもらいたい
それを

あなたの影の中の
恋は幾つ?
わたしに見えるかしら
それが

わたしの胸の内の
恋はひとつ
あなたに見えるかしら
これが
これが

昨日まで
期待をする仮留め
期待をする仮縫い
仮初めの恋

あなたが胸の内で
いつも磨く
思い出いつまでも
きれい

あなたの影の中の
恋は幾つ?
わたしに見えるかしら
それが

わたしの胸の内の
恋はひとつ
あなたに見えるかしら
これが
これが

きみのRHYTHM

そんな訳で
姿は見えなくとも
身体の中
駆け抜けてく
響いてくるよ
五感を超えた
ぼくだけが読める
きみのrhythm

Soと言っても
ときめく鼓動は
昨年まで
苦痛すらある
きみからは
友達のひとりに
成りさがった
今のぼくさ

振り向かないよ
滅入りたくない
眼が合いでもすれば
Badtrip
絡み付く
いやらしさや嘘を
轢き潰して
埋めてしまえ

百年くらい顔を見なけりゃ
忘れられるかもしれないね

I'm a loser
気負ってもしようがない
どうしたって
きみが好きさ
響いてくるよ
五感を超えた
ぼくだけが読める
きみのrhythm

教えてあげたいものだ
実はrhythmに
詞が付いてることを


目次

約束

泣かない約束を
してないで良かったわ
あなたにひとつでも
嘘をつきたくない

あなたがさよならを
望んでいることは
何となくわたしも
感じた

街ではサンタがビラを撒く
今年は何も買わないのに

いづれ卒業までの
付き合いと思ってた
あなたを失うのが
つらいとは気づかずに

知り合った頃なら
わたしが優位に居た
この考えがもう
不純ね

雨から雪に変わってゆく
我儘な恋をしてたのに

気紛れ・好い加減の
人だけど大好きよ
あなたが悪者なら
逃げ道もあるけれど

いづれ卒業までの
付き合いと思ってた
あなたを失うのが
つらいとは気づかずに

追わない約束を
しなければ良かったわ
あなたにひとつだけ
嘘をつきたくなる
あなたに

あくび指南

退屈というならそうだけど
うんざりというには当たらない
ふたりで居るときどうしてか
あくびが漏れても罪ぢゃない

軽く伸びして涙にじんで
喉の奥まで日が射した
嫌みでないよう眠くなさそうに

さあひとつどうぞ
あくびその一春の宵
続いてさあどうぞ
あくびその二は夏の舟
いつも欠かさず練習を

各おの違った本を読み
お昼寝するのがずれてても
ふたりで居るとき弾みでサ
あくびが漏れてもしかたない

髪を直した振りでもしてサ
傍に寝転び手を回そう
嫌みでないよう気持ちよさそうに

さあひとつどうぞ
あくびその三秋の庭
続いてさあどうぞ
あくびその四冬の鍋
さあひとつどうぞ
あくびその五は動物園
さあひとつどうぞ
あくびその六温泉郷
いつも欠かさず練習を

ふわああああのあ

ふわああああのあ

ふわああああのあ

ふわああああのあ


目次

しっぽが取れちゃったんだ

近頃のおれの仕事ぶり
手抜き焼き直し片手落ち
眉を顰める向きもあろう
おれの尻を見りゃ解るでしょ

黒い艶やかな大きなしっぽ
何をするにもコト足りる
女の子だって抱き寄せちゃうもんね

しっぽが取れちゃったんだ
調子悪いよな気がしても
しっぽが取れちゃったんだ
そのうち治ると思ってた
歩く姿も情けなや

元もと見せびらかすでなし
そっとそっとトグロを巻かせ
時折りちらっと見えたよな
気がしてもらえばそれで良し

黒い強かな大きなしっぽ
何をするにもコト足りた
知らないことでも解ってたもんね

しっぽが取れちゃったんだ
調子悪いよな気はしても
しっぽが取れちゃったんだ
そのうち治ると信じてた
佇む姿も情けなや

しっぽが取れちゃったんだ
調子悪いよな気がしても
しっぽが取れちゃったんだ
そのうち治ると信じてた
立ち去る姿も情けなや

しっぽが取れちゃったんだ
しっぽが取れちゃったんだ
しっぽが取れちゃったんだ
しっぽが取れちゃったんだ

サンダル履きで

サンダル履きでぴちちゃぽんちゃぽん
真ん中とおる水溜まりちゃぽん
いつまでやってるの
こらやってるの

サンダル履きで手摺りの上
真ん丸月が頭の上
いつまで待ってるの
ほら待ってるの

先週から会わない
ひと言も聞かない
誰も来ない
車道でロケンロー

変てこ風がびゅー
目覚めたら静かな楽園

サンダル履きで南へとぼん
のんびり歩く南へとぼん
いつまでやってるの
ほらやってるの

サンダル履きでぴちちゃぽんちゃぽん
真ん中とおる水溜まりちゃぽん
いつまでやってるの
こらやってるの

三叉路右へひとりでとぼん
のんびり歩くひとりでとぼん
誰も居ないコンビニでブランチ

変てこ風がびゅー
目覚めたら静かな楽園


目次

ダメなのよ

それってダメなのダメなのよ
それってダメなのダメなのかしら

それってダメなのダメなのよ
それってダメなのダメなのかしら

残・念


all words written by nii. n