12.マッセ

ジャンプショットの説明でも記載したが、初心者が興味本位で試すのはお勧めできない。多くのプールでは、「初心者のジャンプ、マッセお断り」と記載されている。それはなぜかと言うと、突き方がラシャを破ってしまう可能性があるためである。もし破ってしまった場合、修理代金として数万円を覚悟して欲しい。

マッセ自体相当難易度が高いが、いざ説明しようと思うとこれまた難しい
なんとかうまく説明できるといいのだが...



○図を見て欲しい
2番を迂回して、1番をポケットしようとしている。まず手玉は、反対側のセンターポケットを目指して走り出して欲しいので、キューは図の「突き出しの方向」とは逆の方向に傾ける。角度は50度〜70度ぐらいだろうか。あまりに開きがあって申し訳ないが、実際の台と図とでは縮尺の関係でおかしいし、突く強さによっても曲がり方が異なり、一概に言えないので、ご容赦願いたい。手玉が失速し、回転の影響が徐々に出る事で、手玉は大きく弧を描いて曲がる...はずである。

○キューの角度
キューはほぼ垂直から、45度ぐらいで突くように構える。キューは手玉を突き出したい方向とは逆に傾ける。キューの角度は、手玉の突き出し速度に影響を与える。つまり、同じ撞点同じ力で突いても、角度が垂直に近いほうが、手玉の速度は遅くなる。しかしその分回転の影響を受け易いので、曲がり易くなる。

○撞点
突く方向から見て、中心から曲げたい方向にずらした位置を突く。中心に近い方が回転が強くかかるが、あまり中心に近いと玉を弾き出す事ができず、玉が停止する。

○ブリッジ
そもそもマッセは、安定したブリッジを作る事が難しい。台の上でブリッジを作るのは45度ぐらいで突く時で、ほぼ垂直に近い状態で突く場合は、ビリヤード台の縁に座り、腰の辺りに手を固定してブリッジを作る。このため、マッセは台の縁に近い位置に手玉が無いとできない技であるとも言える。

○突き方
ジャンプ同様、玉を突く瞬間までは力強く、玉を突いた直後は力を抜かなければいけない。力を弱めないと、ラシャを破ってしまう事になる。なお、マッセ専用のキュー等は存在しない。

どうかな、うまく伝える事ができているだろうか?
理屈が解かっていても、その通りできるものでもないので、微妙だとは思う。一応わかっているつもりの私でも、なかなか成功しない(単に下手とも言えるが...)
マッセを説明するサイトは少ないのではないかと思う。それだけ難易度が高く、実戦的ではないとも言える。クッションを使うほうが成功率も高く、難易度は下がる。まぁ曲玉(ファンシーショット)を目指すなら、ジャンプやマッセは基本技術になるが...

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