大神奥守 おおみわのおきもり 生没年未詳

天平宝字八年(764)、正六位下より従五位下に昇叙。大神氏は大神女郎参照。

池田朝臣が大神朝臣奥守を(あざ)ける歌一首

寺々の女餓鬼(めがき)申さく大神(おほみわ)男餓鬼(をがき)(たば)りてその子産まはむ(万16-3840)

大神朝臣奥守が報へ嗤ける歌一首

仏造る真朱(まそほ)足らずは水溜まる池田の朝臣(あそ)が鼻の()を掘れ(万16-3841)

【補記】池田朝臣の歌は、大神朝臣が餓鬼のように痩せていることをからかった歌か。これに対し奥守は、池田朝臣の鼻は赤いので、仏像の塗料に使う赤土が足りなかったら、彼の鼻を掘れ、とやり返した。


更新日:平成15年03月21日
最終更新日:平成15年03月21日