H.Hiraizumi's Birding Page
【日本の貴重な鳥、希少な鳥、減っている鳥リスト】
大分県
「レッドデータブックおおいた 大分県の絶滅のおそれのある野生生物」(大分県生活環境部生活環境課2001)掲載種
一応亜種レベルで選定されているが、和名表示は種レベルで表記されているので、ここでも必要のある場合に亜種を付記する形で掲載する。
ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種
- カラシラサギ
- 【選定理由】分布が東アジアの狭い範囲に限られ、繁殖地も限られており、種の総個体数が極めて少ない/県内への飛来記録もわずか
【現 状】県内では数回観察されたのみ
- アカツクシガモ
- 【選定理由】国内への飛来数が極めて少なく、県内の飛来記録もわずか
【現 状】県内では3か所で記録
- アカハジロ
- 【選定理由】種の総個体数が減少し、全国的にも毎年数羽しか飛来しない/県内にもわずかな記録しかない
【現 状】数年に1度単独で飛来し、県北の池や河川を移動しながら越冬する。
- コウライアイサ
- 【選定理由】総個体数が極めて少なく、日本への飛来も極めて稀で県内での記録も1回だけ
【現 状】1回の観察記録があるのみ
- イヌワシ
- 【選定理由】九州、四国、中国地方西部では生息個体数が少ない/森林の伐採、開発などにより全国的に生息数、繁殖率が低下/県内には1ペアが生息するのみで、繁殖活動が停止
【現 状】県内には1ペアが生息するのみで、発見された1983年以後1度も繁殖に成功していない。1996年以降は営巣活動が見られなくなった。
IA類ほどではないが、近い将来における絶滅の危険性が高い種
- ヨシゴイ
- 【選定理由】全国的に、河川改修や湖沼の埋め立てなどのために生息に適した環境が悪化、減少し、生息個体数が激減/県内では繁殖期に観察される個体数が減少
【現 状】1999年、2000年に各1個体しか記録されていない
- ヘラサギ
- 【選定理由】種の総個体数が非常に少なく、県内への飛来記録も少ない
【現 状】数カ所で記録があるが、滞在日数は短い
- ツクシガモ
- 【選定理由】日本の主な越冬地は九州北部で、100羽以内/大分県では飛来頻度や数が少なく、採餌場所である干潟が埋め立てや河川改修などにより悪化し、その面積も減少
【現 状】毎年数回の記録がある
- クマタカ
- 【選定理由】生息地である森林の伐採・開発や針葉樹への樹種転換などによりエサとなる動物が減少し、生息環境が悪化/営巣木となる高木が減少/はく製や飼育のための捕獲圧が高い
【現 状】県内の推定生息数は数十羽程度。県内の密猟グループが摘発された事例あり。
- チュウヒ
- 【選定理由】全国的に個体数は非常に少ないが、河川改修、開発などにより広い湿原、アシ原が激減しており、生息に適した環境が激減/県内でも越冬個体数が減少
【現 状】県内の推定越冬個体数は10羽未満
- ウズラ
- 【選定理由】全国的に個体数が激減/県内でも生息数が減少して見る機会が少なくなっている
【現 状】県内の生息数は少ない。
- シベリアオオハシシギ
- 【選定理由】日本に飛来する個体数は極めて少なく、県内の記録も少ない。
【現 状】県内では5回の記録がある。
- セイタカシギ
- 【選定理由】総個体数は約10,0,00羽であり、日本への飛来数は極めて少ない
【現 状】県内では年に1〜2回観察される程度
- ズグロカモメ
- 【選定理由】総個体数約5,000羽のうち九州北部の海岸部に約1,000羽が越冬/園内には数十羽が越冬/依存している泥質干潟が近年急減/世界的に絶滅のおそれがある
【現 状】数羽〜数十羽が越冬する。北九州の曽根干潟に毎年越冬している二百数十羽の一部が県北の干潟に飛来していると思われる。県北の泥質干潟は少なくなってきている。
- コアジサシ
- 【選定理由】全国的に河川改修、海岸部の埋め立て、造成、防波堤工事、自動車の進入などにより、繁殖に適した環境が激減/県内でも10数年前まで数カ所で集団繁殖していたが、近年は繁殖がほぼゼロに近い状態が継続
【現 状】新たな繁殖地として、海岸部の造成中の更地を使うようになっている。中州の営巣地は釣り人の接近や、増水によって失敗する例が見られた。
- ヨタカ
- 【選定理由】生息数が激減している
