H.Hiraizumi's Birding Page
【日本の貴重な鳥、希少な鳥、減っている鳥リスト】

高知県


「高知県レッドデータブック動物編 高知県の絶滅のおそれのある野生動物」掲載種

高知県の環境のレッドデータブックのページに概要あり。日本野鳥の会高知支部HPにも資料が掲載されており、このページでも選定理由の項を使用させていただいた。

絶滅危惧IA類

 ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高いもの

オオタカ
【選定理由】特に小集団(県内繁殖個体群):県内で繁殖することが知られているが、繁殖個体数は、現時点では極めて少ないものと考えられる。
【現況】高知県内では近年繁殖するようになったものと思われる。観察記録が少ないので、繁殖個体は極めて少ないと考えられる。冬鳥として渡ってくるものも、個体数はそれほど多くないと推測される。低山帯の森林は、二次林や人工林の管理の不徹底などにより、近年、生物の生息条件が悪化している。
ツミ
【選定理由】特に小集団(県内繁殖個体群):県内で繁殖することが確認されているが、その個体数はごく少数と思われる。
【現況】夏期の観察記録は少ないので、繁殖個体は極めて少ないと考えられる。冬鳥として渡ってきて越冬するものも個体数はそれほど多くないと推測される。低山帯の森林は、二次林や人工林の管理の不徹底などにより、近年、生物の生息条件が悪化している。
クマタカ
【選定理由】特に小集団:生息地として広い良好な森林環境を必要とする。近年、各種の開発に伴う生息地の分断化、生息環境の劣悪化などにより、個体数の減少や繁殖頻度の低下傾向が認められている。
【現況】主として西部地域、中部地域の北部および東部地域の一部に生息しているようである。主に標高200m以上の山地での生息が確認されているが、ほとんどの生息地において個体数の減少傾向が認められる。開発や山地の荒廃等により餌生物が減少し、そのためか毎年繁殖している場所は少なくなったようである。2〜3年間繁殖していないと思われる地域のあり、また姿がほとんど見られなくなったところもある。
ハヤブサ
【選定理由】特に小集団(県内繁殖個体群):個体数は少なく、限られた営巣環境も悪化している。高知県内での繁殖個体数は極めて少ないと考えられる。
【現況】崖状に切り立った海岸などで繁殖するが、繁殖個体数は極めて少ないと考えられる。越冬期には北から渡ってくる個体があるが、あまり多くない。全県的な生息情報についての情報は少ないため、個体数の増減などについてはよくわかっていない。近年は高知市の中心部でも主に冬季に観察されている。
ナベヅル
【選定理由】特に小集団:古くから渡来があったようで、源氏は主として県西部地域、特に中村市への数多い渡来があるが、渡来生息地の環境変化および人圧などによって渡来越冬数が減少している。
【現況】中村市には毎年渡来し、多いときは数十羽の記録があり、越冬したことも数回以上ある。近年では渡来は毎年あるが、渡来数は減になっている。渡来地の環境変化、人圧などの影響が多い。行政、民間団体などの保護対策七にもなく、1973年から動物研究者が自費で餌付けを行っているに過ぎない。
マナヅル
【選定理由】特に小集団:1943年に中筋川流域で観察され、その後1970年に宿毛市、1972年から中村市に渡来し、毎年渡来、越冬が見られたが、渡来越冬地の環境変化、人圧などにより減少している。
【現況】毎年中村市に渡来はあるが、とライチの環境変化、人圧によってほとんど飛び去り越冬が少ない。地元で研究者が餌付けしているだけで、保護対策はない。
ケリ
【選定理由】特に小集団:ほぼ毎年渡来するが個体数が極めて少なく、1〜数羽の観察記録に留まる。県内で繁殖するようだが、繁殖個体数は極めて少ないものと思われる。
【現況】近年になってごく少数の個体が繁殖するようになったと考えられる(繁殖の観察記録があるが、未発表)。県内での越冬期の生息個体数も少ない。1990年代には中国地方や九州北部でも繁殖が確認されるようになり、繁殖分布が西日本へ拡大しているものと考えられる。
コシャクシギ
【選定理由】特に小集団:日本へのと対置と渡来数が非常に限られる中で、近年ほぼ毎年渡来が観察されている。渡来するものはかなり限られた小集団と見られ、渡来地が限られている。
