Think Pad 220

(1994年 6月購入)

(Last update 98/07/22)


 いわゆる「モービルコンピューティング」という概念を提唱した傑作機。386SL-16MHz という何世代も前のスペックながら、その大きさ(B5 サイズ)、軽さ(1.2Kg)、絶妙の大きさのキーボードなどから今でも根強い人気を保っている。

 また単3×6本による乾電池駆動も驚異的。ニッカド、ニッケル水素電池による運用も可能で、廃人ユーザーは高性能の充電池を求めて秋葉原をさまよった。かくいう私もニッカド、ニッケル水素など10種類以上を買い込んでいる。ThinkPad 220 の開発コンセプトは後に同じ設計陣が手掛けた PalmTop 110チャンドラ に受け継がれ、モービル廃人達に圧倒的な支持を受けることとなる。

 このマシンはACアダプタの仕様も非常に柔軟で、より小さくて軽いACアダプタが使用可能だ。左に挙げたのは ThinkPad 220 で使える小型 AC アダプタである。左から ThinkPad 220 の標準添付品、真ん中が PalmTop 110 のもの、右が IBM の外付け4倍速 CD ドライブ CD-400 付属のもの。ご覧の通り大きさはこんなにも違う。特に CD-400 のアダプタはプラグ部分が折り畳め、持ち運びには極めて便利。\4,000 台で別売りもしているので、是非とも入手しておこう(秋葉原の T-ZONE ミナミや IBM のインターネット通販 IBM PC DIRECT で購入可能)。
 ただしこれらのACアダプタはあくまで自己責任で使用すること。特に CD-400 のものは電圧が 10.0V と若干低いので純正充電ボードがうまく動作しない。ただ本体は 6.5V、1A 程度で動作するので、手持ちの AC アダプタで使える物を探してみる価値はある。なお AC アダプタのプラグは「極性統一プラグ 10.5V 用」で秋葉原でも手に入る。いろんな外部電池ボックスを工夫してみるのもいいだろう。

 ThinkPad 220 では乾電池よりも充電式電池での運用がコスト的に断然お得である。写真左は RIOS 製の純正ニッカド電池(900mA/h)と急速充電器(リフレッシュ機能付き)のペア。電池と充電器で合計2万円程度かかるが、市販のニッケル水素電池よりも稼動時間が長く、絶対にお薦めである。ただし純正急速充電器にはACアダプタが付属せず ThinkPad 220 のアダプタを流用する仕様となっている。これでは ThinkPad 220 を使いながら充電できないので、上に挙げた小型ACアダプタを入手しておいた方が何かと便利だ。

 「純正急速充電器の良さは解るが、予算がちょっと・・・」という場合は、自分で急速充電器を自作してしまうテもある。写真右は秋葉原の秋月電子で売っている超急速充電キット(\1,200)とリフレッシャーキット(\1,400)をケースに組み込んでみたもの。もちろんハンダ付けやケース加工の手間はかかるが、ケース代を入れても \5,000 以下で作れる。面倒なら市販の各種充電器(\6,000 〜 \10,000)を購入してもいい。このような充電器があれば市販の安価な充電池が使えるようになる。中でも松下(パナソニック)のスーパーニッカド(1000mA/h)、東芝のニッケル水素(1300mA/h)が高性能でお薦めだ。ここらへんの性能については RUNDOWN テスト結果としてまとめたので興味のある方はご覧あれ。

 Thinkpad 220 は素晴らしいマシンではあるが、さすがに今となってはパワー不足は否めない。現在ではクロックアップとハードディスク交換、メモり増設は必須であろう。しかし DOS 運用に絞って通信端末として使うなら無改造でも十分に使える。残念ながら現在では流通在庫も底をついたようで、格安の新品を入手するのは極めて難しい。どうしても欲しいなら中古販売店かニフティ内の売買掲示板をまめにチックするしかないだろう。

 なお、ThinkPad 230 以来、マシンが発売されなかった ThinkPad 200 シリーズだが、98年 7月にチャンドラ2ThinkPad 235 として発売され、長らく途絶えていた系譜が復活した \(^o^)/。チャンドラ2はもともと ThinkPad 220 や ThinkPad 230 (そして PalmTop 110)の開発元であるライオスシステムが手掛けたマシン。まさに「正統派」の後継機種であり、ThinkPad になれなかった初代チャンドラを持つ身としては感無量である。


