スペイン紀行・マドリッド近郊編

Last update 99/04/03


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移動経路
アビラ城壁
アビラの城壁。それにしても空が青い!
アランフェス離宮
アランフェス離宮。やはり目が痛いぐらいの陽射し(^^;
アトーチャ駅大温室
旧アトーチャ駅舎を利用した大温室
AVE
スペイン版新幹線 AVE。セビージャまで2時間強で行ける
TALGO 2000
さしずめミニ新幹線?のタルゴ 2000

 予定通り7時にアビラ着。しかし降りた途端、凍るような冷気。アビラの標高は 1000m を越えており、日本なら立派な「高原」である。実はスペインの大都市の中ではアビラ(とレオン)が一番寒いらしい(爆)。陽もまだ出ていないのでまさに極寒で、御丁寧に霜まで降りている(^^;。おそらく気温は0℃付近だろうが、大した防寒装備を持ってこなかったので寒さが身に染みる。ちなみに乗って来た電車はアビラに来ても2両編成のままだった(^^;

 駅には幸いコインロッカーがあった。しかし例によって 100pts コインが入らない。居合わせたオネーチャンに聞いてみると Ficha(専用メダル)を買って使うとのこと。なるほど日本のようにコインを直接入れる方式にするとすぐに壊されてしまうのだろう、と勝手に納得する。ともあれこれで謎が解けた。RENFE の切符売り場で専用メダルを買ってようやく荷物を預けることができた。

 ようやく重い荷物から開放されたので旧市街へと歩き出す。幸いアビラはガイドブックに載っているので街の概要はだいたい事前に把握できている。アビラのウリは街を取り囲む城壁。道なりに進むうち朝日に映える城壁の前に出たのでデジカメで写真を撮りまくる。

 城壁内部の旧市街はまるで迷路のようである。街の反対側の川を越えた向こう側に展望スポット(Los quatro postes、訳すと「4つの哨戒塔」)があるので行ってみる。「4つの哨戒塔」の名の通り、旧市街とそれを取り巻く城壁や哨戒塔が見事なアングルを提供している。しかしこの時間はちょうど逆光になってしまい写真を撮るのは難しい。撮影にはおそらく夕方がベストタイムだろう。陽は出てきたがまだまだ寒いので近くのバルにしけ込み、ミルクコーヒーとイカリングフライとパンで朝食を取り少し生き返る。時間は十分にあるがとにかく寒いのでアビラは早々に引き上げ、アランフェスに寄ってみることにする。

 駅に戻ってみると、ちょうどマドリッド行きの電車が出てしまい、次の電車まで2時間もあることが発覚(^^;。これは駅を出る際にあらかじめ時刻表を見ておかなかった僕の手落ちである。仕方ないのでまたアビラ城壁の前に戻る。しかしこの頃には陽が完全に出て気温もどんどん上昇し、トレーナーだけでも過ごせるようになってきた。こうなるとしめたもの。城壁前の広場で得意のひなたぼっこをして時間を潰す。

 時間が来たので、12:20 のマドリッド行きに乗ろうと駅に戻る。時刻表では12:20 発のはずなのに、電光掲示板には何故か 12:10 発と出ている(^^;。やれやれ危ないところだった。もしぎりぎりに来ようものならまた1時間近くも待たなければならないところだった。電車に2時間近くゆられてマドリッド(チャマルティン駅)に到着。荷物をコインロッカーに放り込んでアトーチャ駅へ移動。駅でサングラスを購入してアランフェスへ向かう。1時間弱でアランフェスに到着。アビラ同様、太陽が目に突きささってくる(^^;。早速サングラスの出番である。しかし3月でこの陽射しなら夏は一体どうなるんだ?(^^;

 まずは最初に王宮に入る。いかにもヨーロッパ風な部屋や所蔵物を見るが僕はそんなものには興味は無かった(^^;。狙いは1つ。アランブラの「二姉妹の間」をコピーした「アラブ部屋」である。実際に見てみると恐らく二姉妹の間が造られた当時をそのまま再現したような極彩色に彩られている。しかしコピーということもあって妙に小奇麗過ぎる。コピー部屋を見ながら「明日は本物を見てやるぜ」と心に誓う。