【現況】20〜45羽という群れでの渡来が確認されているのは耕地空港の1か所だけであるが、近年はほぼ毎年、春の渡りの時期に渡来している。全国的にみても、本種の群れが定期的に渡来する場所はほとんどなく、この渡来地は渡りの中継地として重要なものと考えられる。
オオジシギ
【選定理由】特に小集団:繁殖期に高知・愛媛県境の四国カルストで生息記録があり、愛媛県側では確認記録がある。記録のある場所は極めて限定されており、生息する個体数もかなり少数に限られていると思われる。
【現況】四国カルストで繁殖記録があるが、それいがいには県内で夏期の確認記録はほとんどなく、生息に適していると考えられる場所もない。四国カルストの個体数は愛媛県川をあわせても極めて少ないものと考えられる。
カンムリウミスズメ
【選定理由】特に小集団:日本においても少なく、県西部のごく限られた離島にしか生息していない。その数もわずかであり、磯釣りなどの人圧により繁殖および生息に影響を受けている。
【現況】国内でも減少しており、本県においてもごく限られた地域にしか生息していない。この地域が海釣りの最も多いところであり、多くの海釣りの人が磯に上陸している。そして釣り人の残した諸々の餌となるものを求めてカラスの仲間が飛来し、影響を及ぼしていると考えられる。
カラスバト
【選定理由】狭い分布域、連続的に減少する小集団:全国的にも生息数が少なく、天然記念物に指定されている。本県においても生息地域が減少して追いつめられた状況であり、特定の地域に細々と生息しており、減少の傾向にある。
【現況】西部の離島の一部にしか生息していない。台風による塩害や寒波による餌植物の枯死がしばしばあって、餌の減少が起きている。こうしたことが個体の減少を招いていて、個体数は二桁いるかどうか疑わしい状況である。生息地は特別保護区として保護されている。
ヤイロチョウ
【選定理由】狭い分布域:本来、極相林もしくはそれに近い自然林へ局地的に渡来していた種で、個体数も決して多くはなかったと思われる。大規模な森林開発により本来の繁殖地を追われて、低山地でもみられるようになったが、低山地の生息環境も劣悪化している。
【生態と分布】日本では高知県での確認例が最も多い。
【現況】昔は大正町、十和村などを中心とした山間部での繁殖が知られていた。しかし近年では、海岸近くの山地で鳴き声を聞くことも多く、またこれまで知られていなかったところで確認された例も多い。その中には繁殖したと思われるケースも少なくない。これは、既繁殖地の環境が悪化したため、新たな繁殖地を求めてヤイロチョウが分散しているのではないかと思われる。そして、新たな確認地において、数年以上長く生息・繁殖したとみられる記録はまだない。
サンショウクイ
【選定理由】急激な減少、減少率甚だしい:以前は、個体数は多くはないが、平地から低山地にかけての林で比較的普通に見られた種であった。それがいつのまにか少なくなり、特にこの5〜10年間で急激に減少し、現在ではめったに見ることができない種となった。
【現況】本種は、もともと生息数の多い種ではなかった。そのため減少傾向が如実に現れず、気がついたら確認記録が数年間全くなかったという状態であった。これは、丘陵地〜平地における開発のもたらした影響であろうと思われる。特に近年においては、市街地およびその周辺、一般道路、高速道路などの至る所に明るい街路灯が設置され、その近辺では、4〜5年の間にまず走光性を有する多くの昆虫類が激減し、昆虫類を食べる鳥類なども非常に少なくなるという傾向が認められる。
ホシガラス
【選定理由】特に小集団:四国では限定的な地域に生息するが、観察例は減っている。高知県で関係するのは石槌山域と剣山域のみとなるが、どちらも林道が発達し車両の通行および登山者が増加しており生息環境が悪化している。また、気候温暖化によって繁殖に適した環境がなくなる可能性もある。
【現況】減少傾向にあるか、継続的な調査がなされていないので、明らかでない。きわめて限定された地域に生息しているので、個体群の存続基盤が脆弱と考えられる。四国においては、分布域が狭いだけでなく、本州などほかの地域の個体群と隔絶されている可能性が考えられる。

