前略、暑くなり、日本酒を冷やして飲むのが美味しい季節になりました。僕も、二日に一度は冷酒を飲んでいますが、なかなか美味い冷酒が無く、不満がつのる毎日です。
一般に、日本酒というものは、日本酒用の米を蒸し、麹を加えて醗酵させ、水と醸造アルコールを加えて作るものです。醸造アルコールはおもにさとうきびを原料に作られたもので、それ自体は無色無臭のものですが、酒にフルーティーなフレーバーが加わるとされています。別に、水増しのためにいれている訳では無いそうです。
米は食用の米ではなく、日本酒用の米を使います。これは、食用の米はビタミン・ミネラル・たんぱく質等、栄養価が高く、食べて美味しいように品種改良されているので、これを醸造すると、たんぱく質等が雑味となって美味い日本酒にならないとされています。
日本酒用の米は、それらの成分が少ないことに加え、米粒の表面部にある、ぬか等を精米し、取り除くことにより美味しい酒に適した米になるということです。
通常、米の重量が元の70%以下になるくらい精米したものが使われます。その他、60%、50%、甚だしいものでは30%まで精米する酒もあるようです。これらは吟醸酒、大吟醸酒と呼ぶそうです。
一方、純米酒というものがあり、これは文字通り醸造アルコールを加えず、米と米麹と水だけを原料にした酒で、吟醸酒に比べて、ややフルーティーさに欠けるものの、味わい深いものが少なくありません。これは、やはり日本酒用の米の味わいを上手く引き出す職人技があるからなのでしょう。
一般に日本酒用の米の銘柄は「山田錦」が有名ですが、最近は「五百万石」という品種が生産量では1番多いそうです。他にも「琴錦」や「小錦」など……ウソですが。
お酒の飲み方に付いては、燗か冷かという事になりますが、これに付いては諸説ありまして、どれが正しいという飲み方はありません。
酒の蔵元も、うちの酒は冷で飲んではだめです、という蔵元があるかと思えば、冷で飲んで、本当の味わいがある、という蔵元もあります。特にこの頃は若い女性向けに、フルーティーで、香りが芳醇な冷酒を開発する蔵元が増えているようです。女性だけのグループをややシックな店構えの居酒屋などで見かける時代です。中にはオンザロックで飲んでいる方もいたりしますが。
まあ、蔵元の関係者が見ていなければ、どうやって飲もうと勝手ですね。僕は季節で冷と燗を分けて飲んでいますが、銘柄は同じ物です。山形の地酒を近所の酒屋さんが取り寄せてくれるので、いちどに八升づつ買っています。(一箱八本入り)それが、だいたい1ヶ月で無くなります。きっと妻が料理に大量使用しているのだと思います。そうでなかったら、僕が寝ている間に猫が飲んでいるのかもしれません。
月に八升ということは1日に換算すると、3合弱か…。もしかしたらそれくらい飲んでいるかもしれません。アハハって笑い事じゃ無いですな。肝臓を悪くしそうな気がしてきました。なるべく、計算しないで飲むことにしようかな。計算しなくても肝臓に良くないのは同じですが。
2002年8月10日 アンクル・ハーリー亭主人