前略、映画「ホワイトアウト」を見てきました。プライベートで妻と一緒に出掛けるのはずいぶん久しぶりのような気がします。今回は残念ながら長女がくっ付いてきました。映画大好き娘の次女は、学校が有るので留守番です。日本映画のアクション物という事で敬遠したふしも有ります。
真保裕一の原作を僕と長女は既に読んでいたのですが、妻はまだだったので多少話しが理解出来なかったきらいもありますが、一番反応が良かったのもまた妻でした。織田裕二演ずるところの主人公はなかなか良いと思いましたが、松嶋菜々子の方は原作のイメージと落差が有りました。ストーリーが少し変わったせいも有るのでしょう。
とはいっても、作品自体の出来栄えは、近年にない傑作だと思いました。やはり、原作者みずから脚本作りにたずさわった成果でしょうか。ネタバレになってまだ見ていない人には申しわけ有りませんが、終盤の意外な展開やカタルシス部分が原作に無い構成になってしまって、それはそれで映画としてのエンタテインメント性を損なわないどころか、かえって効果的だったように思います。
ラストの部分では、恥ずかしながら涙が出て止まりませんでした。あらためて友情や、約束の重さなどを考えさせるものがあります。守らなければいけない事が有ると、それだけ強くなる、というテーマが見事にラストで映像化されていましたね。
ただ、中盤のダムの構造を利用した主人公の活躍などが、原作を読んでいないとよく理解出来ないと思われる点など、問題も無いわけではありません。もっともそのあたりのディテールまで描いていては、映画としてのスピード感が失われ、かえって冗長な物になったかもしれません。
国産映画は「ゴジラ」か「モスラ」しか、映画館で見なかったのですが、良い作品、いや楽しめる作品ならまた足を運ぼうと思います。でも、今のところ視界には「ゴジラ」の新作しか入っていないのです。
話しは変わるのですが、妻の友人たちが、いまだに夫婦と親子が一緒に映画に行く家庭は珍しい、と言うのですが、そんなに珍しいですかね。僕は、小さい頃から高校生の頃まで、両親の仕事仲間たちのクリスマスパーティーや蛍狩り、海水浴などの催しに連れられて行ったので、子供が大きくなっても、家族で出掛けるのは当たり前だと思っています。子供たちも、自分の予定を入れる時は家族での行動予定を確認してから決めているようです。
もちろん、行きたくないと言えば無理に連れて行くわけではありませんし、子供たちの行動を規制している訳でもありません。以前に申し上げたかもしれませんが、僕自身がかつて、祖父母にあまり優しくなかった、という気持ちが有るので子供たちにはなるべく僕や妻の親と普通に話しが出来るような子供になって欲しい、と言う気持ちは有りました。そんな理由で月に一度は東京の僕の生家に行く事は、今でも我が家の最優先課題ではあります。
とはいえ、子供たちもハイティーンになり、いろいろと友達付き合いの方も忙しくなってきています。それでも、彼女たちの祖父母が健在な間はなるべく家族みんなで会いに行くことを続けていきたいと思っています。