ハンディ無線機の取付け  - Installation of the Portable Radio -
 ■ 無線機とアンテナ  - Portable Radio and Antenna for Mobile -

無線機とPTTスイッチ  無線機の機種は八重洲無線のハンディ機FT-50です。
この機種のキャッチコピーは”衝撃に強い、水に強い、本格派のアウトドアハンディ”ということで、バイク搭載には向いていると思います。
主なスペックは
・周波数:144/430MHz
・送信出力:5.0/2.8/1.0/0.1W切り換え可
・本体重量:約355g(バッテリーパック、ベルトクリップ、アンテナ含む)
ヘッドセット及びPTTスイッチはアドニスのHP1000 (定価16,800円)を使用しています。PTTスイッチのボックスにはマイクゲインとスピーカー音量の切替スイッチも付いています。

アンテナの取付け写真  アンテナはNATECのNA4010で144/430MHz用、長さ約40cm、定価5,200円です。今まで他のモービルアンテナを何本か使ってみましたが、いずれもエレメントを留めるネジ部分が弱くて長持ちしませんでした。このアンテナはバイク用と謳っているだけあって振動にも強く、先端部はフレキシブルになっています。また、この長さだと取り外した時にトップケースに収まります。長いアンテナに比べると感度が落ちますが、DX(遠距離交信)を狙うわけではないので、ツーリングには充分です。


 ■ 無線機取付プレート”貼るゾウ”の製作  - How to make a mounting plate -

無線機取付プレート  無線機の脱着が簡単で、製作も簡単なプレートです。出来上がりの姿はゾウさんの顔に見えませんか。
マジックテープで何でも貼り付けられるので”貼るゾウ”です。(笑)

プレートの材料
  • 硬質塩ビ板:2mm厚、黒色。
  • PPクラフトシート:0.75mm厚、黒色。材質はポリプロピレンで表面にエンボス加工がしてあり、艶消しになっています。
  • 両面接着テープ:ポリプロピレンに使えるもの。ポリプロピレン用の接着剤でも可。
  • ゴム足:15mm径、高さ8mm位の物。2個使います。
  • ボルト:メーターパネルを留めているのと同じタイプで、長さ25mmのもの。2本。
  • マジックテープ:裏に粘着テープのついているもの。
  • クッションテープ:スポンジの裏に粘着テープ付き、3〜5mm厚位。
ボルト以外はD.I.Yの店ではありふれた材料です。なお、PPクラフトシートはアクリサンデー(株)の商品名です。


無線機取付プレートプレートの製作

 まず、厚紙を適当に切って型紙を作ります。出来た型紙を使って硬質塩ビ板を切り出します。カッターより金鋸やピラニアソーなどの方が作業性が良いでしょう。曲線部は大まかに切ってからやすりで整形したほうが楽です。

形が出来たら熱を加えて曲面を作ります。加熱には半田ごて(100W〜150W位)が便利ですが電気ストーブなどでも曲げられます。
 次にボルトで固定するための穴を開けます。ゴムの台足を通してボルトで仮締めし、プレートの曲げ角度を微調整します。

塩ビ板の上にPPクラフトシートを貼ります。鋏で簡単に切れるので大まかに切って、貼ってから形を修正します。このシートは熱では曲げづらく復元性が強いので、机の一辺などを利用して曲げぐせをつけておくと仕上がりがきれいです。
 接着には両面接着テープを使いましたが、最近、ポリプロピレン用の接着剤も市販されているのでこちらの方が良いかも知れません。いずれにしろ、完全に固定するまで洗濯鋏などで挟んでおく必要があります。シートが完全に接着したら塩ビ板の穴をシートにも開けます。

プレートにマジックテープを貼ります。粘着テープ付きのマジックテープにポリプロピレン用の両面接着テープを重ねて接着します。マジックテープにはトゲトゲの方(オス)とループ状になっている方(メス)がありますが、プレート側にはオスを貼った方が良いでしょう。ハンディ機の裏にオスを貼ると、持ち運ぶ時にあちこちくっついて不便です。また、ハンディ機を外す時にテープが剥がれないよう、プレート側のテープはハンディ機側よりも大き目に貼って下さい。
最後に、メーターパネルへのキズ防止と緩衝材として、プレート裏側下部にクッションテープを貼ります。テープの厚さはプレートを取付けたときの隙間を見て調節して下さい。

プレートの取付け

 左の写真のように2ヶ所のボルトを外し、プレートを取付けます。
プレートの弾力とゴム足のため、締め過ぎることがあるので注意して下さい。

 ■ PTTスイッチの取付け  - Installation of a PTT Switch -

PTTスイッチ アドニスのセットにはスイッチボックス取付け用の金具が添付されていますが、金具の長さや穴の位置などで取付けが制約されます。写真のように硬質塩ビ板を使うと、自分の手の大きさや操作性を考え、ベストな位置に固定する事ができます。板厚は 2mmです。この厚さだと適度な弾力が有って、衝撃に対する安全性の面からも良いと思います。

 先に作ったプレートと同じく、厚紙で型紙を作ってから塩ビ板を切り出し、ボルトで固定するための穴も空けておきます。下のイメージ図を参考にしてください。
 やすりで形を整え、角を丸めてから熱を加えて曲面を作ります。最後に黒色の艶消しスプレー(プラスチックに使えるもの)を吹いて完成です。

 ハンドルへの取付けは両面接着テープを使います。テープだけでも十分に固定出来ますが、ハンドルの丁度良い位置に穴が空いていたので、念のためボルトで固定しました。スイッチボックスは、よく位置を調整してから両面接着テープで固定します。

 ■ アンテナ基台  - Mounting bracket for Mobile Antenna -

アンテナ基台の取付け写真  アンテナ基台はMaldolのパイプフレーム用基台を使っています。関節が多いため取付けの自由度が高いのが気に入りました。
フレームに取り付ける部分の板がもう少し長いと、トップケースを開ける時に干渉しないのですが、トップケースはカーナビの本体が占拠していて滅多に開けないので良しとしています。もっとも、アンテナは簡単に前に倒せますので、横着さえしなければ干渉しません。
 基台:Maldolのキャリア・ルーフレールマウント PRM-K \4,500
 ケーブル&コネクタ:DIAMONDの2D-LFB-S (3m) \3,100

使用後の感想

  • ハンディ機の取付け、取り外しが非常に簡単です。
  • プレート下部はハンディ機を取り外した時のコード掛けに使えて便利です。
  • 無線機に限らず、サングラスホルダーやコインクリップなどマジックテープで留められるものなら取付けできます。
  • アドニスのマイクはなかなか性能が良く、100Kmオーバーでもクリアーに送信できます。
  • スイッチボックスで周波数の変更が出来ると更に便利なんですが。



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