絶滅危惧IB類

 IA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの

トモエガモ
【選定理由】特に小集団:ほぼ毎年越冬のために渡来するが、個体数が極めて少ない。まれに10〜30羽程度か、それ以上の群れが観察されることがあるが、通常観察されるのは1〜3羽である。
【現況】渡りの時期に一時的に立ち寄るものとしては一群れ100羽前後のものもみられるが、県下の通常の越冬期の個体数は3羽程度でしかない。越冬期の生息個体数は低いレベルで推移していて、安定していると考えられる。
ミコアイサ
【選定理由】特に小集団:ほぼ毎年渡来するが、渡来数は1〜2羽と極めて少ない。渡来する個体も雌と幼鳥が大半を占め、雄成鳥はほとんど記録がない。
【現況】石土池、浦戸湾、小松沼などで観察される。越冬期の生息個体数は低いレベルで安定していると考えられる。
ウミアイサ
【選定理由】特に小集団:ほぼ毎年渡来するが、1〜3羽と渡来数が極めて少ない。渡来するものも雌タイプのものが多い。
【現況】新荘川河口や須崎湾、宿毛湾などで観察された記録がある。越冬期の生息個体数は低いレベルで推移していて、安定していると考えられる。
ミサゴ
【選定理由】特に小集団:広く各地に生息していたものであるが、まず農薬をはじめとする水域の汚染によって減少し、さらに環境悪化と営巣に適した樹木が枯れて繁殖に影響を受けている。
【現況】県東部よりは西部の方に多くの生息例がみられる。現在では特定の地域の海岸、河川などの水域に生息する。以前は農薬による水域の環境悪化で絶滅に近いところまで追いやられていた。その後やや回復はしていたのであるが、内陸部では重要な営巣木の松の木が枯れ、そのために営巣を行う場所が減少してきていて繁殖に影響を及ぼしている。
ハチクマ
【選定理由】特に小集団(県内繁殖個体群):繁殖個体数は極めて少ないと思われる。繁殖環境が悪化している。
【現況】県中部、西部などで繁殖が確認されたことがあるほか、夏期の観察記録も少なくないので、県内ではほぼ毎年繁殖している可能性があるが、繁殖個体数は低いレベルにあると考えられる。繁殖期の生息環境である低山帯の森林は、二次林や人工林の管理の不徹底などにより、近年、動物の生息条件が悪化している。
チュウヒ
【選定理由】特に小集団:ときおり見られるが、確認されている越冬個体数は数羽と思われる。生息環境である湿地が開発などにより激減している。
【現況】毎年越冬しているが、個体数は多くないと考えられる。生息状況についての情報はあまり多くなく、個体数の増減などについてはよくわかっていない。生息環境となる平野部、海岸部の低湿地は、近年減少している。
ウズラ
【選定理由】減少/生息密度肴少:以前は多く観察されて、狩猟鳥としてかなりの数が捕獲されていた。最近は渡来が急激に減少し、観察もままならないほどになっている。生息地の環境の変化と、狩猟圧の影響もあるといわれている。
【現況】以前は農耕地や河川などの草原に、冬鳥として数多く南下してきていた。ところが近年その数は減少して、県下全域でその姿を観察できなくなっている。減少の原因として、農耕地や草原などの減少によって環境が変化してきたこと、捕獲などによることも考えられる。
クイナ
【選定理由】狭い分布域:宅地開発や企業誘致などのための埋め立てなどにより、この10年ほどで生息できる環境が急激に少なくなり、生息可能地域は減少の一途をたどっている。
【現況】越冬期の生息個体数などについての信頼できるデータはない。生息環境は平野部の湿田、湿原、池沼などの湿地であるが、このような低湿地は過去10年間に著しく減少したため、生息可能な面積は狭くなっていると考えられる。
ダイシャクシギ
【選定理由】特に小集団:渡来は隔年であり、渡来数が極めて少なく、単独での観察記録が多い。
【現況】生息個体数は極めて少ない。県内では生息できる干潟や水田などの湿地環境が減少している。
ホウロクシギ
【選定理由】特に小集団:ほぼ毎年渡来するが、渡来数が極めて少なく、単独での観察記録が多い。
【現況】生息個体数は極めて少ない。県内では生息できる干潟や水田などの湿地環境が減少している。
コアジサシ
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満:繁殖地が数カ所に限定され、コロニーの規模の大きいものはないので、繁殖個体数は極めて少ないとみられる。繁殖地である砂浜や河原への自動車や人の侵入による営巣地の破壊や、自然条件や人為によって河川の中州が消失するなどの営巣適地の不安定性が危惧される。
【現況】繁殖個体数やその増減については正確に把握されていない。繁殖地である砂浜や河原への自動車や人の侵入による営巣地の破壊が頻繁に行われている。
コミミズク
【選定理由】狭い分布域:越冬のためとライし、生息することが可能な広い湿地および草原は県内では限られる。そのような場所も土地造成工事や河川改修、道路工事などの開発行為により急激に減少している。
【現況】個体数の増減に関する信頼できるデータがない。越冬期の生息適地である草地や湿地が減少しているため、個体数が減少していることが懸念される。
コノハズク
【選定理由】狭い分布域:繁殖地となる落葉広葉樹林、針広混交林からなる山深い自然林は県内ではわずかに残されている程度である。自然林の伐採、大規模な林道工事などの影響により、生息条件を満たした地域が減少している。
【現況】繁殖期の生息地となる山地の天然林面積が最近数十年で著しく縮小したため、過去に比べて本種は減少したものと懸念される。越冬地である東南アジアでの森林伐採などによって、生息条件の悪化しているおそれもある。しかし、生息状況については正確に把握されていないため、個体数の増減傾向などに関して食わす詳しくはわからない。
コクマルガラス
【選定理由】特に小集団:生息個体数が極めて少ない。越冬個体数は50羽以下と見られるが、増加傾向にあるため、絶滅危険度のランクを1段階下げて絶滅危惧IB類とした。
【現況】以前は稀に渡来する迷鳥として扱われていたが、近年は毎年複数の群れが越冬することが確認されているため、定期的な渡来地となったと考えられる。生息個体数は増加傾向にあるとみられるが、分布や個体数に関する正確なデータは得られていない。