活用 Tips


専用会議室

 ニフティサーブ FIBMNOTE 第3会議室「くらぶ220」が専用会議室になっている。発売から数年経過しているにもかかわらず、この会議室は今でも盛況だ。一時期 ThinkPad 220 が T-ZONE 系列店で投げ売りされ、ユーザーがどっと増えたせいもあるが、ThinkPad 220 の絶妙の大きさ、重さ、高級な質感が今でもユーザーから高い評価を受け、愛好家が多いこともその一因だろう。config.sys や autoexec.bat の設定に困ったらここで相談してみると良い。ここには ThinkPad 220 で Windows 95 や B-TRON、Linux を動かしている猛者もいる。

クロックアップ&HD換装

 ThinkPad 220 といえば、もはやクロックアップとHD換装は必須だろう。しかし ThinkPad 220 はもっとも分解が難しいマシンの1つで、その分解にはかなりのノウハウが必要だ。分解方法は過去に何度か雑誌にも取り上げられているが、中でも DOS/V マガジン 1995 6/15 号が写真入りで懇切丁寧に書かれており最も詳しい。この号は既に入手不可能だが、幸い DOS/V マガジン総集編第4集に再収録されている。また Zou's Homepage にも写真つきで詳しく掲載されているので一度覗いておくと良いだろう。

 特にクロックアップ改造を行うと、クロックを 20MHz もしくは 25MHz に上げることができ体感速度的にもかなり快適になる。もちろん標準の 16MHz にも戻せるし、動作中に切り替えることも可能だ。なお 25MHz に改造した場合、マイクロソフト版 Windows 3.1 では不具合が出ることが有る( IBM 版では問題無し)との報告が上がっている。なお ThinkPad 220 の CPU は 80386SL という特殊なもので、他の CPU への交換は事実上不可能である。

 またHDの換装については、いくつか注意点が有る。1つめはHDの厚み。必ず 12.7mm 以下のものを準備しよう。2つ目は BIOS が E-IDE 未対応のため、540MB 以上の HD は容量が正しく認識されない。ある種のユーティリティーを使うことで解決できるが、詳細は上記専用会議室へ。3つ目は HD によっては電池での稼動時間が極端に低下することだ。東芝や IBM のものは問題ないが、Quantum のものは電気食いで不適、との報告が上がっている。

 うちではクロック を 20MHz に、HDを東芝の 340MB のものに換装して使っている。特にHD換装により 100 MB にもおよぶ電子辞書を入れておけるようになったのは有り難い。ThinkPad 220 を手に入れたら、是非とも改造して骨までしゃぶってしまおう(^^;

PCMCIA ドライバ

 ThinkPad 220 には標準で PCMCIA ドライバが添付されているが、今となってはバージョンが古く、動かないカードが多い。そのため上記の専用会議室でも PCMCIA ドライバ関連の質問は FAQ (頻繁にされる質問と回答)と化している。

 もし何か動かないカードがあって困っているなら最も良い解決法は、IBM の Play At Will 3.1 を購入することである。値段も \7000 も出せば買えるはずなので、他のドライバを使って動かないとグチるよりも、Play At Will を使う方が手っ取り早い。うちでも使っているが、モデムカードやストレージ系カードを初めとしてこれで使えないカードは無く、動作も安定している。ThinkPad 220 を安価に購入したユーザーには PCMCIA ドライバの購入を渋る人も多いように見受けられるが、快適な環境を構築するにはそれなりの出費が必要である、と私は思う。

HD レス ThinkPad 220 

 何と言っても乾電池で動作するのが ThinkPad 220 のメリットの1つであるが、停止しているHDを回転させるための突入電流により、画面が瞬いたり電池を最後まで使いきれないデメリットがあるのはユーザーにとって頭の痛いところだろう。そこで何とか ThinkPad 220 を HD レスにして稼動時間を延ばそうと考えるのは当然の成り行きだ。

 そこで登場するのが左の ATA フラッシュ→ IDE インタフェース変換基板、SanDisk IDE-AB-6 である(左写真。秋葉原 PS プラザ若松で \12.8K で購入)。この基板を使う事により、一般に売られている ATA フラッシュカードを IDE に変換し、ブート可能なデバイスにすることができる。一部使えない ATA フラッシュカードもあり要注意だが、これこそ ThinkPad 220 の HD レス化にぴったりの逸品である。

 既にニフティの会議室では HD レス化したユーザーから、電池による稼動時間が 40% も延びた、との報告が上がっている。また HD レス化により、HD クラッシュの危険を排除できる点も見逃せない。ただ内蔵するには若干サイズが大きく、何らかの工作が必要なようだ。私も近々 HD レス化を行う予定であるが、完成すれば富士通の InterTop を越えるマシンとなるだろう。


関連情報

RUNDOWN テスト96の結果(充電池性能一覧)を見る
換装したHDを有効に使う
参考文献

リンク

Zou's Homepage ThinkPad 220 の詳細な写真付き改造情報が満載。改造予定者は必見。