【現 状】里山の夜行性の鳥で身近な鳥であったが、近年鳴き声を聞くことが少なくなった。農薬の空中散布などの影響が考えられる。
- ヤイロチョウ
- 【選定理由】生息数が極めて少ない/生息に適したうっそうとした常緑広葉樹林が減少
【現 状】県内では毎年数カ所で観察記録がある。県内の推定個体数は10羽以内
絶滅の危機が増大している種
- コクガン
- 【選定理由】亜種の総個体数が約5,000羽と少なく、日本の越冬個体数は数百羽/大分県には数年位一度、数羽が飛来し越冬/日本の越冬地のほぼ南限
【現 状】数年に1回、数羽が観察される。
- オシドリ
- 【選定理由】東アジアが主な生息地で日本の越冬数が半数を超す/県内では3,000羽以上が越冬し、総個体数の約6%に相当/近年里山の開発などにより森林が減少し、主な生息地である暗いため池や渓流が消滅
【現 状】近年、住宅開発などの里山の開発により、ため池や周辺の森林が減少している。
- トモエガモ
- 【選定理由】開発により、自然度の高い湖沼が減少し、越冬環境が悪化しているため、個体数が減少/大分県に飛来する個体は少ない
【現 状】年に数カ所、数羽程度(最大80羽)飛来する
- オオタカ
- 【選定理由】繁殖地である里山域の森林が開発されたり樹種変換が行われ、繁殖に適した環境が減少/飼育やはく製のための捕獲圧が大きい
【現 状】繁殖期の推定個体数は十羽より少ない(繁殖の確認はされていない)
- ツミ
- 【選定理由】種の倉庫対数が少なく、森林開発などにより生息環境が悪化/県内での繁殖期の記録は少なく、冬の観察頻度も減少
【現 状】繁殖期の推定個体数は数十羽程度
- ハヤブサ
- 【選定理由】繁殖個体数は極めて少ない/市域やはく製のための捕獲/化学汚染による悪影響
【現 状】県内の推定繁殖個体数は10羽未満、推定越冬個体数は数十羽程度
- オオバン
- 【選定理由】西日本では繁殖地は局地的で、大分県は繁殖南限/県内では繁殖地が近接した2か所だけで、推定繁殖個体数は数十羽
【現 状】大分市内の2か所の埋め立て地の人工池で毎年数十羽が繁殖している。人為により少しづつ小さくなっている。
- アカアシシギ
- 【選定理由】総個体数が約10,000羽と極めて少ない
【現 状】県内ではほぼ毎年、春に1〜2回、秋に2〜3回程度の観察記録がある。
- ホウロクシギ
- 【選定理由】総個体数が約21,000羽と少ない/大きな干潟が減少
【現 状】県内では、春秋に数羽〜20数羽が渡りの途中に休息していく。
- ツバメチドリ
- 【選定理由】日本への飛来個体数が少なく、繁殖が局地的/県内でも毎年数羽飛来する程度
【現 状】県内でも毎年数回観察されている。飛来する推定個体数は10羽以内。
- ジュウイチ
- 【選定理由】ほぼ繁殖南限/生息数は他のカッコウ類よりかなり少ない
【現 状】年に5〜10回の観察記録がある。
- コミミズク
- 【選定理由】広いアシ原を持つ河川敷や湿った草地の面積が減少しているため、越冬個体数が大きく減少
【現 状】県内の推定越冬個体数は数十羽程度
- コノハズク
- 【選定理由】生息数が少なく、さらに営巣環境の悪化により、生息数が減少
【現 状】県内の繁殖期の推定個体数は数十羽程度
- フクロウ
- 【選定理由】平地でも山地でも繁殖に適した大木が減少
【現 状】平地では営巣できる木が激減している。営巣に適した老大木があれば都市部でも繁殖する。
- アカショウビン
- 【選定理由】道路などの開発により、生息環境が悪化したため、生息数が減少/個体数は非常に少ない
【現 状】県内では年に5回程度の観察記録があるのみ
- ブッポウソウ
- 【選定理由】営巣に適した老木が減少/生息数は大変少ない
【現 状】営巣に適した老木が少なくなり、鉄橋のは茂田などの人工構造物に営巣し、自然林での繁殖が見られなくなっている。県内の推定個体数は数十羽
- サンショウクイ
- 【選定理由】近年の里山の開発、伐採、樹種変換により、落葉広葉樹林が減少し、生活環境が悪化し、個体数も大きく減少
【現 状】生息地が減少し、個体数も激減している。かつては里山に普通に見られる鳥であったが、近年はめったに見られない鳥になった。
- コマドリ
- 【選定理由】よく茂った森林が少なくなってきており、県内の生息地は標高の高い場所に限定されるので、生息個体数も少ない