絶滅危惧II類

 絶滅の危険が増大している種
 現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用する場合、近い将来「絶滅危惧I類」のランクに移行することが確実と考えられるもの

オオミズナギドリ
【選定理由】生息面積が極めて狭い:限られた離島に渡来し繁殖を続けているが、生息域が限られていることから個体数が増加することはあまり望めない。
【現況】県西部の二つの離島に渡来している。生息数はあまり増えていないと考えられる。生息地は保護地区にはなっているが、他県のほとんどの離島地域とは異なり天然記念物の指定を受けてはいない。
ヨシゴイ
【選定理由】狭い分布域:渡来数が元々少ないうえに、県内にはヨシ原が少なく、しかも各地のヨシ原が次第に減少していることもあって、かなり珍しい種となりつつある。
【現況】渡来数は少なく、繁殖可能なヨシ原も多くはない。県内では西部と東部では少ないが、中部の物部川や仁淀川およびその周辺のヨシ原では確認記録が比較的多いようである。それでも1か所での繁殖は、広い範囲でせいぜい2からつがい程度であり、確実に減少している。
ミゾゴイ
【選定理由】狭い分布域:もともと個体数の少ない種であり、高知県内での確認例も極めて少なく、10か所に満たない。以前確認された生息地においても、今では見られなくなったところが多く、近年新たな生息地が発見されたこともあまりない。
【現況】渡来数が減少しているのは確かであるが、その実態はよく分かっていない。過去に記録された地域においても、長くて数年間鳴き声を聞いたが、以後全く聞かれなくなったところが多い。短い場合には、生息が認められた翌年には、もう鳴き声を聞くことすらなかった。また、新たな生息地の情報が極めて少ないので、減少していることは確かである。
ヨシガモ
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満:全国一斉調ガンカモ査において、平成元年度以降急激に減少し、平成5年度以降は県内全体で50羽を超えたことはない。平成11年度の渡来数は12羽に留まっている。
【現況】越冬期の生息個体数は過去10年間で減少している。狩猟鳥に指定されている。
オナガガモ
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満:全国一斉ガンカモ調査において、平成2年度以降増減を繰り返しながらも減少傾向にある。10年ほど前までは、100羽以上の群れが普通に観察されたが、現在では100羽を超える群れを見ることはなくなっている。
【現況】越冬期の生息個体数は過去10年間で減少している。狩猟鳥に指定されている。
ハシビロガモ
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満:全国一斉調ガンカモ査において、平成6年度から急激に渡来数が減少し、その年以降渡来数が20羽を超えたことはない。過去11年間お県内への渡来数平均は64羽に留まっている。
【現況】越冬期の生息個体数は過去10年間で減少している。狩猟鳥に指定されている。
ハイタカ
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満:越冬期にはよく観察されるが、1000羽以上が越冬しているとは考えられない。
【現況】県内では繁殖していない。冬鳥として越冬する個体数は多くないものの、同族のオオタカやツミに比べると多いとみられる。しかし、個体数のモニタリング調査などは行われていないため、生息密度やその増減などについての信頼できるデータはない。
ノスリ
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満:生息環境が悪化している。越冬期の生息個体数が1000個体以上いるとは考えられない。
【現況】県にでは繁殖は確認されていない。冬鳥として越冬する個体数は多くないと考えられる。しかし、個体数のモニタリング調査などは行われていないため、生息密度やその増減などについての信頼できるデータはない。
サシバ
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満(県内繁殖個体群での評価):通過する渡りの個体数は減少しているとはいえないが、繁殖地である里山環境の破壊がはなはだしく、繁殖個体数は確実に減少して、1000個体以上が繁殖しているとは考えられない。
【現況】丘陵地の森林と農耕地が隣接したいわゆる里山環境は、近年の森林の手入れ不足と耕作放棄地の増加により、生物の生息地として条件が悪くなっている。
ハイイロチュウヒ
【選定理由】減少/生息密度肴少:生息個体数が少ない上に、生息環境が悪化している。
【現況】毎年越冬のために渡来していると思われるが、個体数は多くないとみられる。しかし、生息状況についての情報は多くない。生息環境となる平野部、海岸部の低湿地は近年、減少している。
ダイゼン
