時に起床してみると朝は静かかと思っていたらにぎやかにいろいろな音が聞こえます。新聞配達のバイクはもちろん、ジョギングして行く人の息遣いや犬の散歩の声、お年寄りが連れ立って散歩かウォーキングか、足より口を忙しく動かして行きます。話を聞いてみると嫁の悪口で盛り上がっているおばあちゃん達のようです。
そういえば昔、結婚する時に東京の母に、「妻の悪口を言うなら僕に言ってくれ。」などと生意気を言ったのを思い出します。我が家は世間よりは嫁と姑の仲は上手く行っているように思いますがどうでしょうか。
嫁の悪口を言っているおばあちゃんたちにしたって、なるべく意識しないで自然に付き合えば、そんなに角を突き合わせる事も無いのでしょうが、それだけ平和な家庭なのかも知れないなぁとも思います。
お互い愛しているけど仲が悪いっていうのかも知れませんけどね、私と妻のように。そんな関係がいちばん好き。実際に毎日暮らしていると惰性に流れて緊張感に欠けていくのが自分で解って来ちゃうんですよね。お互い愛しているけれど仲が悪い、という緊張感。でもほんとはけっこう仲良しなんだな、これガ。
もうすぐ子供の入学試験です。推薦入試とはいえ、やっぱり少し心配です。長女の時の親子面接では緊張で死ぬかと思いましたが、今回は少し気が楽です。こうして2番目の子供はスポイルされて行くのでしょうか。僕も東京の親の2番目の子供なんですけどね。
僕に比べれば次女は大分出来が良いと思うんですけども、単なる親バカかもしれません。今度会ってやって下さい。
父親になって20年目でようやく素で子供と接しているような気がします。これまでの僕は父親という役を演技していたような気がして、大人対大人の付き合いを娘たちと出来るかどうか、これからの課題の一つになりました。
自分の中の複雑な感情を見つめてみると何となく疲れが溜まっているような気がしますが、疲れていても余裕はある、何かとても不思議な感じがするのです。これも20年選手の余裕の一つなのでしょうか。
子育てだけ一生懸命やってきて、他の社会的な義務をすっかり放り出してきたような気がするんですが、この頃の風潮を見るとそんな大人ばかりで、とりあえず子育てだけでも何とかしっかりやって来た僕たち夫婦は、それほど非難されるようなレベルではなかったかなと思ったりもします。きっと、子供にも恵まれていたのかも知れないけれどね。
うちは女の子2人なので、妻は嫁との争いをしないで済むので、うらやましいような気がします。その点、男親の僕は、婿さんに負けないように人格を磨き、体力を維持し、知力をますます伸ばさなければなりません。(そんな婿さんが来るかは解らないけどね)嫁にやった上そういう苦労をしなければならない事に、気が付いたのがうかつな事に最近なんです。娘を持った父親ほど哀れな存在は無いと思いませんか?
2001年10月13日 アンクル・ハーリー亭主人