病院にかかる時にかかる費用について簡単（全部はとても紹介できないので）に説明したいと思います。
診療にかかるお金は、診察の内容、検査、お薬、処置などの項目に別れて定められています。俗に点数と呼ばれているもので１点を１０円として計算します。
　社会保険加入者で本人（被保険者」）の場合は二割、家族だと三割負担。
　国民健康保険の加入者だと三割負担。
となっています。その他、保険の種別によっては負担割合の異なる場合もありますので、詳しくは保険証を確認してください。

保険点数で示します。１点を１０円で計算してください。（２０００年４月改定）
診察料

この他、他院からの紹介の場合、紹介患者加算が加算されます。（施設により異なり４０〜２５０点）

検体検査・判断料

血液検査、尿検査といった検査にかかる費用です。


判断・診断料（月１回）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ほんの一例
　　尿・糞便等検査判断料・・・・・・・・・・・・・・・・３０点　　　　　（文字どうり、尿や便の検査です）
　　血液学的検査判断料・・・・・・・・・・・・・・・・・１２６点　　　　（赤血球や白血球、血色素、血小板数等の検査です）
　　生化学的検査（１）判断料・・・・・・・・・・・・・・１４５点　　　　（ＧＯＴ，ＧＰＴ，ＣＰＫ，ＬＤＨ，ＢＵＮ，ＣＲＥ，電解質などの検査です。
　　生化学的検査（２）判断料・・・・・・・・・・・・・・１２６点　　　　（ＨＣＧ，Ｔ３，腫瘍マーカー、インスリン精密測定などの検査です。）
　　免疫学的検査判断料・・・・・・・・・・・・・・・・・・１３３点　　　　（血液型、肝炎ウイルス、ＣＲＰなどの検査です。）

検体検査料（時間外、深夜、休日に緊急で行った場合は１日につき１１０点加算）
救急の場では、初診の患者さんの場合、症状が強い場合などは患者さんの状態を知るために多くの検査が行われます。尿検査、末梢血液一般（赤血球や白血球、血色素、血小板数等）、生化学（ＧＯＴ，ＧＰＴ，ＣＰＫ，ＬＤＨ，ＢＵＮ，ＣＲＥ，ＴＧ、ビリルビン、電解質など）、免疫学的検査（ＣＲＰ、血液型）は必須といっていいほど行われます。
保険点数でいうと、各判断料プラス
　　　　　　　　末梢血液一般・・・・・・・２７点
　　　　　　　　尿検査・・・・・・・・・・・・・２８点（判断料なし）
　　　　　　　　生化学（１）・・・・・・・・・・１７５点（１０項目以上）・１６０点（８〜９項目）
　　　　　　　　免疫学的検査・・・・・・・・２７点（ＣＲＰ）・血液型３２点、Ｒｈ型３２点
と、いう具合に点数が加算されます。重症であればさらに精密な検査が追って必要になります。

生体検査料

直接身体に対して行われる検査です。
　　心電図（１２誘導以上）・・・・・・・・・・・・・・１５０点
　　超音波検査（断層撮影・胸腹部）・・・・・・・５５０点
　　超音波検査（断層撮影及びＭモード）・・・・８００点
　　超音波検査（Ｍモード）・・・・・・・・・・・・・・・４００点
　　胃・十二指腸ファイバースコピー・・・・・１１４０点＋フィルム代

画像診断料（時間外緊急院内画像診断１１０点）

エックス線（診断料＋撮影料＋フィルム料）

○単純撮影

○心臓・冠動脈造影

○コンピューター断層撮影料（診断料＝４５０点。種類回数にかかわらず月一回限り）

造影剤使用の場合・・・・・・・・５００点加算
新生児（生後２８日未満）・・・・１３０/１００加算
乳幼児（３歳未満）・・・・・・・・・１１５/１００加算


創傷処理・縫合料（時間外加算４０/１００、深夜、休日加算８０/１００．いずれも外来の場合）

筋肉・臓器に達するもの
　　長径５センチ未満・・・・・・・・・・・・・・・・・・・１３２０点
　　　長径５センチ以上１０センチ未満・・・・・・・・１６００点
　　　長径１０センチ以上・・・・・・・・・・・・・・・・・・１７４０点
その他のもの
　　　長径５センチ未満・・・・・・・・・・・・・・・・・・・４２０点
　　　長径５センチ以上１０センチ未満・・・・・・・・８５０点
　　　長径１０センチ以上・・・・・・・・・・・・・・・・・・１２６０点


その他

皮下・筋肉内注射・・・・・１８点
静脈内注射・・・・・・・・・３０点
点滴注射（１日につき）
　　　　　５００ミリリットル以上・・・９５点
　　　　　 ５００ミリリットル以下・・・４７点　　　

　
一例をあげると・・・・・　
いずれの場合も大人（65歳未満）として計算しています。又、病院によっては、設備内容、特別の基準を満たしているため一定の加算が認められている場合もありますので、あくまでも参考程度としてみて下さい。
　お薬については病院が採用している薬品、処方内容によって大きく異なりますのでこの場では申し訳ありませんが省略させていただきます。

1、深夜11時に急におなかが痛くなってきて、嘔吐している。初診のケース。救急外来にて採血検査、腹部レントゲン（2方向）、点滴５００ｍｌを行いお薬が処方され帰宅。

　　　　　　診察料（深夜初診）７３０点　　腹部レントゲン（立位と臥位）２４７点＋１１０点（時間外加算）
　　　　　　採血検査　　白血球・赤血球・血色素・ヘマトクリット・血小板・・・・２７点＋１２６点（判断料）
　　　　　　　　　　　　　　ＧＯＴ．ＧＰＴ．ＬＤＨ．ＢＵＮ．ＣＲＥ．ＣＰＫ．Ｋ．　・・・・１７５点＋１４５点（判断料）
　　　　　　　　　　　　　　Ｔ−ＢＩＬ．ＮＡ．ＡＭＹ　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　ＣＲＰ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・２７点＋１３３点（判断料）
　　　　　　　　　　　　　　採血料・・１２点　　　　　　　　　時間外緊急院内検査・・１１０点
　　　　　　　　　　　　　　点滴料（５００ｍｌ以上）・・・９５点
　合計１９３７点で１点１０円ですから１９，３７０円になります。　
　２割の自己負担で３，８７４円、３割の自己負担で５，８１１円さらに、お薬にかかわる薬剤料、処方料が加算されます。

２、日曜日の午前１０時急な頭痛が出現。初診のケース。救急外来にて頭部ＣＴ　を施行、薬が処方された場合。
　　　
　　　　　　　初診料（休日）５００点
　　　　　　　頭部ＣＴ・・・・・６５５点（単純）＋フィルム代
　　　　　　　　　　　　　　　　４５０点（診断料）
　　　　　　　　　　　　　　　　１１０点（時間外加算）
　　　　　　合計１７１５点　　１７，１５０円＋フィルム代＋お薬代
　　　２割の自己負担で３，４３０円　３割の自己負担で５，１４５円　　足すことのＣＴ用フィルム代とお薬代。


少し、わかりずらいかもしれませんが簡単に言うとこのように計算されます。さらに、精密検査が必要となればさらに検査料が加算されていきます。