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満:ほぼ毎年渡来するが、渡来数が極めて少ない。単独個体の記録が多い。
【現況】渡りの時期の生息個体数は極めて少ない。生息地となる河川の河口部、干潟、海岸近くの水田などの湿地環境は近年減少しているので、本種の生息環境は悪化していると懸念される。
サルハマシギ
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満:個体数は1羽のことが多く、大きな群れでみられることはない。渡来が確認されない年もあり、渡来できる湿地環境の減少と悪化の影響を受けやすい。
【現況】渡りの時期の生息個体数は極めて少ない。県内では生息できる干潟や水田などの湿地環境が減少している。
キリアイ
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満:毎年渡来するが、個体数は1羽から数羽と少ない。渡来できる湿地環境が減少していて、生息環境の悪化の影響を受けやすい。
【現況】渡りの時期の生息個体数は極めて少ない。県内では生息できる干潟や水田などの湿地環境が減少している。
ヨタカ
【選定理由】急激な減少:以前は、伐採後数年を経た山地などに比較的普通に生息していた。しかし、最近では生息環境として良好だと思われる場所であるのに、生息していないところが多い。この5カラ0年間で急速に減少した種の一つである。
【現況】昔は県内の平地から山地に至る各地で、個体数は少ないものの、比較的良く鳴き声を耳にした。しかし、この10年間では数回程度しか確認できていない。特にこの3〜4年間は皆無に近い。1975年頃から西日本各地において急激に減少しているようである。本県でも生息数こそ多くはなかったが、どちらかといえば普通種に近かったヨタカも、いまや希な鳥類といえるほど少なくなった。減少の原因は、生息環境もさることながら、生態系の低次の消費者である昆虫類の減少が大きな原因となっているのではないかと推察される。
ブッポウソウ
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満:限られた場所に渡来しており、個体数も昔から多くなかったと思われる。各生息地での個体数は少なく、2つがいを超えることはほとんどない。
【現況】渡来数波以前から多くはなく、むしろ少ないとも言えよう。毎年同じ場所に渡来することが多いが、それでも見られなくなった場所もかなりある。河川、ダム湖などに架かっている鉄橋などの橋梁の隙間や穴に営巣する例がほとんどである。
コルリ
【選定理由】狭い分布域:繁殖期の分布域が極めて限られていて、生息地面積が狭いうえに、生息地である山地の天然林が減少している。個体数は多くないものと推測される。
【現況】県中部の限られた地域に山地の落葉広葉樹林にごく少数が生息する。旅鳥として通過する個体があるが多くない。しかし、個体数の増減傾向などに関する情報は乏しい。過去30年間に生息地となる山地の天然林が著しく減少したため、生息環境が悪化したと考えられる。越冬地である東南アジアでの森林伐採などによって、生息条件の悪化しているおそれもある。
キバシリ
【選定理由】狭い分布域:局地的な傾向があり、限られた地域に生息している。個体数が元々少なく、標高の高い地域で繁殖している。生息地の環境変化によって観察することが困難になっている。
【現況】もともと数少ない種であり、四国山地の山岳地帯の針葉樹林に細々と生息している。特に1000m以上の針葉樹林でわずかながら繁殖もしているが、環境要因がかなり変化しているため、生息域は狭まっていると考えられる。
ホオアカ
【選定理由】生息面積が極めて狭い(県内繁殖個体群での評価):繁殖期の生息地である山地の草地の面積は広くなく、隔離して分布するとともに、極めて限定されている。繁殖確認例は非常に少なく、繁殖個体群も極めて小さいと推測される。
【現況】繁殖個体群は小さく、かつ数カ所に離れて飛び地状に分布しているので、個体群を維持するうえで環境の変化に脆弱であると思われる。繁殖個体群が減少傾向にあるかどうかはわからない。
コイカル
【選定理由】特に小集団:限られた場所にわずかな渡来があり、個体数も以前からあまり多くなかったと思われる。しかし近年は個体数がめっきり減少している。
【現況】もともと渡来生息数の多い種ではない。そのため観察されることが少なく、気がつくと希な存在となっていた。自然環境などの変化によってさらに渡来が減少していると思われる。
イカル
【選定理由】狭い分布域(県内繁殖個体群での評価):繁殖期の主要な生息地である落葉広葉樹林はあまり広くなく、分断されているとともに、過去に比べると著しく減少した。繁殖確認事例は非常に少なく、繁殖個体群も極めて小さいと推測される。
【現況】繁殖が確認されているものの、繁殖期の確認事例は多くないので、繁殖個体群は小さいものと思われる。繁殖期の生息地である山地の天然林は過去50年間に著しく減少した。冬季の生息個体数は比較的多いため、越冬期の個体群については絶滅の危険度は低く、レッドリストの対象外としても良い。

