前略、英語圏では、二分の一、四分の一、などといった数をよく使いますね。貨幣単位の場合、米国通貨の1ドルは100セントですが、25セントとはいわずに4分の1ドルという事の方が多いんです。今回は4分の1ドルコイン、つまり、クォータードルコインについての話です。
アメリカで最も流通しているコインがこのクォータードルコイン(以下クォーターと略)です。1ドルやハーフ(50セント)、ダイム(10セント)、ニクル(5セント)、ペニー(1セント)と一応種類はあるはずなのですが、あまり実物を見る事は有りません。
僕も、クォーター以外は1ドルとハーフと5セントを見た事が有りますが、その他はホントにあるのか、疑っています。これは、アメリカに観光で行くと、端数はほとんどチップとして、当該サービス提供者に還元してしまうからでしょうか。
そもそも、あちらでは、自動販売機というものがあまりありません。(屋外では全く無い)自動販売機を置いておくと、一晩のうちに、中のお金はもちろん、商品や、下手をすると自動販売機自体をかっぱらわれてしまうからでしょう。
僕が経験した唯一の例外は地下鉄の券売機でして、10ドル紙幣を入れたら、おつりで1ドルコインが5枚出てきました。
そういう事情で、コインのほうもあまり需要が無く、その上、最近はカード社会、現金そのものもあまり持たずに生活できます。
話が逸れてしまいましたね。コインの話でした。
クォーターの表面にはアメリカ初代大統領、ジョージ・ワシントンの肖像が浮き彫りになっています。ちなみに裏面はアメリカの象徴である、白頭の鷲が描かれています。
このクォーター、今では何と約30種類も流通しているうえ、さらに種類が増えて、最終的には52種類になるという事です。
これは、アメリカが21世紀突入を記念したんだかどうだか、全米50州分の裏面デザインを変えたクォーターを発行していることが原因です。1999年から始めて、だいたい30州分は発行終了(1州あたり10週間、期間限定発行だそうです)しています。
で、50州ぶんなら、本来の白頭鷲のコインと合わせて51だろうと思うのが素人、実は1976年に、建国200年記念だかで、太鼓を叩く少年の図柄入りコインを発行しているのだとか。50+1+1=52種類という訳です。心配になるんですけど、ニセのコインは出まわらないんですかね。あんまり儲からないのかな。
僕は、ニューヨーク州デザインのものを持っています。(もちろん、自由の女神像がデザインされています)これは、地下鉄にのって、おつりの中に入っていたものです。どうも、ニューヨーカーはレアものという意識が希薄な様ですね。
これ、日本のコイン業界では、早くも高値をよんでいるようです。(但し、ニューヨークコインは安いようです)これから、西海岸側のコインが出てくると、日本でも話題になるような気がします。それとも、もうなっているのかな?
アメリカに行った折などには、ちょっとクォーターの裏側をチェックしてみて下さい。案外、お宝にめぐり合うかも。
2003年12月13日 アンクル・ハーリー亭主人