えー、毎度バカバカしいお笑いにお付き合い願いますが……。

 この頃の電気製品は壊れやすいですな。つい先日もうちのビデオが壊れまして、昔の電気製品だと機械の頭かなんかを張り倒すと、配線がつながって直ったりしましたが、今の機械はそんなことは無い。壊れたら壊れっぱなしです、いっさい復旧を拒みますな。こじれた夫婦喧嘩のようです。まあ、それはどうでも良い。

 問題は壊れたビデオです。今の機械は簡単にカバーが外れますよ、ネジを3本くらい取るとカバーが外れてビデオの内部の全容が明らかになります。明らかにならないのは壊れた原因でして、どこが壊れているのかわからない。

 うちのビデオは、テープを入れても自動的に入らなくなってしまった。テープカセットを搬送する仕掛けがどこか壊れたわけですな。こういう壊れ方は、どこが壊れたか場所さえわかれば直せることが多い。これは電気製品を20年以上設計してきた私の経験から思うわけです。

 で、ビデオの機械のカバーを外してみました。自慢じゃありませんが、私は壊れた家電製品は必ず明けてみています。ビデオも4台くらい明けてみていますが、壊れるところは必ずテープカセットを出し入れする機械部分ですな。ですから、どこが壊れたかわかれば直すだけですから、案外直すことも出来る。

 今回も運が良ければ直るかなと思って中を見ましたが、年々小型化が進んでいるビデオデッキですから、機械部分もかなり複雑に小型化されていました。よって、問題の部分が機械部分の下の方に隠れていて、こりゃ上から少しずつ分解しなければらちがあかないなと思いましたな。

 そこで……、中を見なかったことにして捨てちまおうか、と一度は思いました。思いましたが、そうするとまた新しいビデオを買わなけりゃならない。ここがすごく抵抗を感じたところですな。

 ひとつはディジタル放送問題ですな。今またアナログ衛星放送対応ビデオを買っても、あと何年アナログ放送が続くかどうか。

もうひとつは、うちには寝室にもう一台衛星対応ビデオがあるじゃないか。とりあえず、そちらを家族用に使っておいて、修理の方は気長にやろうか、という気持ちですな。同じ時間に録画したい番組が二つ並ぶと困りますが、幸いその可能性が高い正月が過ぎたばかりではあるし。

ということになりまして今後の推移はまだ不明ですが、我が家のビデオ故障騒動はこれから当分の間、頭の痛い問題であります。

 それにしてもディジタル放送の機器についているD1、とかD4とかいう端子はいったい何のことなのだろうか。同じ弱電業界にいるあたしがわからんのだから、将来普及するか疑問を感じてしまいますな。みんなが疑問を感じながら、否応無く従来型放送が消えていけば、新しいディジタル放送用機器をみんなが買わざるを得なくなる。これって、正しいビジネスの姿なのだろうか……といいながらあたしの本業も、そっちの方でおまんまをいただいているんですけどね。

         2002年1月19日 アンクル・ハーリー亭主人

戻る

2002.1.19掲載