 王宮を出た後、王宮の庭を散歩する。が、庭の地図を見た瞬間、その巨大さを悟り、庭を一周することは瞬時に諦める(^^;。噴水の近くのベンチでひなたぼっこ。スペイン人はとにかく散歩が好きで、夕食の前にはたくさんの熟年カップルや家族連れが散歩している。そして街には大きな公園が有り、たくさんのベンチが有り、そういった時間の過し方を社会システムがサポートしている。日本では最近サマータイム導入の議論が盛んだが、こういった社会的なインフラも無くサマータイムを導入しても仕事の時間が増えるだけであろう。二酸化炭素の削減などともっともらしいことを言ってはいるが、必ず二酸化炭素発生量は増えるはずだ。ただし実際の結果は国賊の官僚どもによって隠蔽され、「サマータイムは成功」と大本営発表されて終わるのである。日本は何かが間違ってる、などと考えを巡らす。ついでに「日本は間違っている」で思い出したが、日本に本当の民主主義が無いのはどういうことか? 13年前にスペインに来た時、ちょうどスペインが今後も NATO 加盟を存続するかどうかを国民投票で決めている最中であった。大事なことは国民投票で決める、こんな基本的なことができていない国が日本なのだ。

 おっと、話を元に戻そう。王宮の庭は 18:30 に閉められてしまうのでやむなくアランフェスを発つ。アトーチャ駅に戻って AVE(アンダルシア行きスペイン版新幹線)や旧駅舎を利用した大温室を見る。このアトーチャ駅は昔はアンダルシアへ行く列車のターミナル駅で、13年前に初めてグラナダに行った時はこのアトーチャ駅から寝台列車に乗ったのを覚えている。しかしそのアトーチャ駅も今ではすっかり模様替えし、当時の駅舎は大温室に改修、そのすぐ横には AVE と近郊線のホームが新設された。大温室にはかなり大きな熱帯植物が植えられていてとても雰囲気が良い。何故日本はこういう空間の使い方ができないのだろう。駅の売店でボガディージョとコーラを買って、AVE のホームを見ながら夕食。このボガディージョもでかくて旨い。グラナダから帰って来た時の朝食はこれにしよう(^^;。それにしてもボガディージョを食べると前歯の後ろ側が痛くなる(ちょうどパンのギザギザしたところが当たるため)。前歯の後ろは熱い物をかじろうとしてヤケドをして皮が剥けたりとスペインでは酷使されがちなので、今度からボガディージョは上下を逆さまにしてかじろうと心に決める(^^;

 ちなみにアトーチャ駅は旅行者にとって本当に居心地のいい駅である。冬なら温室に入ってしまえば寒さはしのげるし、ベンチもたくさんある。さらにホーム近くのオープンスペースにもたくさんベンチがあるので、嫌煙者でも新鮮な空気の中でくつろげ雨風と寒さもしのげる。またちょうどホームを上から見渡せる場所にもベンチがあるので AVE やタルゴ2000(日本でいうならミニ新幹線のようなものか?)の発着光景が眺められてヒマ潰しにはもってこいである。

 ともあれ、グラナダ行きの列車の発車時間が迫ってきたのでチャマルティン駅まで地下鉄で移動する。自動販売機でミネラルウォーター(200pts)を買う。自動販売機はたまった小銭を一気に処分できるのでとても便利(^^;。22:30、電車がホームに入って来た。アルヘシラス行きやアルメリア行きが併設されているので、全部で10数両という大所帯。グラナダ行きの車両は一番先頭に連結されていたのでホームの端から端まで歩かされてやや閉口する。しかしさすがに観光客に人気の路線だけあって、フェロールから乗った2両編成の電車とは何もかも大違いである(^^;。ホームでは各国語が飛び交っているし、同室した面々も国際色豊かだった。特にグラナダに住んで6ヶ月というスコットランド人の子供達(小学低学年)はスコットランド語はもちろん、英語、スペイン語と3か国語をこなす。子供のうちからいろんな言語に触れることはやはり重要なのだと再認識しかつ少し羨ましく思う。ともあれ、23:00、定刻通り列車が発車。いよいよ明日は僕の街、グラナダだ。期待を胸に、23:30 には眠りに就く。