準絶滅危惧

 存続基盤が脆弱な種
 現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」として上位ランクに移行する要素を有するもの

ササゴイ
【選定理由】減少
チュウサギ
【選定理由】減少
オシドリ
【選定理由】減少
チゴハヤブサ
【選定理由】減少
タマシギ
【選定理由】生息条件悪化
タゲリ
【選定理由】減少
ハマシギ
【選定理由】生息条件悪化、越冬個体の減少
ツルシギ
【選定理由】生息条件悪化
アカアシシギ
【選定理由】減少
タカブシギ
【選定理由】生息条件悪化、県中央部での生息環境悪化
チュウシャクシギ
【選定理由】生息条件悪化
ヤマシギ
【選定理由】生息条件悪化
セイタカシギ
【選定理由】生息条件悪化
ツバメチドリ
【選定理由】生息条件悪化
ハジロクロハラアジサシ
【選定理由】生息条件悪化
アジサシ
【選定理由】生息条件悪化
ジュウイチ
【選定理由】生息条件悪化
カッコウ
【選定理由】生息条件悪化
アオバズク
【選定理由】減少
(キュウシュウ)フクロウ
【選定理由】生息条件悪化
ヤマセミ
【選定理由】生息条件悪化
アカショウビン
【選定理由】生息条件悪化
カワセミ
【選定理由】生息条件悪化
(ナミエ)オオアカゲラ
【選定理由】生息条件悪化
コシアカツバメ
【選定理由】減少
カヤクグリ
【選定理由】生息条件悪化
コマドリ
【選定理由】生息条件悪化
トラツグミ
【選定理由】生息条件悪化
クロツグミ
【選定理由】生息条件悪化
オオヨシキリ
【選定理由】狭い分布域、県中央部での生息環境悪化
メボソムシクイ
【選定理由】生息条件悪化
エゾムシクイ
【選定理由】生息条件悪化
キビタキ
【選定理由】生息条件悪化
オオルリ
【選定理由】過度の捕獲圧
サンコウチョウ
【選定理由】生息条件悪化
ツリスガラ
【選定理由】狭い分布域
カシラダカ
【選定理由】減少
クロジ
【選定理由】減少
オオジュリン
【選定理由】狭い分布域

情報不足種

 評価する崖の情報が不足している種

(シコク)ヤマドリ
【選定理由】孤立分布
ツルクイナ
【選定理由】県内での生息個体数が1000個体未満
オオコノハズク
【選定理由】?
ビンズイ
【選定理由】狭い分布域(県内繁殖個体群での評価)
アカモズ
【選定理由】生息密度肴少
ルリビタキ
【選定理由】狭い分布域(県内繁殖個体群での評価)
ムギマキ
【選定理由】生息密度肴少
コサメビタキ
【選定理由】急激な減少、狭い分布域
コジュリン
【選定理由】生息密度肴少、孤立分布
ノジコ
【選定理由】生息密度肴少、生息地局限
アオジ
【選定理由】生息面積が極めて狭い(県内繁殖個体群での評価)

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Last updated on Jan.5.1996
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