前略、ペットがいるのが当たり前の環境で育った僕ですが、就職して家を出てから結婚をしてしばらくの間ペットを飼いませんでした。(クモやアリはいたけど)
独身寮はそれでなくとも2人部屋で、同居人という厄介なペット?がいたし、結婚しても社宅ではせいぜい飼えるのは金魚程度でした。一度、社宅の庭に青大将の2mものがいたけど、飼っていたわけではないしなあ。
子供が小学生になった頃から、ハムスター程度なら飼えるだろうと、飼ってみたのですが寿命があまりにも短すぎて、4年でハムスターの墓が二つも建つことになってしまいました。その頃には自分の家に住むようになりましたから、そろそろ本格的?ペットを飼うか、という家の中の流れが出来てきたのですが、僕を除いて他の家族は犬が良いと言うのです。
実は僕は幼稚園に通っていたくらいの頃に野良犬(当時は東京にたくさんいました)に顔を噛まれたことが有るので、犬が大の苦手、どんなに小さな犬でも5m以内に近づかない、という方針で生きてきました。幸い、噛まれた傷は余程近くで見なければわからないくらいの痕ですが、心に受けた傷は大きかったのです。
そんなことで、犬、やだ!、と駄々をこねていたところに猫の里親募集の話がありまして、ちょうど子供たちが夏休みだった時で、妻と子供に見に行かせました。小猫というものはみるものを捕らえて放しません。僕の作戦通り家族は猫を飼うことに同意して、もらう猫まで決めてきました。
但し、生まれてからまだ母猫が離さないので、実際に家に来たのはそれから2週間ほど痕でした。トイレの躾と爪研ぎによる家の汚れを気にしていた妻に、トイレの躾は土、日の2日有れば大丈夫と説得し、爪研ぎも躾れば大丈夫と話して問題の猫はお盆休みが終わった土曜の朝にやってきました。
利口な子で、トイレは1日で覚え、それ以来4年間1度の粗相も有りません(時々外で済ましてくるようだが)。爪研ぎの方は残念ながら多少の被害は有りますが猫の可愛さが勝って、妻も諦めたようです。
1歳前に命にかかわる病気をした以外は、病気らしい病気もせず元気に4歳になりました。もうすっかり成猫で本気で噛まれたり、引っかかれたりすると痛いのですが、去勢を早くし過ぎたせいか、精神年齢はまだ子供で、妻の足に噛みついて怒られたりしています。不思議なもので、僕だけには本気で噛みつかず、遊んでいるつもりなのか爪も立てません。どうもボスは僕、ということはわかっているようです。
2001年8月25日 アンクル・ハーリー亭主人