【現 状】個体数は少ない。
- コルリ
- 【選定理由】繁殖南限であり、生息地が限定されていて、生息個体数が少ない。
【現 状】1地域のみ
- コヨシキリ
- 【選定理由】全国的にも繁殖地は局限
【現 状】繁殖に使う環境がかなり特殊で、県内では1か所だけに生息している。
- メボソムシクイ(亜種メボソムシクイ)
- 【選定理由】繁殖南限/生息地は標高の高いところに限定され、生息数もかなり少ない
【現 状】亜種メボソムシクイは年数回程度の観察記録しかない
- ホシガラス
- 【選定理由】日本の繁殖地のほぼ南限で、渡りをしないので地域個体群として生息地が孤立している/生息個体数はかなり少ない
【現 状】標高の高いところにしか生息しないので分布が局限、隔離されている。個体数も少ない。
現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
- ミゾゴイ
- 【選定理由】日本でのみ繁殖する固有種であるが、個体数は少ない/森林開発により繁殖に適した環境が減少
- チュウサギ
- 【選定理由】営巣地となる竹林や雑木林が開発などにより減少し、個体数が減少/農薬汚染による餌の減少も考えられ、全国的にも急減
【現 状】集団営巣値は悪臭や騒音などのために近隣住民から苦情が出て、繁殖妨害や有害鳥獣駆除をされることがある。
- クロサギ
- 【選定理由】磯釣りなど、人の接近による繁殖への影響/生息数が減少
【現 状】観察頻度が少なくなっている。
- ミサゴ
- 【選定理由】魚類の科学的汚染により世界的に個体数が減少/県内の繁殖個体数は大変少なく、釣り人の営巣地への接近により繁殖活動が妨害される危険が高い
【現 状】県内の推定繁殖個体数は数十羽程度
- ハチクマ
- 【選定理由】個体数が非常に少ない/営巣に用いる低山帯の大木が減少
【現 状】繁殖の確認はされていない
- ハイタカ
- 【選定理由】近年全国的に個体数が減少/大分県でも越冬個体数が減少
【現 状】タカの仲間では個体数が多い種であるが、近年観察頻度が少なくなっている
- サシバ
- 【選定理由】繁殖場所である里山の平地林が減少/餌となるは虫類、両生類が減少/県内での繁殖個体数が減少
【現 状】かつては里山に普通に生息していた種であるが、最近は観察頻度が減っている。
- ヤマドリ
- 【選定理由】生息数に比べて狩猟圧が大きい/針葉樹林に転換され、生息環境が悪化
【現 状】狩猟圧により生息数が少なくなっている。
- ヒクイナ
- 【選定理由】小河川や水路のコンクリート化により生息環境が悪化し、生息数が減少
【現 状】近年、生息環境が悪化し、観察頻度が減少している。
- タマシギ
- 【選定理由】土地改良により泥田が減少し、農業形態の変化により生息環境が悪化して個体数が減少
【現 状】かつては、水田に普通に見られた鳥であるが、近年は、観察頻度が減少している。
- コチドリ
- 【選定理由】海岸や河川の環境が変化し、繁殖に使い海岸や河川の砂礫地が減少しているため、繁殖数が減少
【現 状】営巣できる環境が少なくなって、繁殖期の観察頻度が少なくなっている。
- シロチドリ
- 【選定理由】海岸や河川の環境が変化し、繁殖に使い海岸や河川の砂礫地が減少しているため、繁殖数が減少
【現 状】営巣できる環境が少なくなって、繁殖期の観察頻度が少なくなっている。
- オオジシギ
- 【選定理由】日本だけで繁殖する固有種だが、個体数は少ない/越冬地のオーストラリアで個体数が減少/飯田高原は繁殖地のほぼ南限に位置し、数羽が繁殖
【現 状】県内の推定生息数は10個体以下
- カラスバト
- 【選定理由】生息地が島嶼部に限られており、個体数が少ない
【現 状】県南の島嶼部に生息
- アオバズク
- 【選定理由】平地でも山地でも繁殖に適した大木が減少
【現 状】自然林で営巣する環境が減少し、社寺林や公園林などに営巣している。
- アマツバメ
- 【選定理由】生息数が少ない/繁殖地が局限
- アカモズ(亜種アカモズ)
- 【選定理由】世界的に生息数が減少しているといわれており、国内の生息数もかなり少ない。
【現 状】ん愛で観察されるのは主に亜種シマアカモズであるが、亜種アカモズも春秋の通過時にはごく稀に観察される。
- カヤクグリ
