前略、いつも昔の自慢話ばかりしているので、たまには未来のビジョンを語っちゃおうかな、と思います。
もうすでに、日本人の平均寿命の半分を過ぎてしまったので、あまり壮大な、たとえば金星に行ってキングギドラを生け捕りにする、とか、住民登録をクイーン・エリザベスUに移して、5年ほど海の上で暮らす、なんてことは止めて、まず今夜のおかずはロールキャベツにしようか、など、足が地に付いた話題でどうでしょうか。ちょっと、地に付き過ぎですかね。
まあ、あまり焦眉の急(教養がこぼれるね)の話しもなんですから、今、私が将来に抱えている(または抱えるであろう)課題をみっちり語りましょう。
まず、何と言っても私と家内の老後。その前に、わたし達の親の老後(もう突入していますが)でしょう。なるべくならば子供たちの負担にならない様にしたいと親達は言っていますが体が動かないようになったらやはり介護が必要です。今からそれなりの体勢を作るべく、老人介護の勉強などをしています。
それから自分達の老後ですが、もしかしたら親達より先になる可能性も有る。そこはそれとして、子供達が独立して生活するようになったら、田舎へ引っ越すかなと思います。人生いたるところに青山(あおやまじゃないです、念の為)有りですね。
但し、私には田舎と言うものが無いので、子供の嫁入り先に遠からず、近からずの辺りにいたいと思うんです。スープは冷めるだろうが、漬物が傷まないくらいの距離でしょうか。言って見れば今の私と両親の間隔くらい。でも、こればかりは子供達の意向も聞いて見ませんとなんとも言えませんね。漬物が傷まないどころか、レトルト食品にカビが生えるくらい遠くが良いなんて言われたりして。まあ、そのあたりは重要では無い、と。
そしてもし、多少でも生活に余裕があったら、またブルーグラスをやりたいと思うんです。これはなんとしてもやりたい。本場のブルーグラス界では70、80代で現役というプレイヤーがゴロゴロいます。私も歌を勢いでなく、味わいで聞かせる歌い手になりたいと思います。今も私の個人的意見ですが、昔の張りの有る声から枯れた味の有る声になったと思うんです。もう10年ほど歌い込めば理想的なブルーグラスシンガーの仲間入りです。
それともう一つやりたい事、いわゆる民俗学ですか、アメリカの民俗としてブルーグラスを研究と言うとおこがましいですが、州による違いや、トラディッショナルソングの収集みたいな事をやりたいですね。
まあ、この辺が今考えつく老後の楽しみですね。結構経済的に大変かもしれません。それにバンドのメンバーが集まるかも解りません。もっともバンドに拘る事も無いのかも知れないでしょう。民俗学も今よりもっとインターネットが高速化していけば、アメリカの友人達と、いろいろ対話が出来るでしょうし、セッションなんかも出来るようになるのかも知れませんね。
バンドにしても、ブルーグラスだけというようなのじゃなく、オールディーズポップスなんかも良いと思うんです。ジルバかなんか踊ったりして(体が持つかどうか)腰痛防止にツウィストが良い、とかなんとか、みのもんたの番組から取材されたり。(みのもんたがもう居なくなるか)それより、自分たちが楽しめるバンドなり、ソロミュージシャンの会、みたいな事、やれる日を楽しみに今を一所懸命やりましょう。ご賛同の方いませんか?
2000年9月23日 アンクル・ハーリー亭主人