前略、昨日は君と結婚して21回目の結婚記念日でしたネ。普段は照れくさくて言えませんが、「愛してる」の一言を添えてダイヤモンドの指輪のカタログを贈ろう。

 21年間にはいろいろと有ったけれど、今が1番充実していると僕は思う。娘達の花嫁修行が十分とは言えないけれど、まだ2人とも10代、だんだんと覚えればいいさ。結婚したての僕も、かなり怪しい物を食べさせられたっけ。子供たちだって勉強で忙しいだけで、夜遊びや自分の部屋に閉じこもる事がない、それだけでも僕たちの子育ては及第点をもらえると、僕は思っています。

 それに、君の仕事が本当に大変な時には、2人がちゃんと片付けものや、夕食の準備をしてくれる。それだけで娘たちがちゃんと成長した証拠さ。おかげで僕は殿様気分で本を読んでいるだけ。運動不足になりそうです。

 僕も、人生の半分以上を会社員生活でやってきて、君にはいろいろとつらい目に会わせてしまったけれど、過ぎた事は忘れず前向きに生きていこう。それにはねえ、君といる事が何より大事なんだ。濡れ落ち葉だのわしも族には決してならないけど、ならないと思うけど、ならないという根拠もないが、たぶんならないだろう。たまには2人でお酒を飲みに出かけて、カラオケを歌ったりしたいものだね。あと10数年でその日が来ると思うけれど、お互いの楽しみは楽しみとして、なにか2人だけで出来る楽しみを見つけておこう。なんて言いながら、孫でも出来るとそれどころじゃあ無いかな。

 僕も孫の勉強を見られるように、今から頭を磨いておかなくっちゃ。別に頭皮を磨く訳じゃあ無いよ、そんな目をして頭を見ないで欲しいものだ。

 僕は、テレビの創世期にアメリカのホームドラマがたくさん有った中で「パパはなんでも知っている」の影響で、父親というものはやさしくてなんでも相談にのってくれる、頼りになる存在だと思ってきた。僕自身、子供に信頼される存在になろう、と日夜努力をしているのです。少なくとも高校の科目では美術と家庭科以外は子供たちの勉強に付き合ってきました。理科系の科目には絶対の自信が有るし、古典、漢文などを含め国語や英語、グラマーなどなど、今でも子供たちには負けません。歴史も好きなので高校時代よりも今の方が良く出来そうです。(高校時代の世界史は赤点ギリギリだったっけ)

 そういうわけで、子供たちが学生の内は僕の活躍の場が残っています。もっとも子供が進学すれば、また金策をする必要はあるような気がしていますが。その辺も、もう計画が完成していてあとは子供が受験に成功すると、このオペレイション(つまり教育ローンですね)をスタートさせることになります

 ちょいと話題がずれましたが、そんな訳で「パパはなんでも知っている」日本版を目指し日夜努力しているところです。子供2人はパパに似て、才能が高校で開花し、成績が上がって来る、という大器晩成型のようですので、あまり慌てないで見守りたいと思います。

 それから、この間君に言われたように、キッスアンドライドで、駅まで送ってもらった時には忘れず手を振るようにしましょう。僕が入院していた時に言われた、僕を駅まで送る事が君の生きがいになるのなら。草々。

           2001年3月24日 アンクル・ハーリー亭主人

   P.S. I Love You My Sweet heart!

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2001.3.24掲載