- 【選定理由】生息数が少なく、繁殖南限
【現 状】繁殖個体は稀で、越冬個体も多くない
- クロツグミ
- 【選定理由】繁殖南限に近い/落葉広葉樹林の人工造林や森林伐採によって生息地が減少悪化
【現 状】かつては、ふつうの夏で利であったが、近年、生息数が減少し、声が聞ける場所が少なくなってきた。
- キビタキ
- 【選定理由】森林開発と樹種変換のため、生息地である広葉樹林が減少しており、生息数も減少
【現 状】かつては、ふつうの夏鳥であったが、近年、生息数が減少し、声が聞こえる場所が少なくなってきた。
- サンコウチョウ
- 【選定理由】平地林が減少し、幼齢林など生息環境が悪化・減少し、生息数が減少
【現 状】観察数は少なくなっている
- ホオアカ
- 【選定理由】阿蘇外輪山に次ぐ繁殖南限域
評価するだけの情報の不足している種
- サンカノゴイ
- 【現 状】2回記録があるのみ。
- クロツラヘラサギ
- 【現 状】種の総個体数が約550羽と極めて少なく、種の存続が危惧される。県内2か所で記録。
- マガン
- 【現 状】5年に1回程度の飛来記録があるのみ。
- ヒシクイ
- 【現 状】1993年から1994年にかけて飛来した。
- ナベヅル
- 【現 状】県内では3か所で記録がある。
- マナヅル
- 【現 状】県内では3か所で記録がある。10年に1回程度渡りの時期に数日間飛来するのみ。
- ヘラシギ
- 【現 状】県内では過去に4回しか記録されていない。
- カラフトアオアオシシギ
- 【現 状】県にでは数年位1回程度の観察があるだけ。
- コシャクシギ
- 【現 状】県内では4か所で観察記録がある。
- ウミスズメ
- 【現 状】4地域の海上で観察記録がある。
- カンムリウミスズメ
- 【現 状】険難の海域に冬期だけでなく繁殖期にも見られるので、もし繁殖地が見つかれば日本固有種の数少ない繁殖地として重要である。
- オオコノハズク
- 【現 状】全国的に個体数が極めて少ない。繁殖に利用する大木が減少している。県内の観察記録は3回のみ。
- チゴモズ
- 【現 状】生息数が極めて少ない。全国的にも減少が著しい。県内では6回の観察記録がある。
- キバシリ
- 【現 状】生息地が祖母傾山系の標高の高いところに限定されており、生息数がかなり少ない。
- コジュリン
- 【現 状】県内では2回の観察記録があるのみ
地域的に孤立しており、地域レベルでの絶滅のおそれが高い個体群
- カワウ
- 【選定理由】繁殖地が蒲江町沖黒島1か所(数百羽)であり、他地域とは異なる個体群を形成
参考:「大分県の野鳥」(大分県林業水産部緑化推進課1982)の県内の特記すべき野鳥
特に分布上珍しいもの、貴重な繁殖主として確認したもののほか、身近かに生息していて県を代表する鳥である県鳥(メジロ)もとりあげられている。九州では大分県で繁殖が初確認されたが、その後各地で繁殖が確認されたのでトラツグミとホオアカは割愛したとされており、同系統の文書はこの前にも出ているようで、逆にこの後にも改定された内容のものがでている可能性がある。ツリスガラなどは最近分布を広げており省かれているかもしれない。
| 種名 |
コメント |
| オオミズナギドリ |
沖里島で繁殖 |
| カワウ |
沖里島で繁殖 |
| オオバン |
大分市で九州での繁殖確認初記録(南限) |
| メジロ |
県鳥、密猟 |
| ウミネコ |
高島で繁殖(九州では2ケ所) |
| カラスバト |
沖黒島、深島に少数生息 |
| ジュウイチ |
九重町飯田高原で九州での繁殖確認初記録 |
| ヒメアマツバメ |
大分県庁や別府市で繁殖。かなり生息していると思われ、今後の調査に期待 |
| ヤイロチョウ |
初確認された黒岳では記録がとだえ、耶馬渓で連続して記録 |
| コヨシキリ |
玖珠町日出生台の草原に多数生息 |
| メボソムシクイ |
祖母、傾山系で繁殖期に声を聞く。繁殖の可能性あり |
| ツリスガラ |
迷鳥とされるが、大分市や国東半島で群れ確認。 |
| イカル |
九重町で九州での繁殖確認初記録 |
| ホシガラス |
祖母山で九州初確認。繁殖可能性あり |
Last updated on Sep.20.1999
Hiraizumi Hideki SG4H-HRIZ@asahi-net.or.jp)